「金曜ロードショーとジブリ展」に腐海が出現、開会セレモニーで新作へのコメントも

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2023年06月28日 16:36  コミックナタリー

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「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」の様子。 (c)Studio Ghibli
展覧会「金曜ロードショーとジブリ展」が、明日6月29日から9月24日まで東京・天王洲の寺田倉庫にて開催される。開幕に先がけ、本日6月28日に開催された開会セレモニーとプレス内覧会の様子をレポートする。

【画像】会場内に腐海が出現した「金曜ロードショーとジブリ展」

「金曜ロードショー」のこれまでの歴史を辿りながら、スタジオジブリ作品の魅力を紹介する「金曜ロードショーとジブリ展」。開会セレモニーにはスタジオジブリ代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫が甚平に雪駄姿で登場した。鈴木は「金曜ロードショー」でスタジオジブリ作品を放映し始めたのは、日本テレビで会長を務めた氏家斉一郎氏と、スタジオジブリ設立時から社長を務めた徳間康快氏2人の友情がきっかけであると両者の関係についてコメント。また、展覧会メインビジュアルのキャラクターについて、左のキャラクターが鈴木を、右のキャラクターが宮崎駿をモデルにしたことが公表された。

セレモニーでは7月14日公開の「君たちはどう生きるか」についても質問が寄せられ、同作が手描きの作品であることが明らかに。情報をほとんど明かさない意図を問われると、鈴木は「これだけ情報の時代に、情報がないことがもしかしたらエンタテインメントになる、そんなふうに考えた」と自身の考えについて述べつつ、宮崎が「宣伝なくて大丈夫かなあ」とつぶやいたことを笑いながら振り返った。スタジオジブリの今後については、これからもアニメ映画を作る方針であると語り、宮崎についてはひと言「元気です」と笑顔で報告した。展覧会を“参加型”と表現する鈴木が「どういういろんな方の評価を得るのか、これが楽しみです」とコメントし、セレモニーは幕を閉じた。

「金曜ロードショーとジブリ展」の会場で来場者を迎えるオープニングムービーは、「金曜ロードショー」で流れた「フライデーおじさん」の映像から始まる。その後、鈴木が自身と宮崎との出会いや一緒に仕事をするようになるまでのエピソード、「金曜ロードショー」がスタジオジブリの認知拡大にいかに貢献したかを語るインタビューが上映された。

映像が終了すると、「金曜ロードショー」とスタジオジブリの歴史を当時の時代背景とともにたどるエリアへの扉が開く。「金曜ロードショー」が開始され、スタジオジブリが設立された1985年から現在までの振り返りができるエリアで、作品の紹介パネルが絵コンテ、当時のニュース、流行した商品などとともに並んだ。ほぼすべての作品の絵コンテが展示されており、場面の構成やセリフ、演出などが細かく書き込まれている様子が確認できる。

会場の2階には、作品のポスターの中に入って撮影できるフォトスポットが設けられた。「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」「もののけ姫」などのポスターを再現した立体造形が設置され、記念写真が撮影できる。壁には千尋が湯婆婆と契約した際の書類や、「耳をすませば」の本の貸し出しカードなどが貼られ、各作品の小ネタも楽しめる。なお、「崖の上のポニョ」のフォトスポットは7月2日までの設置を予定している。

次のエリアには2018年から2019年に開催された「ジブリの大博覧会」富山展のために制作された巨大な「ジブリの幻燈楼」を展示。東京では初展示となる「ジブリの幻燈楼」は、ガラスの造形物に強い光を当てて投影する“幻燈”で、走るネコバス、箒で飛ぶキキ、歩くハウルの動く城などが壁に映し出され、展示エリアが幻想的な雰囲気に包まれた。

順路は「フライデーおじさん」やスタジオジブリ作品のグッズが並ぶ物販エリアへ続き、物販エリアを出ると暗い通路が現れる。通路を抜けると「風の谷のナウシカ」の腐海を表現した「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」へ。造形作家・竹谷隆之によりリアルに作り上げられた王蟲、大王ヤンマ、ムシゴヤシなどが大迫力のスケール感で登場した。劇中の音楽が流れるほか、王蟲の目の光が赤や青に変化するなどの演出も加えられ「風の谷のナウシカ」の世界に入り込んだ気分で作品を鑑賞できる。スタジオジブリ作品の世界が楽しめる展示は、このエリアで締めくくられた。

「金曜ロードショーとジブリ展」は、東京での会期終了後、10月7日から2024年1月28日まで富山・富山県美術館で開催される。また、来春以降は全国への巡回が予定されている。

※宮崎駿の崎はたつさきが正式表記。

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