自転車のヘルメットが努力義務に! 知っておきたい種類、被り方、選び方

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2023年04月01日 09:01  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
道交法の改正を受け、4月から自転車に乗る際のヘルメット着用が「努力義務」となる。



命を守るうえでも大事な取り組みではあるが、これまであまりなじみがなかった分、どんなヘルメットを、どのように被ればいいか、イマイチわからずにいる人も少なくないだろう。



改正道交法の施行を前に、スポーツ自転車専門店「ワイズロード」が自転車ヘルメットの着用セミナーを開催。メディア陣に向け、正しいヘルメットの被り方やヘルメット選び方についてレクチャーしてくれた。


○自転車事故による怪我の6割は頭部の損傷だった!



これまで自転車利用時のヘルメット着用は、13歳未満の児童については着用させる努力義務が保護者に課されていたが、4月1日以降は道交法の改正により、対象者がすべての自転車ユーザーに拡大される。あくまで努力義務であり、罰則はない。



しかし、ワイズロード新橋店の店長・田淵喬介さんによると「自転車事故による怪我の6割は頭部の損傷」で、「ヘルメットをしている人としていない人では、致死率が3倍くらい違うというデータも出ています。ヘルメットを着用するだけでかなり人体を守れますし、たとえママチャリでも被っていたほうが安全です」とその必要性を強調する。



「ヘルメットにはいろんなパターンがありますが、基本的には自転車で転んだ際にヘルメットが変形・破損することによって頭蓋骨を守ってくれる仕組みになっています。逆に言えば、落として損傷させてしまったヘルメットや、一度事故に遭って壊れてしまったヘルメットはもう使ってはいけません」

○ヘルメットはカジュアル仕様から本格レース仕様までさまざま!


では実際、どのようなヘルメットを選べばいいのだろうか。種類はかなり豊富だが、いくつかに分類することができるようだ。

○女性にも人気のカジュアルタイプ



まずはカジュアルなタイプから見てみよう。


「こちらのヘルメットはデザイン的にはベーシックなタイプで、穴が少ないのも特徴的です。あまりレーシーな形ではなく、カジュアルに被っていただけるので、女性の皆さんでも使いやすいと思います。


ただし大きさは調整できないので、自分の頭に合わせたサイズを選ぶようにしてください。カジュアルタイプの中には、キャップやハットのようなデザインになっていて、あまりヘルメットを被っているようには見えないものもあります」


○通勤にもピッタリなレースタイプ



続いてはレースタイプ。ちなみにスポーツタイプの自転車を多く扱うワイズロードでは、やはりレーシーなモデルを買い求めにくるユーザーが多いようだ。


「レーシーなヘルメットは穴がたくさん空いていて、蒸れにくいという特徴があります。また、サイズもアジャスターで調整できるようになっているので、カジュアルタイプと比べて値段は高くなりますが、フィット感や収まり具合はこちらのほうが優れているかもしれません」


レースモデルにもいくつか種類があって、中にはサングラス代わりのバイザーが付いているものもあるようだ。レースの空気抵抗まで意識されたデザインになっており、穴はあまり空いていない。


どんなヘルメットを選ぶかは個人の好みやライフスタイル次第だが、電動自転車ユーザーの主婦などの場合、カジュアルタイプのヘルメットを購入していくケースが増えているようだ。



一方、自転車通勤で10〜20kmの距離を走る人(30分〜1時間程度の時間を走る人)であれば、穴の空いていないヘルメットだと暑さで群れてしまうので、レースタイプを選んでいくパターンが多いという。



値段についてはやはりカジュアルがもっとも安価で、本格仕様になるほど上がっていく傾向にあるようだ。



すでに法改正前の駆け込み需要も始まっているようで、同時期の昨年比で1.5倍ほど売上が伸びているという。また、先月と今月で比べても売上の増加は顕著で、先月比で3倍ほど売れている店舗もあるようだ。

○ヘルメットの正しいサイズ感と被り方



ヘルメットの被り方について、田淵さんは「頭頂部までしっかり入っていることが大事」だと強調する。



「欧米人と日本人で頭の形は違って、一般的に欧米は卵型で縦型、日本人は丸型だと言われています。なので、海外メーカーのヘルメットだと横がキツくなる場合が多いので、まずは頭頂部までしっかり入るヘルメットを選ぶことが大切です」


上の写真はサイズが合っておらず、頭頂部とヘルメットの間に空間がある状態。


こちらがジャストなサイズ感で、眉毛のすぐ上くらいにヘルメットの縁がくるよう深めに被るのが正しいのだという。


レースタイプはダイヤルでサイズを微調整できる。



「ダイヤル調整は乗車時にずれないくらいで大丈夫です。あまりぎゅうぎゅうにしてしまうと、自転車に乗っているときにキツくなってしまうので、振動でずれないくらいに調整しておきましょう。あごのストラップもあまりキツくせず、転んだときにヘルメットが飛ばないくらいで大丈夫です。あごとストラップの間に指2本分くらいの余裕があるといいと思います」



また、田淵さんによると、「サイズが大きい分にはダイヤルで調整すれば問題ありませんが、あまり大きいといかにも頭にヘルメットが乗っています、みたいな感じで見栄えがよくない」とのこと。ちゃんと自分に合ったサイズをショップで選んだほうがよさそうだ。



ヘルメットといっても、そのラインナップはかなり多種多様。ぜひ自分のライフスタイルやファッションに合ったヘルメットを見つけよう!



猿川佑 さるかわゆう この著者の記事一覧はこちら(猿川佑)
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