「投げたボールも覚えていないと思う」 楽天・岸“魔の7回”を平松政次氏はどう見たか

0

2023年09月02日 07:40  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

楽天・岸孝之 (C)Kyodo News
◆ 「守りをしっかりやってもらわないと」

 楽天は1日、敵地でのロッテ戦に0−5で敗戦。先発した岸孝之は7回途中4失点の内容で5敗目(5勝)を喫した。

 ロッテとの前回対戦時も6回2失点ながら黒星がついた岸だったが、この日は4回まで一人の走者も許さない完ぺきな投球を披露。5回に四球と初安打でこの試合初めて得点圏に走者を背負ったものの、注文通りの併殺で切り抜け、味方の援護を待った。

 ところが0−0のまま迎えた7回、先頭打者を際どいタイミングでの内野安打で出塁させると、グレゴリー・ポランコに緩い変化球を痛打され、右中間への2ランを被弾。続く山口航輝にも失投を捉えられ、2者連発で一気の3失点。さらに石川慎吾にも安打を浴びたところでマウンドを降りた。


 後を受けた宋家豪が安田尚憲に適時二塁打を許したため、この日の岸は6.0回を100球、被安打6で4失点という結果に。降板後にはベンチでグラブを叩きつけるなど、悔しさを露わにするシーンも見られた。

 同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で番組MCを務めた高木豊氏は「ちょっとしたことなんですけどね……内野安打もリクエストが無かったり、リクエストはともかく守備ですよね」と7回の失点シーンに注目。

 というのも、失点のキッカケとなった中村奨吾の内野安打は三ゴロと思われた打球だったが、三塁手のマイケル・フランコが対応にもたつき、倒れ込みながらの送球もワンバウンドとなって一塁は間一髪セーフというもの。

 同じく番組に出演した平松政次氏は「この打球だったらかんたんにアウトになる。あれは倒れちゃいかん」とフランコの打球処理に苦言を呈し、「フランコは打ちますけれども、岸のような打たせて取るピッチャーとしてはまず守りをしっかりやってもらわないとね」と続け、打力に期待している点は認めつつも打ち取った打球は最低限アウトにしてほしいという“投手心理”を解説した。

 その直後に浴びた2者連発についても、「気持ち的にね……乗れないでしょう。5回までピシャッと抑えていたのに、ミスが出てホームランを打たれた。その後はもう、恐らく投げたボールも覚えていないと思いますよ。それくらい集中力が欠けてしまった」と分析し、元投手の経験からその胸中を推察した。


 序盤から中盤にかけては圧倒的な投球を展開しながら敗戦を喫し、これで岸は対ロッテ戦3連敗。今季の対戦成績は5戦して1勝4敗、防御率5.65と苦戦を強いられている。

 3位・ソフトバンクとの差は2ゲームと、逆転でのクライマックスシリーズ出場も見えてきた中で、2位・ロッテとの相性が良くないというのは今後に向けて大きな懸念点となる。

 どこかで嫌な流れを断ち切ることができるか、今後の岸vsロッテに注目だ。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』



【動画】先発・岸は5回まで完璧な内容で試合を作ったものの…/9月1日:ロッテ−楽天のハイライト

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定