川口春奈に紗栄子らもこぞって愛飲する「白湯」、“ただのお湯”との違いと本当の作り方を医師に聞く

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2023年03月26日 06:10  週刊女性PRIME

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左から川口春奈、仲里依紗、紗栄子、冨永愛

「あれから飲むようになったよ。それこそ『silent』なんて冬のクールだったから寒くてさ。だから起きたてに飲んで。“白湯飲んでます”っていう響きがいいよね、女優さんみたいだよね」

 過去にファンからの質問で、自らのイメージを「白湯を飲んでいそう」と言われた川口春奈。当時は「面倒だからやってない」と答えたが、最近公開された動画で冒頭のように答えた。

 女優ですら「女優っぽい」と思う習慣「白湯」。美容オタクとして名高い田中みな実はもちろん、綾瀬はるか、ローラも白湯を日々の習慣として取り入れている。なぜ、女優に白湯がこれほど支持されているのか。

「日常から、多忙なスケジュールであったり、1日に何度も施されるメイクであったり、非常に過酷な状況で働いているなかでも美しくなければならない。美容や体調管理への情報アンテナが高い彼女たちが実践するのは、簡単でなおかつ美容効果の高いアクションだからでしょうね。白湯は内臓を温め、代謝もよくするし、美容にも、体調管理にも万能です」

 と語るのは、マブチメディカルクリニック院長、内科・皮膚科医の馬渕知子先生。

ただのお湯では「効果半減」

 そんな白湯だが、水を電子ケトルやレンチンで温めたもの、と思っている人も多いのでは。

「それは残念ながら、ただのお湯です。それでは本来の白湯の効果が得られません」(馬渕先生、以下同)

 白湯とは、水を一度15分程度煮沸させ、その後50度程度までに下げたもの。

「この15分程度の煮沸がポイント。水はH2Oの集合体なわけですが、煮沸をすることで分子同士の動きが滑らかになり、口あたりが優しくなるだけでなく、胃や腸での水分の吸収率を上げることに期待ができるのです」

 このひと手間で、同じ水でも効果には歴然の差がでるのだ。また、しっかり煮沸することで、水の中の残留有害物が取り除ける。

「ごくわずかではありますが、毎日摂取する場合はやはり気を付けたほうがいいでしょう。ミネラルウォーターの場合でも、やはり一定時間沸騰させた方が、体内への吸収力は変わります。白湯にするとまろやかになり、味も圧倒的に違います」

 また、胃腸を温めることで、得られる健康効果は絶大だ。

「胃腸は栄養を吸収する大切な臓器です。そのため、血管もたくさん通っていますし、消化酵素の分泌も行っています。冷たいものをとりすぎると血流の流れを悪くし、栄養の吸収や消化を阻害してしまう可能性があるのです」

 胃腸の働きが良くなる上に、水分をしっかりと補給できることにもなる。だからこそ、「朝、昼、晩と常に飲んでほしい」と話す。

 よく聞くのは、朝一番の白湯。朝は、寝ている間に不足した水分が身体にしっかり吸収され、腸の動きがより活発化するという。

「朝だけではありません。昼は、食事中に飲むことによって代謝があがり、消化吸収を助ける。そして、夜に体内から身体を温めると自律神経を安定させ、リラックス効果も高まるので、睡眠の質があがることに期待ができます」

 人によっては日中のお茶や、就寝前のハーブティーを習慣にしている人もいるのでは。その場合も、15分程度沸騰させた後の湯を使うといい。

毎日の白湯で花粉症も緩和

 過酷でハードな女優の撮影現場についてなど、YouTubeで赤裸々に語る仲里依紗「朝寝起きに漢方を飲む際には“白湯”で」と話す。

「漢方の力を十分に発揮させるためには、腸内でしっかり溶かすことが大切。そこで、白湯を活用して欲しいのです。また、サプリや薬など、身体への吸収率を高めたいものは、白湯でのむと良いと考えています」(馬渕先生、以下同)

 美を極めるモデル冨永愛も、サプリなどを効率よく吸収させるためにと白湯を用いており、その白湯は鉄瓶で沸かしているとも。ゆっくり沸かし続けることによって、鉄がゆるやかに溶出され、また冷めにくいそう。

 他にも、現在悩まされている人も多い花粉症にも効果がある。

「体温をあげることで免疫力も活性化しますから、花粉症の症状緩和にも役立ちますし、季節の変わり目の不調も安定させてくれるはず」

 ただ、水を沸騰させただけのものなれど、胃腸へのメリットはあなどれない。

「私はお酒を飲むときにも、チェイサーとして白湯を飲んでいます。合間に飲むことによって、体内でのアルコールの分解を助けるだけでなく、肝臓の負担を軽減し、代謝にもいい。二日酔いにもなりにくくなりますよ。特に久しぶりに飲むという人にもおすすめの対処法です」

 これからの歓送迎会のシーズンにも、すぐに取り入れられるのでは。

「熱いもの」とりすぎは食道がんの危険が!

 注意したいポイントは、50度程度まで下げて飲むということ。

「コーヒーやお茶とちがって、量を多くとってほしいので、温度は人肌よりも少し高いぐらいを意識して。熱い飲み物をガブガブ飲むと食道の粘膜に炎症をおこし、食道がんを誘発する可能性もあります」

 白湯を、じっくり時間をかけて飲むのが効率のよい摂取法。

 量に関しては、「1日少なくとも1.5L以上は水分をとってもらいたいが、まずは『水を摂る!!』ことを意識してみては」と馬渕先生。

 水分をとる習慣がなかなか身につかない人は、机など回りに常に置いておくとよい。

「白湯を作っておいて、作業する近くに置いておくと、人は無意識に飲みます。つい飲み忘れてしまう人は、1日の中でタイミングを決めておくこと。無味で飲みにくい人は、ショウガやレモン、はちみつなどをプラスして飲むこともおすすめです」

 タレント・実業家の紗栄子は、季節問わずに白湯を飲む理由として、夏場などにも白湯を飲んでおくことで冬の肌の調子も上がると語っている。

「季節問わず、冷たい飲み物で身体を冷やすのは、女性の場合、婦人科系の病気にもよくありません。内臓を冷やさないように注意して、水分を身体に補給しておけば、内側からふっくらとしたハリのあるお肌のサポートにも役立ちますよ」

 白湯を習慣化しておくことで、加齢には逆らえないと思っていた代謝の低下や肌の劣化も食い止められる。白湯はお金のかからない最強健康法だ!

教えてくれたのは……



馬渕知子先生



●マブチメディカルクリニック院長、食糧学院副院長・東京調理専門学校校長。専門は分子栄養学やアンチエイジング医療。多面的な知識を応用し、アイドルグループを始め、スポーツ選手まで、幅広い分野でサポートを行っている。

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  • 東欧の温泉を飲みたい。現地で可愛らしいマグを買うのだ。
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