「5月病」「6月病」つらくなる心 不規則な気象に対応する体づくりが大切

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2023年05月25日 07:30  AERA dot.

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間もなく梅雨の時期を迎える。心身ともに健康に気をつけたい(撮影/写真映像部・馬場岳人)
 5月、6月は心の調子を崩しがちだ。環境の変化だけでなく、気候も影響する。精神的な負担を長引かせないために、できることは。専門家に聞いた。AERA 2023年5月29日号より紹介する。


【図】「コロナ後」特有のストレスのサインがこちら*  *  *


「ゴールデンウィーク明けは本当に会社に行きたくなかった。パソコンを開くのが怖かった」


 東京都内の会社員の男性(59)はこの春、会社が新たな試みとして導入したサブスクリプション(情報の有料購読)の担当になった。苦手なデジタル領域の仕事で戸惑いがあったことに加え、利用者からの問い合わせは膨大。精神的に大きな負担になっているという。


「やっと連休でひと息つけたのですが、連休明けにはまた問い合わせの山。ストレスで吐きそうでした。鬱々としています」


 4月は入学・入社や異動など環境の変化が起きる時期。しかし5月の連休明けあたりから精神的につらくなるケースも多い。一般的に「5月病」とも言われるものだ。


 企業カウンセリングなどを手掛けるベリテワークスの代表で、心理カウンセラーの浅賀桃子さんはこう話す。


「新しい環境に、ストレスを感じつつも一生懸命に適応しようとするのだけれども、ゴールデンウィークにいったん休めることの反動もあり、ストレスに対処できなくなり、適応障害などになってしまうんです」


 最近ではこの不調が長引き、「6月病」へと移行するケースもあると言われている。


「5月病のうちに対処できればまだいいのですが、6月頃までその状態を引っ張ってしまうと、『うつ病』の入り口までいってしまう危険性もあります」


 浅賀さんは、「会社側がメンタルヘルスへの理解を深めることも大事だ」と話す。


「管理職が部下たちの不調の兆しに気づけるかどうか。そのための研修を設けたり、『何かあれば気軽に相談を』と1on1(上司と部下が行う一対一の面談)の機会を定期的に設けたりできている会社は、早期発見でき、うつ病にまでならなくて済んでいる印象があります」



■気候の問題も


 5月、6月の時期に心の調子を崩す。そこには「気候の問題」も影響していると指摘するのは、「気象病」にくわしい愛知医科大学疼痛医学講座客員教授の佐藤純さんだ。


「春先特有の寒暖差や気圧のアップダウンの激しさです。とくに今年は急に7月並みの暑さになったり、1週間寒い日が続いたり、変化が例年よりも大きい。脳の機能や体温維持など重要な機能を司る自律神経に、より負担をかけ、精神的な不調にもつながっていると言えます。心と体が整わない状況のうちに梅雨に突入する負の連鎖も起きる。結果的にうつ病まで進んでしまうこともあり得ます」


 もう梅雨は間近。文字通り鬱々とした季節になる。


「梅雨で日照時間が少なくなると睡眠を誘導するメラトニンの材料であるセロトニンが作られにくくなり睡眠障害が出たり、高湿度で汗をかきにくくなり、体内に熱がこもりやすくなって清涼感が得られないなど、様々なことが複合的に作用して精神的な不調につながるんです」


■冬型から夏型に


 私たちの体はこの時期に、自律神経のバランスを交感神経優位へ、つまり「冬型の体から夏型の体へ」と切り替えていく必要がある。しかし不規則な気象の過程では、心身に疲労感が出てきてしまうと、佐藤さんは言う。


「対策としては、夏モードの体への切り替えを、できるだけ早く始めること。ポイントは、体から熱を放出する力をどうやって早く作るか、です」


 佐藤さんのおすすめは、毎日少しだけでも汗をかく運動やストレッチを行い、お風呂にも少し長めに入るなどの工夫を2週間ほど続けること。汗を出しやすくして、バテない体にすることが基本だという。


「加えて十分な睡眠、そしてたんぱく質やビタミンB6が豊富な食事をきちんととる。そうすれば夏に向けての精神疾患対策にもなると思います」


(編集部・小長光哲郎)


※AERA 2023年5月29日号より抜粋


このニュースに関するつぶやき

  • 4月に何かが始まる風潮を変えればと思いつつ それを9月辺りに変えたら今度は10月 または11月病とかなってしまうんだろうか まぁ縁がないからと「甘えるな」とか戯言言う気は無いけど
    • イイネ!4
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