0
2023年03月26日 06:12 ITmedia PC USER
うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する本連載。世界中には、結構面白い話題があるものです。この記事で一気にチェックしましょう!
●Windows 10向け2023年3月のプレビュー更新プログラム公開
Microsoftは3月21日(現地時間)、Windows 10 22H2/21H2/20H2向けに3月度のプレビュー更新プログラム「KB5023773」を公開した。この更新プログラムは、セキュリティアップデートを含まない「Cリリース」と呼ばれるもので、オプション更新として手動で適用できる。
この更新プログラムでは、USBプリンタがマルチメディアデバイスとして誤って認識されてしまう問題が修正されている。
|
|
なお、Windows 10バージョン20H2および21H2に関しては、今後セキュリティ更新を含まないプレビュー更新プログラムは配信されない。月例セキュリティ更新プログラム(いわゆるBリリース)に関しては、引き続き利用できる。
●Windows 10 21H2のサービス終了まで残り3カ月 改めて注意喚起
Microsoftは3月14日(現地時間)、Windows 10 バージョン 21H2のサービスが6月13日に終了するとして、改めて注意喚起を行っている。
Windows 10 21H2は2021年11月にリリースされたバージョンで、Windows 10はサポート期限がリリース後18カ月となっており、下記のバージョンが2023年6月にサービス終了となる。
・Windows 10 Home/バージョン21H2
|
|
・Windows 10 Pro/バージョン21H2
・Windows 10 Pro Education/バージョン21H2
・Windows 10 Pro for Workstations/バージョン21H2
なお、Windows 10 Enterprise、Windows 10 Enterprise マルチセッション、Windows 10 Education、Windows 10 IoT Enterpriseについてはリリース後30カ月となっているので、まだサービスは継続される。
サービス終了後はセキュリティ更新プログラムを受信しなくなる。引き続きサポートを受けるには、最新版のWindows 10(バージョン 22H2)かWindows 11にアップグレードする必要がある。
|
|
●Windows 10/11の月例アップデートが一部変更 4月から
Microsoftは3月21日(現地時間)、4月以降にWindows 10/11向けに提供されている「オプションの非セキュリティ更新プログラム」を毎月第4週にリリースすると明らかにした。
現在、Windows 10/11向けには、毎月第2火曜日(米国時間)にリリースされる月例のセキュリティ更新プログラム(いわゆるBリリース)と、原則として第3週にリリースされていたCリリースと呼ばれる非セキュリティ更新プログラムがあった。
このうち、後者の非セキュリティ更新プログラムは第4週にずれ込むこともあり、この場合はDリリースと呼ばれることもある。今後は、このCリリースとDリリースを「オプションの非セキュリティ更新プログラム」という呼び方に統一するという。
この「オプションの非セキュリティ更新プログラム」は、翌月に導入される月例セキュリティ更新プログラムに含まれているもので、セキュリティ以外の新機能や不具合修正などをひと足早く試すことができる。オプションとある通り、自動でインストールされることはなく、不要であればインストールする必要もない。
●Microsoftがピン留めや既定のアプリを設定するためのAPIを提供
Microsoftは3月17日(現地時間)、Windowsの「ピン留め」や「規定のアプリ」の設定に関して、ユーザーが確実に制御でき、かつ開発者が簡単に利用できるようにするAPIを公開する方針を明らかにした。
Windowsでは、アプリのショートカットをタスクバーに配置するピン留め機能があるが、ピン留めするために開発者が個別に実装する必要があった。また、勝手にピン留めされてしまうことについての批判もある。そこで、アプリをピン留めするための新しいAPIを公開する予定だ。
また、このAPIを利用しても勝手にピン留めされてしまうことはなく、ユーザーに通知を行い、ピン留めするかどうかユーザーが制御できるようにする。この他、アプリを規定のアプリに簡単に設定できるよう、アプリ上から設定画面にアクセスできるようになる。
これらの機能は、今後数カ月のうちにWindows InsiderのDevチャネル向けにリリースされる予定だ。Microsoftはファーストパーティー製品が模範を示すことが重要だともしており、新機能が利用可能になり次第、Microsoft Edgeにアップデートを行うとのことだ。
●「Microsoft Loop」のパブリックプレビューがスタート
Microsoftは3月22日(現地時間)、「Microsoft Loop」をパブリックプレビューとして公開した。Webアプリとして公開されている他、AndroidとiOS向けのアプリもリリースされている。
Microsoft Loopは、2021年のイベント「Microsoft Ignite」で発表されていたもので、2022年にはプライベートプレビューとして公開されていた。コラボレーションツールの「Notion」に近いイメージで、複数人でのドキュメントの共同編集や、タスク/プロジェクト管理などを行える。
ワークスペースに複数のページがひも付く構成で、テンプレートから簡単に新しいページを作成できる。中でも特徴的なのが「Loopコンポーネント」だ。これは、ドキュメントや表、タスクリストなどをコンポーネント化し、Microsoft TeamsやOutlook、ホワイトボード、Web版Wordなどに共有するというものだ。
通常、表などをコピーして共有した後、元の表を修正した場合には共有をし直す必要があるが、Loopコンポーネントでは元のデータを修正すると、共有したものにもリアルタイムに反映される。また、共有先で修正した場合にも同様に共有されているLoopコンポーネント全てが更新される。
この他、先日発表されたAI機能の「Microsoft 365 Copilot」にも対応する。「Copilot in Loop」では、AIを活用した提案機能が提供される。Create(作成)/Brainstorm(アイデアだし)/Blueprint(青写真)/Describe(説明)といったプロンプトが候補として表示され、コンテンツ作成やブレインストーミングなどを行える。また、「ミッションステートメントの作成を手伝ってください」などのプロンプトを入力することもできる。
Copilot in Loopも共同編集を考慮されており、誰でも以前のプロンプトに戻り、プロンプトを変更し応答を修正することができる。なお、Copilot in Loopは現在プライベートプレビュー段階となっている。
●Googleが会話型AIサービス「Bard」の登録受付を開始
Googleは3月21日(現地時間)、会話型AIサービス「Bard」の一般提供を米国と英国で開始した。今後、時間をかけてより多くの国や言語に拡大するとしており、現時点では日本から登録することはできない。
Bardは対話アプリケーション用言語モデル(LaMDA)の軽量バージョンを搭載した、実験的な会話型AIサービスだ。2月に発表されていたが、これまで利用できるのはごく一部のテストユーザーに限られていた。
Bardは、発表時に使用例として提示していた「ジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡の新発見について、9歳の子供に教えてあげられることはありますか?」という質問への回答が誤っていたとして批判され、親会社Alphabetの株価が一時8%下落するなどの事態を招いていた。このためか、今回の発表ではBardはまだ完璧ではないと繰り返し説明している。
現実世界の偏見や固定観念を反映した幅広い情報から学習するため、アウトプットにそれらが現れることがある。また、自信を持って提示しながら、不正確で誤解を招く、または虚偽の情報を提供することもあるとのことだ。
こうした課題はあるものの、LaMDAのような大規模言語モデル(LLM)には人間の生産性、創造性、好奇心を飛躍的に向上させるなど、信じられないほどの利点があるとしている。また、多くの場合、Bardの応答ではいくつかのドラフトを選択できるので、最適なものを選ぶことが可能だ。
|
|
|
|
Copyright(C) 2023 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。