マスク緩和でも「もうはずせないかも…」「顔を見られるのは恥ずかしい」「メイクが面倒」との声

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2023年03月28日 22:11  All About

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マスク着用が「個人の判断」となった今なお、ローカルルールは生きている。「もうマスクははずせない」という人もまた、少なくないようだ。
3年間に及ぶマスク生活、すっかり慣れてしまってこのままでいいという人もいれば、一刻も早くはずしたかったとホッとしている人もいるようだ。

2023年3月13日から政府の方針として「個人の判断」となったマスクだが、いまだローカルルールも生きている。場所やイベントによっては「マスク必須。していれば声出しOK」とするところもあるし、混んだ電車の中では9割以上がマスクをしている。

現実的に「飛沫が飛びそうなところではマスクを着用する」と言う人もいる一方で、「もうマスクはとれないかも」と嘆く若い女性たちもいる。

久々に見た同僚の顔、初めて見た新入社員の顔

「在宅ワークが続いたり、出社してもずっとマスクをしたままだったりしたので、同僚の顔を何年も見てなかったんですよね。13日に出社している人だけで、ちょっと取ってみようかという話になり、いっせいにみんなで取ってみました。

同僚を見て、あれ、こんな顔をしていたっけとみんなで大笑い。昨年の新入社員に至っては、『初めて全顔を見た!』とびっくりしたり。楽しかったですね。でもその後、また多くの人がマスクをしましたが」

そう言うマリカさん(38歳)は、カフェの中でしっかりマスクを着けていた。確かに人が多い場所、換気のあまりよくなさそうなところでマスクを取るのは勇気がいる。

「13日に同僚とランチに行って、つけたりはずしたりせず、1時間ずっとはずしたままにしながらしゃべったんです。なんだか恥ずかしかったですね。私も長年、口紅を買っていないので帰りにデパートに寄って買いました。これからはやはり少しずつはずす時間を増やしていきたいとは思っています」

確かに最近、口紅を買ったという話をよく聞く。それどころか3年ぶりに化粧をしたという話まである。マスクをしていればすっぴんで眉だけ描いていればよかったのよね、と言う女性もいる。

「新入社員の子が言ってたんですが、会社の人たちに顔を見られるのが本当に恥ずかしい、できればずっとマスクをしていたいって。少しずつ慣れていくしかないねとは言ったんですが、マスクをとりたくないから出社したくないという人が出てくるかもしれないと同僚と話しました。3年は長かったと心から思います」

マスク生活は私たちの生活を大きく変えてしまったのかもしれない。

高校生の娘がマスクをはずさない

「新型コロナが完全に終息したわけではないので、気をつけようという気持ちはわかるんですが、高校生の娘はマスクをはずした顔を人に見られたくないと言うんです。もはや感染予防対策から離れた理由ですよね。うちは駅まで徒歩7分ほどなんですが、私は出社するとき駅まではマスクを外しています。誰もしゃべっていないし屋外だし。でも娘ははずさない。学校ではずせと言われたらどうしようとビビっていました」

リョウコさん(46歳)はそう言う。

実際、卒業アルバムメーカーが高校生にアンケート(※)をとったところ、高校生の65%が「“映え”を意識したい」と回答し、「写真をアプリで加工したい」という声も42%あったという。
今や「無加工の写真」は恥ずかしい時代? ※「卒業アルバム調査」より

マスクなしの無加工の写真が残るのは恥ずかしいとか、3年間、マスクなしの顔がほぼ知られていないのに写真に残ってしまうのは困るとか、さまざまな声があるようだ。

「親としてはかわいそうだと思う半面、ここで顔をさらさないとさらにさらす機会がなくなるのではないかと危惧しています。うちの娘は春から高校3年生。今さら顔をさらしたくないと言っていますが、みんながはずせるようになったほうがいいのになとは思いますね」

大人でさえはずすのが少し恥ずかしいという気持ちがあるのだから、10代の繊細な心には一大決心となるのかもしれない。

「それでも顔をちゃんと見て話すことは大事ですからね。夏になって暑くてマスクをしていられないということになればいいなと思っています。感染者数を見ながら、慎重にやっていくしかないのかもしれないけど……」

非マスク派でない限り、やはり周りを見ながら徐々に元に戻るのが妥当なのだろう。もちろん、再び感染者数が増えていくなら話は変わる。それにしてもなんとも不思議な3年間を過ごしてきたものですよねと言うリョウコさんに深く頷くしかなかった。

※参考:“コロナ世代”の高校生と親に聞く「卒業アルバム」に関する意識と実態(2023年1月19日〜23日、ダイコロ株式会社)

亀山 早苗プロフィール

フリーライター。明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(恋愛ガイド))

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