
前回からの続き。最近の話です。わたしは中学でバレーボール部に入ったゆかりのママです。ある日部活の送迎の車内で、運転を担当したあおいちゃんのパパがタバコを吸っていたと聞かされて驚きました。わたしはすぐに学校に訴え、部活の保護者会を開いてもらったのです。
あおいちゃんパパは反省の態度をみせ、他の保護者たちに向けて謝罪しました。しかしその直後、あおいちゃんママが予想外のことを言いだします。


困ったことになりました。自分の子のついでに送ってくれるだけでいいのに……。うちは車も免許もないし、このままではゆかりが試合に行けなくなってしまいます。同じ保護者同士、助け合いの精神はないのでしょうか。部員の子どもたちの何人かも事態を心配したのか、外から室内の様子をこっそりうかがっているのが見えました。
【第6話】へ続く。
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