DeNA・今永昇太、一軍登板へ向けて「そのつもりでいます」次回登板は21日からの広島3連戦が濃厚

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2023年04月14日 20:34  ベースボールキング

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二軍戦に登板したDeNA・今永昇太[写真=灰原万由]
◆ 無四球投球、毎回の10奪三振と圧巻

 WBC日本代表に選出され、世界一に貢献したDeNA・今永昇太投手が14日、イースタン・リーグの西武戦(横須賀)に先発し、6回98球を投げて3安打1失点と好投。帰国後2度目となるマウンドでも無四球ピッチングを披露し、「前回の登板よりも良かったものが見えてきたので、そこは安心材料。この1週間、すごく良い状態でいけましたし、投げれば投げるほど当たり前のように慣れてくる。そこも問題はない」と安堵の笑みをこぼした。

 初回は二者連続空振り三振に打ち取るなど、三者凡退の好スタート。2回までは安打を許さない投球だったが、3回一死から8番・渡部に内角低め148キロを左翼ポール際へ運ばれた。「インコース低めに行ってしまうボールって、チャートの部分では良いボールかもしれないですけど。僕も高めを目掛けて投げたボールなので、それで結果的にインコース低めに行ってしまった」と反省したが、4回以降は走者を背負っても得点を許さず。緩急を自在に操り、毎回の10奪三振と西武打線を翻弄。「チェンジアップに関しては失投というボールはなかった。スライダーも空振り三振、見逃し三振と、相当手前のワンバンでも空振りしてくれたので、それは前回というよりかはこれまでの投球の中でもすごく良い変化」と確かな手応えを口にした。

 大きな収穫もあった。帰国後初登板となった5日のイースタン・リーグの巨人戦(横須賀)では「初回、2回は良かったんですけど、3、4回に(球速が)2〜3キロ落ちた」とストレートに課題を残していた。この日も3回以降、球速がやや落ち気味であったが、大家コーチから「自分が思っているよりも脱力してみなさい」と助言を受け、なお脱力を意識して臨んだ4回はこの日最速の150キロをマーク。「あの時(WBC)に投げていたのって、イニングの終わりが決まっている。そこの中で出せる出力と、当たり前のように先発で7、8回投げる時の出力はやっぱり違うと。大家コーチも前回登板では、出力を出してやろうと。それが見えたけど、残っているから力を抜く脱力を意識してみなさいよということでやってみたら、そこでも球速が出た。そこが1番の大きな発見というか、こんなに抜いても150キロが出るんだと、それが分かってさえいれば問題ない」と力強く言い切った。

 この日は一軍マウンドを想定してDHを使わず、「9番・投手」で打席にも立った。5回一死一塁で迎えた第2打席では初球で犠打を決め、「しっかりピッチャーのボールも見れて、バントも決められたことが一番大きかったかなと思います」。ファームで2度の登板を経て、次回登板は21日からの広島3連戦(マツダスタジアム)での先発が濃厚。左腕は「(次回登板は一軍で投げる)そのつもりでいます」と今季初の一軍登板へ、青信号をともした。

 一軍はこの日、阪神に8-3で勝利。1位タイのヤクルト、阪神にゲーム差1と迫った。ハマのエース左腕が1軍ローテに合流することで、チームはさらに勢いづくだろう。


取材・文=灰原万由(はいばら・まゆ)

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