クルマの技術展で日本テレビを発見! 自動車業界で何をする?

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2023年06月06日 11:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
自動車メーカーや部品サプライヤーなどが最新の技術を展示する「人とくるまのテクノロジー展 2023」で、日本テレビ放送網のブースを発見した。『金曜ロードショー』などでおなじみのいわゆる「日テレ」だが、クルマの技術展で何をアピールしたい? 担当者に話を聞いた。


○モザイク処理の技術が自動車業界に?



日本テレビが自動車業界に売り込もうとしている技術とは、ずばり「モザイク処理」だ。映像に自動でモザイク処理を施す「BlurOn」(ブラーオン)というソフトウェアをNTTデータと開発したそうで、これをドライブレコーダー向けにアピールしようというのが日本テレビの考えなのである。



日テレブースにいた担当者によると、「街ブラ」などのテレビ番組で映り込んだ一般の方々にモザイク処理を施すのは、手動でやると実に大変な作業なのだという。映像というのは1秒間に30〜60フレームあるそうで、それはつまり1分間の映像=1,800枚〜3,600枚のパラパラ漫画と考えればいいそうなのだが、これを少しずつ動かしながら1枚1枚にモザイクをかけていくというのは、聞くだけで気が遠くなる作業だ。

自動でモザイクをかけてくれるソフトは以前からあったのだが、担当者によると「認識率は7〜8割」と精度に課題があり、業界には「これなら手でやるのと同じ」との声もあったという。そこで日本テレビとNTTデータが開発したのがブラーオンだ。


ブラーオンはAI技術を使ってモザイク処理を行うソフトウェアだ。「人間の顔」だけではなく、「頭部」「全身」「ナンバープレート」「飲料」「選挙ポスター」「モニター」なども自動検出できる。パンフレットに書いてある数字をそのまま写すと、同ソフトウェアの精度は「約99.7%」であり、モザイク作業時間を従来比で「最大90%」も削減できるという。日本テレビはブラーオンのソフトを販売しているほか、モザイク作業を請け負うサービスも展開しているそうだ。



もともとは映像、テレビの業界向けに作ったブラーオンだったのだが、リリースすると自動車業界から問い合わせがあり、すでに日本テレビに仕事の依頼も入っているとのこと。考えてみればドライブレコーダーの映像は個人情報にあふれているわけだから、モザイク処理の需要があっても全く不思議ではないわけだ。(藤田真吾)
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