劇的勝利の侍ジャパン 22日8時からの日米決勝戦に「平日の朝で見られない!」の悲鳴

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2023年03月21日 13:25  AERA dot.

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雄たけびをあげる大谷翔平(写真:UPI/アフロ)
 こんな劇的な展開を誰が予想しただろうか。


【写真】「やっぱり“侍ジャパン”に選んでほしかった投手」がこちら WBC準決勝・メキシコ戦。侍ジャパンが難敵相手に、鮮やかなサヨナラ逆転勝利を飾った。1点差を追いかける九回無死一、二塁の好機。この試合4打数無安打3三振と快音が聞かれなかった村上宗隆(ヤクルト)が左中間のフェンスを直撃する大飛球。二塁走者・大谷翔平(エンゼルス)に続き、代走の一塁走者・周東佑京(ソフトバンク)も一塁から一気に本塁生還し、三塁ベンチから一斉に飛び出した選手たちが喜びを爆発させた。


 殊勲の一打を放った村上は試合後のインタビューで、「何度も三振をして、何度も悔しい思いをして、その中でチームメートが点を取ってくれて助けてくれて。最後に打席が回ってきたので、僕が決めましたけどチーム一丸となった勝ちかなと思いますし、その期待に応えられてよかったです」と安堵の表情を浮かべた。そして、明日22日の決勝・米国戦に向けて、「2009年以来の決勝ですし、このベスト4という壁が凄い難しかったので、明日はこのチームでできるのも最後なので、目いっぱい楽しんで最高の決勝戦にしたいなと思います」と誓った。


 試合の流れを変えたのは大谷だった。九回に先頭打者で右中間への二塁打を放つと、一塁を回る直前に自らヘルメットを投げ、二塁に。雄たけびをあげて三塁ベンチに鼓舞するようなジェスチャーを見せた。


 大谷は試合後、「簡単に勝たない相手と分かっていましたけど、まさかこんなゲームになるとは思っていなかったので。ムネ(村上)がきつかったと思うんですけど、最後の最後にいい打撃を見せてくれたので、本当に最高の形で明日を迎えられるんじゃないかなと思います。(9回の打席は)四球でもいいと思って、甘いコースだけ打ちたいなと思って。必ず塁に出るっていうのは自分自身決めていましたけど、セカンドまでいけたのが大きかったと思います。本当に全員で…捕手も3人とも出てもらって、投手も苦しい中、相手の打撃も素晴らしかったと思うんですけど、つないで、つないで最後にああいう形になって、明日は良い形で迎えられると思います」と振り返った。


 村上についても特別な思いがある。「本当に苦しかったと思うんですけど、人一倍バットを振っていましたし、必ず打ってくれるのは吉田さんもそうだけど、後ろの二人は僕が塁に出れば必ず最後に1点が取れると思っていたのでそういうつもりでいきましたし、本当にいいバッティングだったと思います」と村上を称賛した。


 決勝は米国戦。「最高の舞台で最高の相手だと思うので、楽しむ気持ちを持って明日を迎えたいですし、当然緊張するとは思うんですけど、必ず勝つんだという強い気持ちを持って全員で頑張りたいなと思います。源田(壮亮、西武)さんもそうですけど、みんな本当に目いっぱい、シーズンがまだ始まっていないですけど、身を粉にしてチームのために頑張ってくれているので、全力で準備したいですしそういう展開に持ち込むのが大事なので、一打席目からそういう気持ちを持って頑張りたいと思います」と誓った。


 この試合が開催された日本は祝日で、たくさんの子どもたちがテレビで観戦していた。メッセージを求められると、「何回かチーム全体で(気持ちが)折れかけていたと思うんですけど、最後まであきらめないという気持ちだけでつないで、つないで、ああいう形になったと思うのでみんな素晴らしかったと思います」と仲間に対する思いを語った。


 大谷が振り返る通り、試合の主導権を常に握られる苦しい展開だった。先発の佐々木朗希(ロッテ)が四回に先制の左越え3ランを被弾。その後、侍ジャパンは何度も好機を作るが本塁が遠い。七回2死一、二塁で4番・吉田正尚(レッドソックス)が右翼のポール直撃の同点3ランを放って試合を振り出しに戻したが、直後の八回に2番手の山本由伸(オリックス)が連続長打を浴びて勝ち越される。湯浅京己(阪神)も5点目の適時打を浴びて万事休すかと思われたが、侍ジャパンは粘り強かった。八回に代打・山川穂高(西武)の左犠飛で1点差に迫ると、九回に劇的なドラマが待っていた。


 スポーツ紙記者は「この試合では栗山監督の積極的な選手起用が目立ちました。五回に代打で牧秀悟(DeNA)を送り、2点差を追いかける八回に先頭打者の岡本和真(巨人)が死球で出塁すると、中野拓夢(阪神)を迷わず代走に送った。岡本に再び打席が回ってくる可能性を考えると、2点差で一塁走者に代走を送るのは驚きでしたが、1点差にすれば試合の流れが変わると感じていたのでしょう。一方で、全くタイミングが合っていなかった村上は代打を送る選択肢も考えられたが、最後まで信じ続けた。優勝するためには村上の力が必要という信念が最後までブレなかった」と評価する。


 決勝戦は明日22日。日本時間の午前8時に行われる。米国と決勝戦で激突するのはWBCで初となるが、野球ファンからは「平日で仕事だから見られない」と悲鳴の声が。都内の介護施設で働く女性(42)は普段は野球を見ないが、ヌートバーの活躍で侍ジャパンの試合を見るようになったという。「明日の決勝戦もテレビで見たいのですが、リモートでできる仕事ではないので…。施設の利用者はWBCに夢中なので、私も仕事をしながらチラチラ試合を見ます。ここまで来たら絶対に優勝してほしい。みんな応援していますけど、ヌートバーは特に打ってほしいです」とエールを送った。


 千葉県内の中学校に通う中学2年の男子学生(14)は野球部に所属。WBCで侍ジャパンの試合を欠かさず見てきたが、決勝戦は平日で登校日のため見られないという。「WBCが気になって授業に集中できない。侍ジャパンはメキシコに勝った勢いで、米国を倒してほしい。米国は投手力に不安があるので十分チャンスがあると思う。ダルビッシュ、大谷の継投策で最高のラストになる予感がする」と期待を込める。


 日本列島を熱狂の渦に巻き込む快進撃をみせている侍ジャパン。米国との頂上決戦でどんなドラマが待ち受けているだろうか(今川秀悟)


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