フミとは喧嘩してもすぐに仲直りして、順調なお付き合いを経て結婚をした。
そうして、フミは元気な男の子を出産した。俺たちは、たしかに幸せだった。……でも、もしかしたらあのときが幸せの絶頂だったのかもしれない……。
フミと一緒にいると楽しいし、癒されるし、何よりもフミの笑顔を一生見ていたくて結婚を決めたといっても過言ではないくらい、俺はフミの笑顔が大好きだった。それなのに、もうこの家にはあのときの可愛いフミはいなくなってしまったんだ。俺には愛する妻の顔が……あんなに可愛かった妻の顔が……。まるで般若にしか見えないのだった。
【第2話】へ続く。
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