電気の超高級SUVはどのくらい快適? メルセデス・ベンツ「EQS SUV」に試乗

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2023年07月18日 11:41  マイナビニュース

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メルセデス・ベンツの電気自動車(EV)「EQS」にSUVバージョンの「EQS SUV」が追加となった。メルセデスのEVで最高峰のクルマであることは間違いないが、実際に乗るとどれほど快適なのか。オプション込みで1,822万円強の1台に試乗してみた。


○大きいのに小回りが利く?



EQS SUVはメルセデスがEV専用プラットフォームで作った初のSUV。長いホイールベースと広い室内空間を活用した3列シート7人乗り仕様で、一充電走行距離(WLTCモード)593kmの「EQS 450 4MATIC SUV」が1,542万円、同589kmで動力性能の高い「EQS 580 4MATIC SUV Sports」が1,999万円だ。



試乗したのは「EQS 450 4MATIC SUV」。ボディカラーはダイヤモンドホワイト(メタリック)、インテリアはマキアートベージュ/スペースグレー(ナッパレザー)だ。総額280.5万円のオプションが付いて、合計価格は1,822.5万円だった。装着していたオプションは以下の通り。


AMGラインパッケージ(44万円)

ショーファーパッケージ(EQS SUV専用、85.8万円)

デジタルインテリアパッケージ(121万円)

ブラウンマグノリアウッドインテリアトリム(メルセデス・ベンツ パターン、11万円)

21インチAMG5スポークアルミホイール(AMGラインパッケージとの同時装着が必要、無償)


東京・六本木の「Mercedes me Tokyo」からお台場あたりまでを往復し、一般道も高速道路も走った印象としてはとにかくパワフルで、大きなクルマなのにノロノロしたところは全くない。最高出力360PS、最大トルク800Nmの動力性能を考えれば当然なのだが、高速道路でも実力のほんの片鱗くらいしか発揮していないかのような余裕ぶりだった。静かで振動も少なく、音楽を聴きながら走っていると本当に快適で気持ちがいい。


ボディサイズはやっぱり大きい。込み入った道路には踏み込みたくない感じだ。ただし、後輪が独立して切れる「リア・アクスルステアリング」という機能が付いているので、駐車などでゆっくり動くときには後輪が前輪と逆方向に曲がってくれて、小回りはサイズから想像できないほどによく利く。



走行中に気になったのは、ナビが少し見づらいこと。大きな画面で普段は視認性抜群なのだが、交差点などで「ARナビゲーション」が発動し、画面の中央にAR画面(実際のカメラ映像)が現れると、ルート案内が画面の右側に移動してしまう。その際、ハンドルを握る自分の左手の陰にルート案内が隠れてしまって、頭を動かさないと見ることができなくなる場面があった。



おそらく車両設定でARナビをオフにできるはずだし、ほかにも設定のしようによっては回避できる現象なのかもしれないが、こういう場面があったのは事実なのでお伝えしておきたい。AR画面を見ていれば曲がる方向はわかるでしょ、ということだとは思うのだが、カーナビ依存症の自分としては、ルート案内(よくある道路に色が付くやつ)をいつでも見られるようにしておいてもらいたいのだ。


ちなみに、目の前のメーターディスプレイにも大きなナビ画面を表示させられるので、こっちを見ていれば問題なく目的地にたどり着けた。


クルマをとめてシートを倒してみると、室内の広さが改めて実感できた。荷室容量は195〜2,020Lとのこと。2〜3列目を倒してフラットになった空間は、身長174cmくらいの私が寝転がってみても伸び伸びと過ごせた。サンルーフを開けると光がたっぷりと入ってきて、試乗当日は雨がちだったもののすがすがしい気分が味わえた。


誰にでも買えるクルマではないが、「EQS SUV」はEVのよさとSUVのよさが融合した魅力的な1台だった。「Apple Music」のユーザーであれば「Dolby Atmos」の音楽を楽しめるので、景色のいいところに出かけて広い車内に寝ころび、好きな音楽を聴くというようなドライブもよさそうだ。(藤田真吾)

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