車のエンジンルームに入り込んだ犬、約50キロのドライブ後に奇跡の救出(米)<動画あり>

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2023年04月25日 21:11  Techinsight Japan

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米カンザス州で今月20日、車のエンジンルームに入り込んだ犬が約50キロ離れたミズーリ州の野球場の駐車場で救出され、「奇跡的」「幸運だった」と話題になった(画像は『Carrie Lippert Gillaspie 2023年4月20日付TikTok「all in a days work!」』のスクリーンショット)
米カンザス州で今月20日、車のエンジンルームに入り込んだ犬が約50キロ離れたミズーリ州のある駐車場で救出された。奇跡的な救出劇の様子はTikTokに投稿されて拡散、米ニュースメディア『New York Post』などが伝えて話題となっている。

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米ミズーリ州カンザスシティにある「カウフマン・スタジアム(Kauffman Stadium)」の駐車場で20日、キャリー・ギラスピーさん(Carrie Gillaspie)はどこからか動物の鳴き声がすることに気付いた。

不思議に思ったキャリーさんが声の出どころを探していると、それは自分の車から数列離れた場所に停めていた同僚のアシュリー・ニューマンさん(Ashley Newman)の車で、ボンネットから甲高い犬の鳴き声が聞こえてきたという。

アシュリーさんはその日、「これは緊急事態よ。実はあなたの車の中に犬がいるみたいなの」と連絡を受け、慌てて現場に向かった。そして車のボンネットを開けて中を覗いたアシュリーさんは、エンジンルームの中から小さな2つの目が自分を見つめていることに気付いて驚愕した。

実はアシュリーさんの住まいはカンザス州ジョンソン郡で、スタジアムまでは約48キロ(30マイル)も離れており、通勤には高速道路で30分はかかる。さらにエンジンルームの中の犬“ボンボン(BonBon)”のことは見たこともなく、なぜそこにいるのか見当がつかなかった。

一方でキャリーさんは、この日の出来事を「最高にクレイジーなことが起こった」とTikTokに投稿、ボンネットを開けた時のことを「私たちのことを見た犬はとても喜んでいるようだった。でもどうやって助け出したらいいのか分からなくて途方に暮れたわ」と明かしていた。そうして2人はその後、職場の同僚に助けを求めたのだった。


ちなみに2人が勤務する同スタジアムは、メジャーリーグベースボール加盟のプロ野球チーム「カンザスシティ・ロイヤルズ、以下ロイヤルズ」の本拠地で、キャリーさんはロイヤルズのデジタルリポーターとして、アシュリーさんは地域とチームを繋ぐコミュニティコーディネーターとして活躍している。

現場には、ロイヤルズの主任機械技術者デニス・ミラーさん(Dennis Miller)らが仕事を中断して駆けつけ、車体下のアンダーカバーを取り外し、ボンボンをエンジンルームの真下から引っ張り出すことに成功した。キャリーさんが最初に鳴き声を聞いてから、1時間半後のことだった。


デニスさんはボンボンを救出した後、「私も犬を飼っているからね。助けることができて心からホッとしているよ。『自分の愛犬がいなくなってしまったら、いったいどんな気持ちになるだろう』なんて考えていたからね」と語り、安堵の笑みを浮かべていた。

またアシュリーさんは、自分の車だったことに責任を感じていたのか、自由になったボンボンをギュッと抱きしめて喜び、疲れ切ったボンボンはそんなアシュリーさんに身を任せ、ピタリと寄り添っていた。


アシュリーさんとキャリーさんはその後、非営利団体の動物福祉施設「カンザスシティ・ペット・プロジェクト(Kansas City Pet Project)」に赴き、ボンボンがマイクロチップを装着しているかどうかをチェックしてもらったものの、登録はなかったという。

しかしアシュリーさんはその後、近所に住むタチアナ・チャベスさん(Thatiana Chavez、18)がFacebookで生後4か月のボンボンを捜していることを知って連絡、嬉しい展開をこのように述べている。

「彼女はボンボンと一緒の写真を投稿していてね。捜し始めてちょうど2日ほど経っていたの。それで連絡すると、感情的になりながらもとても喜んでくれたわ。小さなボンボンは、こうしてママの家に帰れたのよ!」

なおタチアナさんは「ボンボンがどのようにしてアシュリーさんの車のエンジンルームに入ったのか分からない」と話しているが、ボンボンは行方不明だった4日間で尻尾と足指に怪我をし、尻尾を切断しなければならないという。また獣医は現在、足指の手術をするかどうかを検討中で、タチアナさんはクラウドファンディングサイト「GoFundMe」に専用ページを設置。手術費用のための寄付を募ったところ、目標額2500ドル(33万5千円)に対して、現在2563ドル(34万3千円)が集まっている。

ちなみにこのニュースには、「ボンボンが生きていてよかった」「生きていたのは奇跡よ。運が良かったんだと思う」「ボンボンの鳴き声を聞いて、見つけてくれてよかった。助けてくれた人たち、ありがとう」「ボンボンが手術をしなくて済むといいね」「うちの父もこの子の救出を手伝ったの。とても誇りに思うわ!」「マイクロチップを装着すべき」「ペットは子供と一緒。家での安全を確保し、しっかり育てないと!」「ボンボンの飼い主は動物を飼うべきではないと思うわ。命の危険に晒したのよ」「大切なのはボンボンの命が無事であったこと。今後は気を付けないとね」といったコメントが寄せられている。



画像は『Carrie Lippert Gillaspie 2023年4月20日付TikTok「all in a days work!」』『GoFundMe 2023年4月21日付「Hope for bonbon」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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