道路を横断するカメのために車が停止、玉突き事故が発生し危うく大惨事に（米）＜動画あり＞

アメリカで道路を横断するカメのため、ある車の運転手が路上で停止した。しかし後続車が玉突き事故を起こし、危うく大惨事を招くところだったという。地元警察は「カメのために車の走行を妨げるようなことはしないように」と注意を呼びかけている。米ニュースメディア『Fox News』などが伝えた。

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米フロリダ州ウォルトン郡の国道331号線の高速道路で現地時間16日朝、トラックを含む数台の車が追突する事故が発生した。ウォルトン郡保安官事務所がFacebookに当時の様子を捉えたトラックの車載カメラの映像を公開しているが、そこには路上でカメを目の前にしてハザードランプを点滅させ、停止している黒いピックアップトラックが捉えられていた。

どうやらピックアップトラックは、道路を横断しようとしている1匹のカメを守るために停止していたようだ。その後、3台の車も続いて停止したが、4台目のシルバーの車は停止しきれず、追突を避けるため右に車線変更をした。しかしその車線を走行していたトラックが停止しきれずシルバーの車に追突し、2台はそのまま黒のピックアップトラックに追突した。

危うく大惨事を招くところだったが、幸いにも怪我人は出なかったそうだ。今回の事故について、同保安官事務所はFacebookで以下のように綴っている。

「私たちはこの偉大なフロリダ州に棲む野生生物を守るために、もっと努力をするべきですし、同州に住んでいる人や訪れる人がこの土地に生息する多種多様な生物に驚嘆するのももっともなことだと思います。ただ、できれば道路の中央での行為は避けて欲しいのです。」

「ウォルトン郡保安官事務所とフロリダ・ハイウェイ・パトロールは、車を運転する人たちを守るためにもこの場を借りてみなさんに伝えたいと思っています。道路に爬虫類がいても、そのために（車を停めて）道路の交通を妨げるような行為はしないでください。」

「今朝の事故はカメが道路を横断するのを見守るために、国道331号線の路上で停止した運転手によって引き起こされたものです。その結果、事故の連鎖反応を引き起こし、大型セミトラック（トレーラーを牽引していないトラックの“頭”の部分）を含む数台の車両が事故に巻き込まれました。」

一方で事故を引き起こした原因となったカメは、トラックが真上を通過したにもかかわらず怪我もなく無事だったという。同保安官事務所は「カメは近くの池に放たれ、一生幸せに過ごすことでしょう」と述べている。

ちなみにカメが引き起こした事故は、2020年5月にジョージア州でも起きている。ある女性が道路を運転していると、突然体長約30センチ近くもあるカメが車めがけて飛んで来たという。カメは大きな衝撃とともに助手席側のフロントガラスに突き刺さり、一歩間違えれば助手席に乗っていた男性の頭に直撃するところだったそうだ。



画像は『Fox News　2023年5月17日付「Florida driver stops for turtle crossing busy highway, causes multi-vehicle crash: video」（Walton County Sheriff’s Office）』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　MasumiMaher）