流れ変えた“たっちゃん”の全力疾走 家族見守るなか侍ヌートバーが躍動

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2023年03月10日 07:02  ベースボールキング

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ベースボールキング

WBC初戦で攻守に躍動した侍ジャパンのラーズ・ヌートバー
◆ 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™
【1次ラウンド・プールB】
○ 侍ジャパン 8 − 1 中国 ●
<3月9日 東京ドーム>

 野球日本代表「侍ジャパン」のラーズ・ヌートバー選手(MLBカージナルス)がWBC初戦の中国戦に「1番・中堅」で先発出場し、4打数2安打2得点1盗塁と打線を牽引。守りでもスライディングキャッチを披露するなど躍動した。

 代表初の公式戦を白星で飾ったヌートバーは、「非常に素晴らしいゲームでした。結果的に勝ったことで喜びが大きくなりましたが、試合前のセレモニー、大観衆に囲まれてプレーすること、素晴らしい経験になりました」と笑顔で振り返った。

 初回いきなり初球打ちの中前安打で出塁し、押し出しで先制のホームを踏むと、なかなかチャンスをものにしきれない展開のなか1点リードで迎えた4回には、平凡な一ゴロかと思われた打球でも全力疾走を見せ、これが相手野手のファンブルを誘い(記録は内野安打)出塁。その後の大谷翔平の適時打で待望の追加点のホームに生還した。

 栗山英樹監督は試合後の会見で、“ダメ押しの4得点を上げた8回の攻撃”について問われるも、「8回にというよりも、まずは前半苦しむ中たっちゃん(ヌートバーの愛称)の全力疾走」と、ヌートバーの必死なプレーが試合を進める上で大きかったと言及。

 「一瞬でも抜いてるとセーフにならない。とにかくできることを全力でやり尽くすというあの全力疾走が、なにか流れを引き込んでくるわけで。そういった形が日本野球の原理原則であると僕は思っている」とリードオフマンの懸命なプレーを称賛した。

 一方、ヌートバー本人は「100パーセントで走るという野球選手に求められていることをしたまで」と淡々。3回の守りでは前方のフライに猛チャージをかけスライディングキャッチを披露するなど、随所に全力プレーが光った。

 この日は日本人の母をはじめ家族が観戦に訪れており、こうした数々のプレーを「家族とシェアできたこともスペシャルだった」と振り返ったヌートバー。

 スタンドには、浸透しつつあるパフォーマンスの元になった“ペッパーミル”を実際に持参するファンもいたほか、米セントルイスでお馴染みの「ヌート」コールも打席を重ねる毎に広がり、ファンの心もガッチリと掴んでいる様子が見られた。

 侍ジャパンには「日本野球の原理原則」を体現する頼もしいリードオフマンがいる――。頼もしい背番号23が、自身初の国際舞台で上々のスタートをきった。

【動画】切り込み隊長ヌートバーが走攻守で躍動!好打やファインプレーの全てをまとめました!【3/9侍ジャパンvs中国】

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