ヘンリー王子夫妻への退去通知は「亡き女王の努力を台無しにした」 王室専門家が国王の決断を批判

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2023年03月05日 10:11  Techinsight Japan

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国王の決断に「亡き女王に真っ向から対決することになる」と王室専門家(画像は『Clarence House 2022年6月30日付Instagram「On his second day in Holyrood
チャールズ国王がヘンリー王子とメーガン妃にフロッグモア・コテージからの退去を命じたことに対し、英王室専門家が「大きな間違いだった」と懸念の声をあげた。同コテージはヘンリー王子夫妻が結婚した翌年、エリザベス女王から贈られたものだ。そのため専門家は「亡き女王の和解的なスタイルに真っ向から対立している」「女王の努力を台無しにした」などと国王の決断を強く非難している。

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チャールズ国王が2020年に王室離脱して米国に移住したヘンリー王子とメーガン妃に対し、夫妻の英国での公式住居であるウィンザーのフロッグモア・コテージからの立ち退きを通告したと報じられた。

米メディア『Page Six』によると、国王はヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』の発売翌日だった現地時間1月11日に退去手続きを開始したという。さらに英メディア『The Sun』は、国王がコテージを弟アンドルー王子に引き渡す提案をしたと伝えたのだ。

こういった報道を受け、ヘンリー王子夫妻の広報担当者は現地時間1日に声明文を発表し「サセックス公爵夫妻は、フロッグモア・コテージの住居を明け渡すよう要請されたことを確認しました」と事実関係を認めていた。

チャールズ国王がこのような決断をしたことに対し、歴史学者で作家やTV司会者として活躍するテッサ・ダンロップ氏は懸念を示している。同氏は、エリザベス女王と夫エディンバラ公フィリップ王配の関係を描いた『Elizabeth and Philip: A Story of Young Love, Marriage and Monarchy』の著者でもある。

ダンロップ氏は英メディア『The Mirror』の取材に応じ「このニュースに対する英国での反応は、全体的に喜びに満ちたものです」と語るも、「しかしある面では、痛烈な批判が起きるのも理解できます」と指摘。その理由について次のように説明した。

「ヘンリー王子は自分の家族とかつて所属していた組織に対して、言葉の手榴弾を投げつけたばかりです。しかし彼は外部にいる弱者の立場として痛みを感じ、阻害されたと感じていたのです。」

そして「寛大で自信に満ちた王政であれば、嵐を乗り越えることができたでしょう。戴冠式を間近に控えた国王には、もっと大きな獲物があるのです」と述べた後、チャールズ国王の決断を痛烈に批判したのだ。

「国王は、エリザベス女王が贈ったフロッグモア・コテージからヘンリー王子夫妻を追放しようとしている。このことは、女王の和解的なスタイルに国王が真っ向から対立することになるのです。」

さらに国王がコテージをアンドルー王子に引き渡すと提案したことについても、ダンロップ氏はこのように非難した。

「(国王は)サセックス家とアンドルー王子の問題を混同してしまった。アンドルー王子にフロッグモア・コテージへ引っ越して、より大きな邸宅であるロイヤル・ロッジを手放すように求めたのです。これは大きな間違いです。これに対する世論は酷いものです。」

そして「亡き女王はヘンリー王子を(英国に)引き留めようと懸命に努力しました。フロッグモア・コテージはそのパッケージの一部で、アンドルー王子に対しても同様に寛容でした」と言い、こう続けた。

「国王は自分の治世に権威をつけようとするあまり、女王の努力を台無しにしてしまった。ヘンリー王子とアンドルー王子の別々の問題をフロッグモア・コテージに結び付けることで、葛藤する息子夫婦よりも不名誉な弟を大切にしているように見えるのです。」

ダンロップ氏は、英国民の多くが国王の決断を支持するだろうと憶測するも「国際的にはこの行動によって、2023年の英国最大の国家式典である戴冠式の招待状が出される数週間前に王政を衰退させることになるでしょう」との見解を示した。


そのため今年5月に開催される戴冠式について「アンドルー王子の姿を見ることはできるが、ヘンリー王子夫妻はその場にいない。そんなイベントになるでしょう」と皮肉めいた言葉を加えた。

画像は『Clarence House 2022年6月30日付Instagram「On his second day in Holyrood,」』『The Duke and Duchess of Sussex 2020年1月8日付Instagram「After many months of reflection and internal discussions,」』『Tessa Dunlop 2022年9月13日付Instagram「Forwent lunch to talk about the significance of ‘crown forces’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

このニュースに関するつぶやき

  • それわ 後々歴史が判断するでしょう。批判はたやすい。今の段階では 懐疑的です。日本も女性天皇で 揺らぐかもです。王室って大変よね。(^▽^;)����
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