顎がしゃくれた単眼症のヤギ誕生も「鼻がなく喘いでいる」と農場主(タイ)<動画あり>

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2023年03月08日 05:11  Techinsight Japan

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単眼症の子ヤギと母ヤギ(画像は『Indy100 2023年3月1日付「Meet the rare one-eyed baby ‘Cyclops’ goat born on farm in Thailand」』のスクリーンショット)
タイ北部地方の最も南に位置するウタイターニー県で先月27日、珍しい一つ目のヤギが誕生して話題となっている。ギリシャ神話に登場する一つ目の巨人“サイクロプス”に由来するという「単眼症(サイクロピア)」の子ヤギに、経験豊富な農場主も驚きを隠せないようだ。英ネットメディア『The Mirror』などが伝えた。

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豊かな森林に覆われ、多くの野生動物が生息するタイ・ウタイターニー県の農場で先月27日朝、単眼症のヤギが誕生した。

農場主のスパラット・ジットランさん(Suparat Jitlang)は「長年ヤギ農家をしているけど、あんな子ヤギは初めてだよ」と明かし、当時のことをこう語った。

「朝8時頃だったよ。母ヤギの“ナン・クロ(Nang Kroh)”が奇形の赤ちゃんを出産したと聞いてね。納屋に行ってみると、一つ目で鼻がない子ヤギだった。ショックだったね。ただ顔の奇形にもかかわらず、健康状態は良いように見えたんだ。」

生まれたばかりの子ヤギを捉えた動画では、額の中央にウルっとした大きな目が一つあり、しゃくれた顎から舌を出し「メエエ」と鳴き声をあげているのが分かる。鼻がなく、口で呼吸するしかないためだろう。苦しそうに喘いでいるようにも見える。


母ヤギは子ヤギの体をペロペロ舐め、誕生以来ずっとそばに寄り添っていたそうで、スパラットさんは首を上げるのがやっとの子ヤギにシリンジでミルクを与えたという。そして「この子ヤギは呼吸が上手くできないことで疲労が激しい。単眼症の子は長生きできないようだから、きっとすぐに死んでしまうだろう」と溜息交じりに話していた。


しかし翌日になっても子ヤギは生きていたそうで、スパラットさんは「かわいそうだけど、私たちにできることは運命を受け入れるだけ。この子が長生きできるかどうか、しばらく様子を見ることにするわ」と述べた。


なおその後、子ヤギがどうなったかについては明らかにされていないものの、単眼症は先天奇形の一つで、ほとんどが死産か誕生直後に死んでしまうそうだ。奇形は母親が妊娠初期の時、大脳が左右2つの半球に分離されないことで発生し、鼻の無形性、口唇裂、口蓋裂などが見られることもあるいう。原因としては染色体異常や遺伝子変異などの遺伝的要因と、母体の疾患や薬剤、化学物質などの環境要因が挙げられるようだ。

ちなみに2021年にはブラジルで、額の真ん中に大きな目をもつ豚が誕生していたが、鼻の位置には小さな突起があるだけで生後間もなく息絶えてしまった。またインドネシアのマルク州沖では2020年、妊娠中の母ザメから一つ目の白いサメが発見されて話題となっていた。



画像は『Indy100 2023年3月1日付「Meet the rare one-eyed baby ‘Cyclops’ goat born on farm in Thailand」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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