芳賀・宇都宮LRT「ライトライン」試乗会、急勾配区間も難なく走行

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2023年08月21日 16:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
芳賀・宇都宮LRT「ライトライン」試乗会(報道公開)が21日に行われた。報道関係者らを乗せた「ライトライン」が平石停留場から宇都宮駅東口停留場および芳賀・高根沢工業団地停留場まで折返し運転を行い、8月26日に開業予定の全区間を走行した。


宇都宮駅東口〜芳賀・高根沢工業団地間(営業キロ14.6km)の開業を前に、営業主体である宇都宮ライトレールが習熟運転を実施しており、これを活用して試乗会(報道公開)が行われた。「ライトライン」2編成を使用し、うち1編成は平石停留場を9時10分頃に発車。もう1編成も9時26分頃に発車した。2編成とも同一の行程とされ、所要時間は約1時間50分。平石停留場から宇都宮駅東口停留場へ向かい、折り返して芳賀・高根沢工業団地停留場へ。再び折り返し、平石停留場まで走行した。



「ライトライン」は宇都宮駅東口停留場を発車した後、鬼怒通りを走行。宇都宮大学陽東キャンパス〜平石間で自動車交通との供用区間からLRVのみ走行する専用区間に切り替わる。宇都宮ライトレールの車両基地に隣接する平石停留場のホームは2面4線。駐車場・駐輪場・地域内交通乗降場といった機能を備えたトランジットセンター(乗換え施設)となる。


平石中央小学校前〜飛山城跡間で鬼怒川橋りょう(延長643m)を渡る。車窓からの眺めも良く、鬼怒川で釣りを楽しむ人々の姿も見ることができた。

清陵高校前停留場から先は工業団地やニュータウンの中を走り、急勾配やカーブもあって起伏に富んだ区間となっている。途中のグリーンスタジアム前停留場は、道路を挟んで南側に芳賀・高根沢工業団地方面、北側に宇都宮駅東口方面のホームを備えた2面4線の構造。芳賀町工業団地管理センター前〜かしの森公園前間は最急勾配となる60パーミル(1,000分の60)の下り坂・上り坂が連続する区間だが、「ライトライン」は難なく走行した。終点の芳賀・高根沢工業団地停留場は本田技研工業(北門)のすぐそばに位置する。


試乗会の後、報道関係者による取材に応じた宇都宮ライトレール運輸企画部の中村隆行氏は、8月26日の開業まで残りわずかとなったことを受け、「お客様を迎える最終段階の準備に入っています。安全に開業できるよう進めていきたい」「訓練中、多くの方々に笑顔を向けていただいたり、手を振っていただいたり、そういったことが日増しに増えてきており、それだけ期待されているのではないかと思います」とコメントした。



沿線の見どころに関する質問もあり、「個人的におすすめしたいのは鬼怒川橋りょうからの景色。とくに冬場、宇都宮駅東口方面へ行くとき、男体山を正面に向かって走ります。その風景は私としても推していきたいと思っています」と中村氏は話す。「ライトライン」についても、「大きな窓で景色を楽しむこともできますし、段差の少ないバリアフリーの車両で、誰でも安心して乗れると思います。ぜひ乗っていただいて、便利さや安心さを感じていただければ」とのことだった。


芳賀・宇都宮LRTの開業当日(8月26日)、宇都宮駅東口停留場で発車式を開催するほか、「ライトライン」の門出を祝う各種イベントも予定。式典等終了後の15時以降、一般利用者も乗車可能とのこと。初乗り運賃(営業キロ程3kmまでの普通旅客運賃)は150円、全区間乗車した場合の運賃(営業キロ程15kmまでの普通旅客運賃)は400円。交通系ICカードを利用する場合、すべてのドアから乗降できる。現金で利用する場合、すべてのドアから乗車可能だが、降車は先頭のドアからのみとなる。



開業後、運賃収受等に時間を要すると見込まれることから、当面は各駅に停車する普通のみ設定。ピーク時(おおむね6〜9時・17〜19時の間)約8分間隔、オフピーク時約12分間隔で運行し、宇都宮駅東口〜芳賀・高根沢工業団地間の所要時間は48分とされている。一定期間を経て快速運転も実施し、所要時間約37〜38分を見込んでいる。(MN 鉄道ニュース編集部)

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  • 整備調整中らしいけど、JR宇都宮駅〜東武宇都宮駅間の早期開業を望みたい。地元じゃないから、乗る事はないだろうけど。
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