ラナ・プラザ縫製工場崩落事故から10年、ファッション産業と透明性の今を考える展示開催

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2023年06月13日 17:02  Fashionsnap.com

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 2013年4月24日、バングラデシュにあるラナ・プラザという複数の縫製工場が入居するビルが崩落し、死者1134人、負傷者2500人以上を出した事故から10年を迎え、ファッション産業がどのように前進したのかを問う展示「Two Decades of Hidden Fashion」が開催されている。会場は表参道のGYRE Galleryで、会期は6月29日まで。

 展示では、服作りの裏側にいる人々の「声」と「データ」に焦点を当て、これまでの10年、今後10年でファッション産業がどう変化し、どのような課題を残すのか考察するきっかけを提供する。服ができるまでの過程や、10年間のファッション産業の変化を可視化するインフォグラフィックをはじめ、作られる工程に関わった全ての人の名前が記載されたタグがつけられ、商品が作られる背景を感じさせるTシャツなどの作品を展示。終盤では、より良い未来のファッション産業のために来場者が行動を起こすことができるアクションブースが設置されている。
 同事故は、前日からビルに亀裂が見つかっていたにも関わらず操業を止めなかったことに起因し、短納期や工賃の圧迫などファッション産業の構造的な問題、そして「自社ブランドの服を誰がどこで作っているのかわからない」というサプライチェーンの不透明さを浮き彫りにした。同事故をきっかけに、世界中の消費者がSNSを通して「#whomademyclothes(私の服は誰が作ったの?)」と企業に問いかけるムーブメントを起こし、世界最大のファッション運動FASHION REVOLUTIONに発展した。
 今回の展示は、FASHION REVOLUTION JAPANが、企業と生活者が一体となってファッション産業の現在地を見つめ、未来に向けてより良い変化を生み出していくことを目指し、3ヶ月にわたり実施しているイベントの一環として開催されている。

■Two Decades of Hidden Fashion会期:2023年6月4日(日)〜6月29日(木)会場:GYRE Gallery所在地:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階開場時間:11:00-20:00入場料:無料FASHION REVOLUTION JAPAN公式サイト

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