トイレ改修に1基3千万円は「高すぎ」 町議会が異例の会期延長

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2023年03月19日 11:44  朝日新聞デジタル

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西桂町役場

 山梨県西桂町議会は3月定例会の延長を決めた。2023年度一般会計当初予算案に盛り込まれた、公園トイレの改修費に一部議員が「高額だ」と反発。町議会が予算案の修正を協議する事態となったため、閉会予定だった16日の採決を見送り、会期を23日まで延ばした。町によると、会期延長は異例という。


 予算案には、三ツ峠さくら公園などに設置されているトイレ2基を、バイオトイレに改修するための設計・建設費に6200万円が計上された。町が導入を目指すバイオトイレは、排泄(はいせつ)物を微生物の働きで土や水などに分解する機能を備えている。


 この事業をめぐり、議長を除く9人のうち5人が反対し、本会議で予算案を否決する方針でまとまった。議長ポストを持つ賛成派は、本会議で予算案の可決が見込めないと判断。双方の勢力が会期延長で一致した。


 反対派の1人は「1基で3千万円もかかる。改修には賛成だが、土地付きの家が買える値段は高すぎる」と反発。一方、町は取材に対して「環境に優しく、近隣自治体の公園でも導入している。長期的にみれば高くはない」と説明する。実際の事業費は23年度に業者が見積もるため、予算額は確定してはいないという。


 賛否双方の勢力の対立は、昨年12月の議長選出を巡って顕在化。3月定例会では、新庁舎予定地の電柱の移転に時間が掛かるとして、新庁舎の完成時期を遅らせる工事請負契約の変更が町から提案されたが、予算案に反対する議員らによって否決された。(池田拓哉)


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