これぞ折り紙の”カミ技” ハサミ不使用、正方形1枚から生み出すヘラクレスオオカブト、蛾のヤママユ… 本物と見比べてもそっくり

1

2023年03月21日 07:00  まいどなニュース

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

まいどなニュース

雌雄型のヤママユ。貴重な標本も見どころだ

 まさに“カミ技”―。折り紙で作った昆虫を紹介するユニークな展覧会が、倉敷市立自然史博物館(同市中央)で開かれている。精巧な出来栄えの40点全てが、ハサミを使わず、正方形1枚から生み出された。同館が所蔵する本物の標本と一緒に披露され、家族連れらが興味津々といった様子で見入っている。

【写真】緻密に折られた昆虫に見入る来館者

 折り紙作家江頭聖大さん=大阪市=が手がけた。一辺25〜65センチの紙1枚を、はさみを使わず折ったり曲げたりして、細部のパーツまで丁寧に再現。一部展示は裏側も見られるよう作品の下に鏡を置いた。

 作品のうち13点は新作。中でもガの「ヤママユ」は、2019年に赤磐市で発見され、雄雌両方の特徴を備えた珍しいタイプがモデルとなっている。体の左右で色が大きく異なり、江頭さんは紙の表面と裏面の色をそれぞれ生かすようにして精巧に作り上げた。

 環境省レッドリストの絶滅危惧1A類で、国内では現在、真庭市でしか生息が確認されていないという「フサヒゲルリカミキリ」も。ほかに世界最大のカブトムシ・ヘラクレスオオカブト、折り方を説明した写真が並ぶ。

 「折り紙や昆虫に興味を持つきっかけになれば。貴重な昆虫標本もぜひ見てほしい」と江頭さん。家族と訪れた小学生は「小さな虫でもこんなに細かく作られていてすごい」と話した。

 会期は4月9日まで。一般150円、大学生50円、高校生以下と65歳以上は無料。月曜休館。問い合わせは同博物館(086―425―6037)。

(まいどなニュース/山陽新聞)

動画・画像が表示されない場合はこちら

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定