『るろうに剣心』実は猛者ばかり? 「鵜堂刃衛」「石動雷十太」……剣心を脅かした初期の敵キャラたち

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2023年09月07日 07:00  リアルサウンド

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©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 −明治剣客浪漫譚−」製作委員会

 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』といえば、人間離れした剣術のぶつかり合いを描いた名作。しかし実は同作には、さまざまな科学技術の粋を集めた「兵器」がいくつも登場している。


(参考:【写真】『るろ剣』ファンなら一度は途中下車するべき燕三条駅をみる


 まず、最も印象的な兵器としては、武田観柳の「回転式機関砲」(ガトリングガン)を挙げるべきだろう。1861年にアメリカで開発されたものであり、明治初期を舞台とする作中の時間軸では、まさしく最新鋭の兵器だ。


 その破壊力はすさまじく、手練れであるはずの御庭番衆を蹴散らしていく様子はあまりにインパクトが強い。新時代の科学が旧時代の戦力を打ち破るという、象徴的なシーンでもあった。


 同じく驚異的だったのが、元赤報隊の月岡津南が作った「炸裂弾」だ。単1電池ほどの大きさだが、その破壊力たるや明治初期の技術レベルとは思えない規模。たった3発で、志々雄真実が所有する巨大装甲艦「煉獄」を轟沈させた。ちなみに小説版によると、津南は海外の文献を参考にして、この恐ろしい兵器を生み出したという。


 また、あっさり沈んでいった「煉獄」の方も、立派な兵器としてカウントできる。志々雄一派が全財力の五分の三を注ぎ込んだ代物であり、残念ながら威力を発揮する機会はなかったものの、ガトリング砲やアームストロング砲も備えていた。


 さらに原作をよく読むと、煉獄が沈んだのは炸裂弾の当たり所がよかった結果のようにも見える。おそらく耐久性に難があるわけではないのだろう。


 実際に実写映画『るろうに剣心 京都大火編』に登場した煉獄は、原作とは打って変わって大活躍している。砲撃で街を破壊し、剣心と志々雄が最終決戦を繰り広げる舞台として物語を盛り上げた。


 作中最強にして最弱の兵器使いも


 明治政府転覆のために近代的な兵器を使いこなす志々雄一派だが、そのなかには印象的なメンバーがいた。「飛翔の蝙也」こと刈羽蝙也だ。


彼はダイナマイトの爆風で空を飛び、上空から爆撃を行う「飛空発破」を得意とする使い手。ただ武器の性能に頼るだけではなく、空を舞うために体重を28kgまで絞るというストイックさをもつ。


ただ、最終的には当時10歳の少年でしかなかった明神弥彦に叩き落とされるという無残な末路を迎えていた。やはりダイナマイトの使い道として、“空を飛ぶ”のは効果的ではないのかもしれない……。


 さらにその後には、雪代縁率いる「六人の同志」との戦いが描かれるが、彼らのメンバーには強力な兵器使いが揃っていた。


まず夷腕坊は、現代の科学技術をもってしても不可能と思われるからくり人形。そのほか人並み外れた怪力でアームストロング砲を操る鯨波兵庫、地中爆弾を使う八ツ目無名異など、錚々たる面子だ。


なかでも13種の暗器を操る乙和瓢湖は、作中最強の兵器使いと言えるだろう。作中では鉄筒からバネで矢を打ち出す「梅花袖箭」、水に反応して毒煙を発生させる「過水毒煙」、自在に動く6本の刀「六道蠱」、磁力を持たせた剣「毘沙門剣」が使用された。


 しかし兵器に頼りすぎており、刀の腕が素人程度という弱点も。蝙也と同じく、弥彦に剣術でねじ伏せられたため、作中最弱レベルとも言われている。


 本格的な時代劇でありながら、魅力的な兵器の数々を描き出した同作。炸裂弾に至っては、どんな剣士も敵わない最強の兵器に見えてしまうが、ロマンにあふれていることは間違いないだろう。


 今回集結した本好き芸人は、ビビる大木、Aマッソ・加納、ヒコロヒー、ラランド・ニシダ、カモシダせぶん。各々が自身の本棚の映像を公開しながら、その読書遍歴やおすすめ本について熱く語り合った。


 芸人たちは本のもっとも魅力的な要素を抽出することに長けている。そこにトークの引きの強さが加わって、視聴者を魅了するのだろう。小説家としても活躍するAマッソ・加納は、大城文章(チャンス大城)の『僕の心臓は右にある』について「芸人のエッセイ本を結構読みましたが、群を抜いて面白い」「とにかくエピソードがえぐすぎる」「中にも若干いい話がある」と絶賛する。


 文学好きで年間100冊以上を読むというラランド・ニシダは、注目の新刊小説のユニークな設定に着目。遠野遥の小説『教育』は、1日3回のオーガズムに達することを推奨する学校が舞台であることを紹介すると、他の出演者は困惑しながらも興味を示す。今村夏子の小説『とんこつQ&A』については「とんこつという中華料理屋さんで働き始めるんですけど、あまり接客がうまくできないから、メモをいっぱい書くんです」「主人公の接客・手作りマニュアルを一冊にまとめたもの」「これも素晴らしく良かった」などとその魅力を存分に解説した。


 芸人ならではのボケとツッコミが絶妙なリズムとテンポを生み出す。ヒコロヒーの紹介した『宇宙人と出会う前に読む本 全宇宙で共通の教養を身につけよう』(高水裕一)は、書籍のデイリーランキングでも急上昇するなど、特に注目を集めた。ヒコロヒーがそのユニークなタイトルを読み上げると、蛍原がすかさず「え、出会えんの?」と抜群の合いの手を入れるなどしながら、キャッチーに紹介していった。


 学生時代に全然勉強をしていなかったというヒコロヒーは、科学の本を読んでみようと思い立って手に取ったそうだが、「めちゃくちゃ良かった」「めっちゃおもしろい」と称賛。宇宙人から質問されて答えるというユニークな設定で、世界にまつわる科学の知識を教えてくれると解説する。同時にヒコロヒーは「書いているほうも設定がめっちゃおもろいんちゃう?と思ってそう」とツッコミを入れながら、そうしたところも含めて「茶目っ気もあって手に取りやすい」と紹介した。


 一見アカデミックで堅く見える本でも、芸人たちが紹介すると途端に手に取ってみたくなる。常にネタを探すなかで本をチェックし、同時に笑いについて誰よりもシビアな批評眼のある彼らが勧めるのだから、そのおもしろさは保証されているように思えるのだ。芸人がキュレーターとして、マニアな書籍にも陽の目を向けさせる影響力は、絶大なものだと言えるだろう。


文=キットぅン希美


このニュースに関するつぶやき

  • おいおい、タイトルにある『鵜堂刃衛』『石動雷十太』に記事で、ひとことも触れてないじゃないか⚔
    • イイネ!3
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