【関東大震災から100年】防災意識や不安は高いが、約6割は家の「防災対策をしていない」という事実

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2023年08月30日 12:11  マイナビニュース

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カシワバラ・コーポレーションは、関東大震災100年の節目に住まいの防災を考えるきっかけづくりを目的に「住まいと防災意識に関する実態調査」結果を8月29日に発表した。同調査は、2023年7月28日〜31日の期間、全国の20歳〜69歳の男女600名を対象にインターネットにて行われた。


日本で発生する可能性がある大規模地震に不安を感じるかどうか質問したところ、「感じる」と回答した人は83.0%となり、多くの人が今後起こりうる大規模地震に対して不安を抱えていた。


大きな地震が発生した際に不安に思うことを質問をしたところ、「電気・ガス・水道の停止」が62.5%、「飲料水・食料供給」が59.0%、「通信障害」が42.3%となり、多くの人がインフラへの不安を抱えていることが分かった。次いで、「住まいの耐震性」が56.5%、「家具・家電などの落下・転倒による被害」が39.7%となり、自身の住宅環境に不安を抱えている人も多いことが分かった。


「近年発生している災害やその報道などにより、あなたの防災意識は高まったか」と質問をしたところ、「高まった」と回答した人は70.2%となり、多くの人が防災への意識が高まっていた。いっぽうで、自宅での防災対策を行っているかどうか質問をしたところ、「行っている」と回答した人は41.2%となり、高い防災意識に反して実際に対策を行っている人は半数にも満たず、少ないことが判明。


続いて、防災対策を行っている247名に対し、自身の防災対策に自信があるかどうか質問をしたところ、「自信がない」と回答した人は61.5%となり、多くの人が自身の防災対策に自信を持っていないことが分かった。


大きな地震が発生した際に、まず最初にどこで情報を収集するか質問したところ、20代〜60代のすべての年代において「テレビ」が最多となった。「テレビ」に続いて、40代以降は「ニュースサイト(WEB)」を選択した人が多かった一方、20代・30代は「SNS(ユーザー情報)」と回答する人が多く、世代によって震災時の情報収集源が異なることが分かったという。



また、マンション住民300名に対し、「自身のマンションがどのような防災対策をしているか知っていますか。」と質問したところ、「知らない」と回答した人は74.7%に。



自身のマンションの防災対策に不安を感じているかどうかという質問では、「不安を感じている」と回答した人は64.7%となり、自身のマンションの防災対策を把握できておらず、不安を抱えている人が多く存在していた。


自身のマンションの防災対策を把握している76名に対し、どんな防災対策がされているのか質問したところ、防災訓練の実施(53.9%)、防災マニュアルの作成(40.8%)、住民用の備蓄品の用意(42.1%)などが挙がった。一方、耐震診断は3割(34.2%)しか行われておらず、建物自体の防災対策を行っているマンションは少ないことが分かった。


600名に対し、「災害時に食料や物の提供で助け合えるような近隣住民はいますか。」と質問したところ、戸建て住民300名のうち37.3%、マンション住民300名のうち20.3%が「いる」と回答し、マンション住民は戸建て住民と比較し、緊急時に頼れる近隣住民がいない傾向にあった。


マンションに住む人のうち、管理組合の防災チームがある36名に同様の質問をしたところ「いる」と回答した人は47.2%となり、管理組合の防災チームのある住民ほど、近隣住民との緊急時のコミュニケーションがとりやすいことが分かった。


マンションに住む人のうち、管理組合の防災チームがない165名に「適切な行動をとれると思うか」質問をしたところ「とれると思う」と回答した人は51.5%だったのに対し、管理組合の防災チームがある36名に同様の質問をしたところ「とれると思う」と回答した人は72.3%となり、管理組合の防災チームのある住民ほど、緊急時の対応に自信を持っていた。(蒲生杏奈)

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