ダイエットの「新常識」をプロのパーソナルトレーナーが明かす 第1回 カロリーを基準にしたダイエットが正解とは限らない

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2023年06月20日 06:01  マイナビニュース

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ダイエットといえば、日本人女性の全員※が一度は経験したことがあると言っても過言ではありません。



※Belle Life Style協会の「2021年 ダイエットに関する調査」を参照



体重減少、引き締め、姿勢改善……様々な悩みや問題を、ありとあらゆるダイエット方法で解決しようと試みた人もいるでしょうが、実際のダイエット方法は至ってシンプル。



今まで様々なダイエットに振り回されてきた人にとっては新常識と言っても差し支えないような内容を連載にしてまとめてみたいと思います。


○カロリーは科学的実験のデータにすぎない



まず一回目はカロリーについて。



ダイエット中でなくとも、普段からカロリーを気にして食事をするという人も多いと思います。私自身もダイエットをしていなくてもカロリーは気になります。



どちらを食べようか悩んだ時はカロリーを基準にすることもあるかもしれませんが、必ずしもそれがダイエットにおいて正解とは限りません。


食べたいものはカロリーで判断する。

高カロリーなものは避ける。

買うときにカロリーを確認する。


こんな癖がついている人はある意味ダイエット意識の高い方ですが、短期的な目線に偏ってしまうことも多いです。



実はダイエットは、この先死ぬまで続いていく習慣。多くの方がダイエットと減量を混同してしまっていますが、一時的や短期的に体重を減らすこと(=減量)ではなく、長期的に健康でいつでも体重がコントロールできる体づくりを言います。



そもそもカロリーとは一体何なのかというと、科学的実験のデータにすぎません。ある食材を燃やしたときに、水の温度がどれだけ上がるかの熱量です。



つまり、体の中で起こることとは程遠い状況で算出されている数字なのです。ちなみに"脂肪燃焼"という似た言葉もありますが、体の中では科学実験のように実際に燃えている訳ではありません。

同じ量(質量)でも、水分が多い食材のカロリーが低くなるのは当然で、高カロリーだからダイエット中は避けるという安直な考えは一度捨ててしまった方が良いでしょう。



その食材に含まれるミネラルなど他の栄養素の働きも一切加味されていませんので、カロリーは全く同じでも、どの食材から摂るのかも大切です。

○ダイエットとリバウンドは関係ない



果たしてカロリー判断による食生活が本当に健康で痩せやすい体を作るのか。



文部科学省が発表している日本食品標準成分表※によると、さばの水煮缶、カスタードクリーム、サイダーはいずれも同じカロリー。



※日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参照



ではもしあなたがダイエット中だった場合、どの食材からエネルギーを摂るでしょうか?



おそらく多くの人がさばの水煮缶が最も太りにくいと感じると思います。



まさにその通りで、同じカロリーでも何から摂るかによっても変わってきます。さばの水煮缶は、3つの中で最もダイエットの天敵となる脂質が多いにも関わらず、最もダイエット向きの食材です。



サバに含まれる脂質には、ダイエット効果も高く、体内の炎症を抑えてくれるオメガ3脂肪酸が多く含まれています。また、たんぱく質も豊富に含まれ、ビタミンDやカルシウムといった微量栄養素も豊富です。



つまり、カロリーだけを抑えてもダイエットは失敗するということです。もちろん短期的にちょっと体重を落とすくらいであれば、摂取カロリーをしっかりと制限すれば問題ありませんが、必ずリバウンドします。



ダイエットの後に必ず起こることがリバウンドと思われていますが、ダイエットとリバウンドは関係ありません。しかし、減量をした人には必ずリバウンドが訪れます。



空前のフィットネスブームでコンテスト選手の食生活を真似する人も増えてきましたが、彼らの食事は"減量食"。ダイエット食とは大きくかけ離れるので、あくまで参考程度にして、カロリー以外の要素も頭の片隅に置きながら食材選びをしていきましょう。



では次回もカロリーに関するお話をしていきますのでお見逃しないように!



KENTA プロレスラーに憧れ14歳からウエイトトレーニングを始め、学生時代はレスリングに熱中。一度就職するも、夢をあきらめきれず2011年プロレスリング・ノアに入門。しかし、練習中の怪我によりデビューを断念する大きな挫折を味わう。その立ち直るきっかけとなったトレーニング(フィットネス)の魅力を伝えるためにトレーナーの道へ。現在はパーソナルトレーナーだけでなく、食事指導や執筆、モデルなど多方面で活動中。公式ホームページ「林健太|マルチフィットネストレーナー」 この著者の記事一覧はこちら(KENTA)

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