赤旗終了によりStudie BMW M4が優勝。先行ピットイン組がトップ争いを展開【第3戦GT300決勝レポート】

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2023年06月04日 20:10  AUTOSPORT web

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2023スーパーGT第3戦鈴鹿 トップ争いを繰り広げるStudie BMW M4とmuta Racing GR86 GT
 6月4日、三重県の鈴鹿サーキットで2023年スーパーGT第3戦『SUZUKA GT 450km RACE』の決勝が行われ、レースは60周目の大クラッシュによって赤旗終了となるなか、GT300クラスはStudie BMW M4(荒聖治/柳田真孝)が優勝を飾った。

 4月に開幕した2023年のスーパーGTは早くもシーズン3戦目を迎えた。今回の舞台は国内屈指のドライバーズコースである鈴鹿サーキットだ。レースウイークは金曜搬入日は台風2号の接近で雨に見舞われてしまったものの、土曜予選日から晴天に恵まれ、日曜決勝日も13時30分のレース開始時には気温28度、路面温度は46度にまで上昇するなかで戦いの火蓋が切って落とされた。

 そのレース直前、スターティンググリッドに各車向かうなか、apr GR86 GTはクールスーツの修復を含めた「戦略上の都合」でピットスタートを選択したものの、GT300は残る26台すべてがグリッドにマシンを並べた。今回も三重県警察先導のパレードラップに続き、ニッサンZセーフティカーが率いるフォーメーションラップの2周完了後にシグナルグリーンでレースがスタートしていく。

 その出だしは450kmレースらしく各車クリーンスタートとなり、序盤はトップのSUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝が2番手以下を引き離して逃げる展開に。1周目完了後にはStudie BMW M4、埼玉トヨペットGB GR Supra GT、マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号が早くもピットイン、Studieと埼玉トヨペットはこの後のレース展開を考慮して燃料補給のみのスプラッシュを行う。

 そんななか6周目、こちらも早めのピットインを選択したUPGARAGE NSX GT3の右リヤタイヤが脱落してしまうトラブルが発生。マシンがNISSINブレーキヘアピンで止まってしまったため、フルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)が導入される。

 10周目にはピットレーンがオープンになり多くのマシンが作業を行ってコースに復帰していくなか、翌11周目にレース再スタートを迎える。その再開時にも6台のマシンがピットロードに向かい、ふたたびSUBARU BRZの山内が差を広げていく。

 トップをいくスバル山内は20周目に一度目のピットに向かい、ドライバーは交代せず、燃料補給に加えてリヤタイヤ2本交換でコースに戻る。これでGT300首位はまだピットに入っていないGAINER TANAX GT-Rの石川京侍となり、2番手に今回好調のHOPPY Schatz GR Supra GTを駆る菅波冬悟、その直後にJLOC ランボルギーニ GT3の元嶋佑弥が3番手に続く展開に。

 25周目には首位をいくGAINER TANAX GT-Rがピットイン、元嶋から富田竜一郎にステアリングを託す。さらに同じ周回の1コーナー進入ではJLOC ランボルギーニ GT3がHOPPY Schatz GR Supra GTをオーバーテイクして前に出てクラストップに躍り出る。

 トップ争いに注目が集まるなか、2周目にピットを完了させたmuta Racing GR86 GTの平良響が好ペースで追い上げ、26周目に埼玉トヨペットGB GR Supra GTをかわしてピットイン組の首位に立つと、さらに28周目のスプーンカーブでGT500との混走でペースが鈍ったHOPPY Schatz GR Supra GTをパス。JLOCランボルギーニがピットに入ると、正真正銘のGT300トップに立つ走りを披露する。
 
 36周目には埼玉トヨペットGB GR SupraとStudie BMW M4が同時ピットインを行うも、埼玉トヨペットGB GR Supraが右リヤタイヤ交換に手間取りタイムロスする間にStudie BMW M4が先行していく。そして38周目にはmuta Racing GR86がピットに向かい、平良から堤優威にドライバーを交代してコースに出るも1コーナーでコースオフを喫してしまい、その間に差を詰めたStudie BMW M4の柳田真孝がデグナーふたつめの進入でインを差して前に出る。

 しかし45周目、タイヤも温まりペースを取り戻したmuta Racing GR86の堤がStudie BMW M4を駆る柳田の背後に迫る。首位をいくGAINER TANAX GT-Rが49周目にピットに入ったため、GT300はこれで全車がルーティンのピット作業完了となった。この時点での首位はStudie BMW M4、2番手はmuta Racing GR86、3番手は埼玉トヨペットGB GR Supraというトップ3でレース後半に突入していく。

 しかしGT500のトップが60周目に入ったとき、日立AstemoシケインでGT500とGT300車両が絡むアクシデントが発生してしまい、松田次生がステアリングを握っていたMOTUL AUTECH Zが大クラッシュ、救出と事故処理のため赤旗が提示される事態に。

 その後レースは、GT500決勝レポートのとおり、この赤旗提示をもって終了となることが決定。これによりGT300は54周目終了時点の順位が採択され、Studie BMW M4が優勝、muta Racing GR86 GTが2位、埼玉トヨペットGB GR Supra GTが3位という表彰台になり、18時35分付けで正式結果が発表され、27台の順位が確定している。

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