火事で燃え盛る家の中へ戻った犬、残された1歳女児のもとへ消防士を導く(米)

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2023年03月03日 10:12  Techinsight Japan

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1歳女児の命を救った犬(画像は『New York Post 2023年3月1日付「Detroit rescue dog saves baby girl by ‘running back into’ blazing house」(WJBK)』のスクリーンショット)
犬は人間でいうと2〜3歳程度の知能を持ち合わせていると言われるが、アメリカで火事から1歳女児の命を救った犬はそれ以上の知能を持ち合わせていたようだ。この犬の取った行動により、燃え盛る家の中に取り残された女児を消防士が発見したという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。

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米ミシガン州デトロイト市で現地時間2月21日午後4時15分頃に、同市内のベネトゥー通りにある複数の世帯が住む民家で火災が発生した。この火事で2階に住んでいたジャネット・ケリーさん(Janet Kelley、40)家族も被害に遭ったが、家族の愛犬“ブルー(Blue、3)”がジャネットさんの娘を炎から救うこととなった。

ジャネットさんはこの家で婚約者ダクアン・デイヴィスさん(Daquan Davis、28)や4人の子供と一緒に暮らしており、火災発生当時、ジャネットさんとダクアンさんは2人の子供を連れて買い物に出かけていた。自宅には長女ゾーイちゃん(Zoey、9)と末っ子のシャンタルちゃん(Chantal、1)、そして2人の子守をしていたダクアンさんの兄弟が残っていたという。

すると階下から黒い煙が立ち込めて炎が上がってきたのだ。どうやら階下に住む別の家族の子供たちがライターで遊んでいるうちにベッドのマットレスに火をつけてしまったらしく、火は瞬く間に燃え広がり、あっという間に3人がいる2階にまで迫ってきた。

ダクアンさんの兄弟はまずゾーイちゃんとブルーを外へ連れ出したが、ブルーは再び燃え盛る家の中へ走って戻っていったという。ブルーの身を案じた消防士がブルーを家の中まで追いかけていったところ、2階のベビーサークルの中にいるシャンタルちゃんを発見、シャンタルちゃんは無事に救出された。


家財道具や子供たちの洋服など全て失ってしまったジャネットさん家族だが、何よりも幸いだったのはブルーのおかげでシャンタルちゃんを失わずに済んだことだった。ジャネットさんによると、ブルーはピットブルとラブラドール・レトリバーのミックスで、もともと路上をさまよっていた野良犬だったそうだ。その後、地元の動物保護団体に保護されたブルーは2年前にジャネットさん家族の一員になった。彼女は「ブルーはいつも家族を助けてくれて、同居猫の“スモーキー”ともとっても仲がいいんですよ」と語っている。

火事で住む場所を失ったジャネットさん家族は、避難所ではなく大型バンの中で暮らすことになった。ジャネットさんはこのように明かしている。

「避難所には犬が入れないんです。でも私たちはブルーと離れて暮らすことなんて考えられません。」
「だってブルーがいなかったら私たち家族は今頃どうなっていたか分からないんですよ。それは“神のみぞ知る”でしょうね。」

そんな車中暮らしを余儀なくされた家族6人に、米国赤十字社がホテルで2泊のみ宿泊を提供した。しかしながら猫のスモーキーはホテルに連れてくることができず、いまだ火災のあった家に残されたままで、時々ジャネットさんたちが戻って世話をしているという。

その後、ジャネットさんは住む場所を確保するためにクラウドファンディングサイト「GoFundMe」の専用ページで募金を呼びかけ、目標額の10万ドル(約1360万円)に対して今月2日までに9万4000ドル(約1280万円)以上の寄付が集まった。ジャネットさんは「私たちは毎晩どこで寝るか心配することなく、子供たちが暖かい場所で安全にいられることを強く望んでいます」と話している。

画像は『New York Post 2023年3月1日付「Detroit rescue dog saves baby girl by ‘running back into’ blazing house」(WJBK)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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