手取り20万円以下で東京で暮らすということ「子どもなんて望めない。嫁に申し訳ない」

物価の上昇が続いているにもかかわらず、収入はいっこうに上がらないため、生活が苦しい人は多いのではないだろうか。今回は手取り20万円以下で東京都内で暮らす男性に限定し、今の暮らしぶりや心境を綴った回答を紹介したい。（文：林加奈）

20代後半の男性（年収300万円／サービス系／正社員・職員／手取り月収19.1万円／未婚）は、次のような悲痛な声を上げている。

「手取り額は少ないと思っている。サービス残業なのだが、もう少し法整備等で給料を上がるようにしてほしい。働き方改革で人件費のコストカットを図らせるのをやめさせてほしい。会社ファーストではなく、人間ファーストであってほしい」

「働き方改革」は一時期流行ったものの、今ではすっかり聞かなくなってしまった。ただ、コストカットする動きは今なお続いているようだ。

「仕送りのお米や何やらで生きながらえている。精神的な面で転職への舵を切るのがとても億劫」

ほかにも、次のような声が寄せられている。

「仕送りのお米や何やらで生きながらえている。いつまでもそうもいかないのはわかっているものの、精神的な面で転職への舵を切るのがとても億劫。お先は当然見えないので、とりあえず死んでおきたいと常に考えている。パートは6割の時間しか働けないということからもはや飼い殺しレベル」（30代前半 男性／サービス系／パート・アルバイト／年収200万円／月の手取り9.5万円／未婚）

「食費と交通費を削っていますが、どうしても貯蓄ができない。理由としては、家賃が高いことと住民税・市民税が高すぎること。社会保障費が高い。月に2万ほど切り崩す時もある。貯蓄できないことが不安でたまらない。子どもなんて望めない。嫁に申し訳ない」（30代後半 男性／商社系／正社員・職員／年収300万円／月の手取り18.8万円／既婚）

最後の男性の回答を見ると、将来に不安を覚え、金銭的な理由で子どもを諦めていることがわかる。「働き方改革」の次は「異次元の少子化対策」を掲げている政府だが、金銭的な理由で結婚や子どもを諦めないような環境づくりが急務ではないだろうか。

※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから　https://questant.jp/q/94ZJP3D8