粘る打線とツキ…そして番長采配ズバリ DeNA首位ガッチリ!三浦監督「食らいついていった結果」

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2023年04月26日 12:34  ベースボールキング

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○ DeNA 5 − 3 ヤクルト ●
<25日・横浜>

 DeNAは真綿で首を絞めるようないやらしい攻撃がツキも呼び、さらに打線改造と番長采配もズバリ的中。春の首位攻防戦第1ラウンドをしっかりとモノにした。

 初回から3番起用の神里和毅がチャンスを広げると、前カードでは元気のなかった4番・牧秀悟が息を吹き返す二塁打で先制。2回からは好投手サイスニードの前に8者連続で凡退と嫌な雰囲気が漂い始めたが、4回二死からスタメン起用された伊藤光の右安打が号砲となり、続く今季初スタメンの柴田竜拓がフルカウントから四球、先発のロバート・ガゼルマンも8球目を見極め四球と繋ぎ、1番の佐野恵太も2ストライクからじっくりとボールを選んで押し出しで追加点をもぎ取った。

 5回には一死から牧の止めたバットに当たった打球が一・二塁間を抜けるラッキーヒット。ここで三浦大輔監督は、この日元気のなかった桑原将志にエンドランを指示し、体勢を崩しながらもレフトへ転がしチャンス拡大。好調の関根大気は三振に打ち取られるも、伊藤光がセンターオーバーの2点タイムリーと、ツキと采配で試合を優位に展開していった。

 エドウィン・エスコバーの乱調で1点差まで迫られた7回には、関根大気の放った右中間の大きな当たりを太田賢吾とサンタナが交錯し両者ともに倒れ込んだ。ボールはサンタナのひざ付近に落ちている間に、関根はダイヤモンドを一周し、今季1号ランニングホームランと、思わぬ形で貴重な追加点をあげるなど、ここでも運がベイスターズを味方した。

 試合後、三浦監督は追加点を挙げた4回の場面に「柴田もガゼルマンも粘って粘ってもぎ取ったフォアボールですから、非常に大きかったですね」と満足げ。2ストライクから各打者の粘りに「追い込まれてからでも、今年のテーマである出塁率というところをね、打つだけじゃなくフォアボールで塁に出たり、今日も2つあったデッドボールもそうですし、しっかりと打席での自分の役割を頭に入れてやってくれています。どうしたら塁に出られるか、追い込まれたらどうやって粘れるか。食らいついていった結果だと思います」とキャンプからのテーマを実践できたことに手応えを感じているようだった。

 「今日は本当に投打ともによく粘ったと思います」と総括した指揮官。去年とは違う戦いが、今年の三浦ベイスターズには確かにある。


取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)

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