宮市亮とアケが12年ぶりに再会果たす!「話をしているうちに『ああ、あの時の!』って……」

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2023年07月27日 16:20  サッカーキング

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[写真]=金田慎平
 マンチェスター・Cとの戦いを終えて国立競技場のピッチ外周を歩く間、横浜F・マリノスのFW宮市亮は一人の選手とずっと談笑していた。相手はシティのDFネイサン・アケだった。

 試合前の取材の中で宮市はアケについて「僕がフェイエノールトにいた時にユースチームにいて、トップチームをフェンス越しに見ていた選手」と話していた。2010-11シーズンの後半、アーセナルからの期限付き移籍でフェイエノールトの一員となった宮市はトップチームで活躍。一方、シーズン終了とともにチェルシーへ移籍することになるアケはU-17チームでプレーしていた。

「僕もアーセナルに戻って、(アケと)リザーブリーグで試合をすることもあったので、その時にチラッとしゃべりました。彼は今、オランダ代表になっていますし、会えるのが楽しみですね。10年くらい前なので、彼が覚えているかわからないですけど……」

 宮市はアケのことを覚えていたが、逆はどうか……。不安を抱えつつマリノス戦の前日記者会見で本人にかつて同じクラブに在籍していた“先輩”について質問すると、悪い予感は的中してしまう。アケは慎重に言葉を選びながら、こう答えた。

「彼が僕のことを覚えていてくれて嬉しい。フェイエノールトにいたのはかなり前のことだから、名前を聞いてすぐに思い出すことはできないけど、顔を見れば思い出すと思う。彼に会えることを楽しみにしているよ」

 残念……。ところが、5-3で勝利したシティを称える表彰式が終わった後のピッチには宮市とアケが笑顔で話し込む姿が。オランダ代表でも活躍するDFに日本ツアーを終えたタイミングで改めて話を聞くと、「会見で話したように試合前は忘れてしまっていたけど……」と述べた上で宮市と再会できたことへの喜びを打ち明けてくれた。

「ピッチで顔を合わせて彼の姿を見た時に思い出した。『僕よりもちょっと年上で、フェイエノールトにいた選手だ!』とね。試合後に一緒に歩きながら当時の思い出話や共通の友人のこと、お互いのキャリアについて話ができて嬉しかった。彼に会えて本当に良かった」

 一方の宮市も「世間話しかしていないけど、いい時間でした」とアケとの再会を楽しんだようだった。試合が終わった後のピッチで「目が合った」ことで自分から話しかけた」という。

「彼はあんまりピンときていなかったかもしれないけど、話をしているうちに『ああ、あの時の!』みたいになって……」

 会話はどんどん盛り上がっているように見えた。英語が堪能な宮市だからこそ、アケと当時の思い出などを共有できたのだろう。Jリーグクラブと海外クラブとの親善試合には、世界トップクラスの選手と対戦できるだけでなく、彼らのような思いがけない再会など“ならでは”の魅力がたくさんある。

 宮市とアケの12年ぶりの交流は、明治安田Jリーグワールドチャレンジの開催意義の大きさを改めて感じるエピソードとなった。だが、今回は2人が同時にピッチに立ってプレーする時間帯だけがなかった。次こそ2人がピッチ上で対峙する機会が訪れることを楽しみにしたい。そして、非常にエキサイティングな展開となったマリノス対シティの再戦が実現することを願ってやまない。

取材・文=舩木渉

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