近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による繁殖・販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。
私たちの身近な場所で繰り返されている、動物たちの殺処分や衰弱死などの厳しい現実。しかしまた一方で、動物との心あたたまる出会いや愛に満ちた生活が、保護活動によって生まれ、営まれていることも事実です。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。
そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。
第22回は飼い主・はーたんさんと暮らす保護猫4きょうだいの「春」「夏」「秋」「冬」ちゃん(現在の年齢:7歳)。保健所で出会った保護子猫とのつらい別れ、大きく成長した現在の様子をご紹介します。
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―― 4匹との出会いと、保護当時の状況を教えてください
はーたんさん:2015年に初めて飼った保護猫が16歳で虹を橋を渡り、悲しんでいたときに保健所で出会いました。死にかけている5匹の子猫を見て、「急いで連れて帰らないと」と思い、きょうだい全員まとめて保護しました。
保健所の職員さんたちも私がすぐに連れて帰れるように、書類や箱を急いで用意してくれました。キャリーケースからヨロヨロと出てきた5匹はまだ目も開いておらず、風邪もひどかったです。
初めてのミルクからのお世話で頑張っていましたが、1匹だけ衰弱がひどく、保護した次の日に虹の橋を渡ってしまいました。残った4匹はその子の分までしっかりミルクを飲んでくれて、元気に成長してくれました。
―― 4匹の現在の様子を教えてください
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はーたんさん:今まで病気もなく、きょうだいゲンカしながら仲良く暮らしています。わが家にはこの子たちのあと保護猫が増え、今では12匹の大所帯ですが、全員が仲良くしてくれています。
―― 最後に、保護動物に対する思いを聞かせてください
はーたんさん:もともと保護活動のボランティアをしていましたが、あらためて保護猫のことをしっかり考えるようになりました。保護するだけでなく、野良猫や地域猫の避妊去勢手術がとても大切だと思うようになりました。
(了)
命は非常に儚く、そして強いものであることが伝わるエピソードでした。失ってしまったきょうだいの分を生きるように、大きく成長した4匹の姿に胸があたたまります。大家族となったはーたんさん宅の日々を想像するだけで、不思議と目尻が下がりますね。12匹がこれからもはーたんさんのもとで健やかに、そして末永く暮らしていくことを願います。
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ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽にお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。
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