愛犬に「パスポートを食べられた」新郎、海外挙式前の大ピンチ(米)<動画あり>

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2023年08月23日 05:11  Techinsight Japan

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Techinsight Japan

1歳のゴールデン・レトリバーは留守番中に飼い主のパスポートを目にし、放っておけなかったようだ。思わず噛みついてしまったが、飼い主の帰宅後は、猛省している態度を見せたという(画像は『Good Morning America 2023年8月21日付「Dog eats groom-to-be’s passport weeks before international wedding」(WCVB)』のスクリーンショット)
間もなく海外で結婚式を行うアメリカ在住のカップルが現地時間8月17日、市役所で結婚許可証の申請手続きを済ませて帰宅したところ、不穏な態度の愛犬が待ち構えていた。なんと愛犬のベッドには、たくさんの噛み跡や破れのある破損した新郎のパスポートが落ちていたという。米ニュースメディア『WCVB-TV』『NBC Boston』などが伝えた。

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アメリカでは宿題を忘れた時、昔ながらの言い訳として「犬に食べられたので…」というジョークがある。冗談の分かる学校の先生なら、上手くいけば一度くらいは免除してくれるかもしれない。ところがドナート・フラッタローリさん(Donato Frattaroli)の場合、イタリアの入国審査官にこの常套句は全く通用しないだろう。

米マサチューセッツ州ボストンに住むドナートさんと、もうすぐ妻となるマグダ・マズリさん(Magda Mazri)は、8月31日にイタリアでの結婚式を予定しており、出発前最後の準備に余念がない。24日に市役所で結婚の宣誓をして法的な婚姻手続きを済ませ、翌日にはウエディングセレモニーに参加する約100人の親類や友人たちとともにイタリア行きの飛行機に乗る予定でいた。

ところが17日、市役所から戻ってきた2人が目にしたのは、メスのゴールデン・レトリバー“チキン・カツレツ(Chicken Cutlet、1)”によってズタズタに噛まれたドナートさんのパスポートだった。チッキー(チキン・カツレツの愛称)が食べてしまったのだ。

マグダさんは「チッキーは、きちんと躾けられた子なんですよ」と愛犬を擁護し、ドナートさんも「自分が何かやらかしたようだとは理解したみたいです。急にすり寄ってきて、私の膝に頭を乗せてきました」と仔犬が深く反省している様子を米ニュースメディア『ABC News』のオンラインインタビューで語った。

しかしパスポートのほうは、最初の4ページと後ろの数ページ、そして数年前に2人が婚約したメキシコ旅行時のスタンプの部分がチッキーによって噛み砕かれていた。

マグダさんが「重要なページばかりが損傷していました。彼の個人情報や写真のページが引き裂かれ、パスポートの裏のバーコードも引き裂かれていました」と述べたように、1週間後の渡航に使える状態でないことは明らかだった。

国務省パスポートサービス局のサイトによると現在、アメリカでのパスポート発行は通常で約3か月、追加料金を払って早めても8週間ほどかかる。ドナートさんのように急ぎの旅行の場合、数日で発行する手続きを取ることが可能になるが、電話でパスポート局に予約を入れなければならない。

1週間後には飛行機でイタリアに行くドナートさんは、今日明日にでも予約が取れないと間に合わない状況だ。


早速2人は、地元選出のスティーブン・リンチ下院議員(Congressman Stephen Lynch)とエド・マーキー上院議員(Senator Ed Markey)の事務所に支援を求め、議員らに国務省と連絡を取って、何らかの便宜を図ってもらえることに一縷の望みを託した。

パスポートが渡航日に間に合わない場合は、マグダさんと結婚式のゲスト全員が、ドナートさんを待たずにイタリアに渡航することになると、ドナートさんは米ニュースメディア『WCVB-TV』に述べた。もし結婚式に間に合わなかった場合には、ボストンに残って米国に帰国した花嫁一行を出迎えることも覚悟している。

「この18か月間ずっと、いろいろ計画してきたんです。私は楽観主義だから、きっとうまくいくわ」と、マグダさんは『ABC News』のインタビューで語った。

その後、議員らの協力が功を奏したようで、ドナートさんはボストンのパスポート局で21日の朝の緊急予約が取れ、週の半ばまでにはパスポートを手にできることになったという。今回のハプニングを辛抱強く乗り越えた2人なら、これからの長い人生、悲しみ深い時も、喜びに充ちた時も、互いに支え合えることだろう。

なおこのニュースを見た人々からは、犬の気持ちに寄り添うコメントが多くあがった。

「2人に行ってほしくなかったんだよ」
「ワンちゃんも一緒に行きたかったんだと思うわ」
「うちのゴールデンも紙でできたモノなら、何でも食べちゃうよ」
「彼らは特別な生き物だから、それなりの理由があるのかも」
「犬のせいじゃないんだけど…」
「おかしいけど、笑い話じゃないわよね。新郎さんのパスポートが間に合いますように」

ちなみに6月にはシンガポールで、子どものパスポートの残存有効期間が不足していると指摘を受けて、大急ぎでパスポートの緊急発行手続きを行ったが、フライトの出発に間に合わなかった家族がいた。



画像は『Good Morning America 2023年8月21日付「Dog eats groom-to-be’s passport weeks before international wedding」(WCVB)(ABC News)』のスクリーンショット、『WFAA 8月21日公開 YouTube「Dog eats owner’s passport days before U.S. couple’s Italy wedding」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)
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