「孫の子守り代を要求する親」に女性が憤慨も、SNSでは親を擁護する声が多数あがる

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2023年09月11日 15:51  Techinsight Japan

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自分の親に娘の子守りをお願いしたところ、報酬を払うよう求められたという投稿が物議を醸す(画像は『getDoor21 2023年8月29日付Reddit「AITAH for refusing to pay my mother to babysit my 8 year old daughter?」』のスクリーンショット)
幼い子供を抱える親にとって、自身の親、つまり子供らの祖父母は、時に育児の心強い味方となってくれるかもしれない。しかし、高齢の祖父母にとっては「孫は目に入れても痛くないほど可愛い」と思う一方で、その世話は「孫が(自分たちの家に)来てくれた時は嬉しい、(自分たちの家から)帰っていく時も嬉しい」と感じるほど、喜びであると同時に、大きな負担となるケースが少なくない。このほど、あるシングルマザーが8歳の娘の子守りを自分の母親に頼んだところ、母親から「子守り代」として、報酬を求められたという。これに憤慨したこのシングルマザーが、海外掲示板サイトに事の一部始終を投稿したところ、思いもよらぬ批判の的となった。米ニュースメディア『Newsweek』などが伝えている。

海外掲示板サイト「Reddit」に先月29日、子育て中のある女性が「母親に8歳の娘の子守りをお願いするのに、子守り代を払うことを拒否しました。私ってひどい奴?」と題して投稿したところ、多くの関心を集めた。投稿には、8歳の娘を育てるシングルマザーが母親に娘の子守りを頼んだところ、子守り代を要求されたことが綴られていた。

投稿の冒頭で、彼女は「母と私はとても良い関係にあります。母は娘の子守りを数えきれないほど無償でしてくれました」と明かしており、自身が出張か旅行で1週間ほど娘を預けた時だけ一日115ドル(約1万7000円)を支払って母親に娘の世話をお願いしたそうだ。

ところが女性は今回、母親と険悪な状態になってしまったことを次のように記している。

「先週、母に『ちょっと用事があるから、数時間ほど娘の子守りをして欲しい』と言ったんです。すると母から『出張などの時だけでなく、数時間だけの子守りの時も子守り代を払って欲しい。そうでないとこのままでは引き受けられないわ』と言われました。私は母への支払いを断ったんです。だって、孫を数時間世話するだけでお金を要求する祖父母なんて他にいる?」

「私たちはかなり激しく口論してしまい、私はやむを得ず外出先に娘を連れて行かねばなりませんでした。でも、他に頼める人が見つからなかったのです。元夫は娘とかかわりを持ちたがらず、疎遠です。離婚した後、元夫からは養育費の支払いだけで、私は娘に必要最低限のものを賄うのがやっとの状態なんです。」

結局、女性は娘を連れて友人たちに会いに行ったが、友人の一人に「なぜ娘を連れてきたの?」と聞かれてしまったという。彼女は母親から子守り代を払うように言われた経緯と、これを断ったことで他に子守りを頼める人がいなかったことを伝えたところ、その友人から次のように言われたそうだ。

「あなたは母親に出張の時だけでなくても毎回、子守り代を払うべきだわ。だって年老いた女性が、その年で幼い子供のために時間と労力を費やすのよ。」

しかし女性は、自身が10代になるまで祖父母が世話をしてくれたこともあり、それが当たり前だと思っていたため、友人の言葉が受け入れられなかったようだ。そして今回、Redditに母親とのいきさつを綴り、最後に「どうなのかしら…。私が最低なの?」とユーザーに意見を求めたところ、このような声が寄せられた。

「あなたの母親は、あなたのためだからって無償で子守りをする義務はないのよ。あなたの“用事”って友人に会うことだったのね!」
「あなたの母親は優しい言い方ではないにしろ、あなたが『多くを求めすぎている』と言っているの。なぜあなたが用事を済ませるために、母親が子守りをしなきゃならないの?」
「あなたの母親が断固として譲らないのは、明らかにあなたが子守りを頼むのが当たり前だと思っているからだと思う。そうでなかったら、いつ子守りができるか前もって聞いてから頼むはずでしょう? あなたは母親に助けを求めているにもかかわらず、自分の時間だけを優先しているんじゃないの?」

寄せられたコメントのほとんどが女性の母親を擁護するものばかりで、彼女に対しては手厳しい声が多数あがった。

女性は追記で、母親が裕福な生活をしていることや、子守りを頼むのは多くて週に2回、時には月に2回程度だと明かしている。また彼女の母親は60代前半で、それまではいつも孫との時間を楽しんでいたと述べていた。

女性の投稿には7000件以上のコメントが届いたが、これらの意見について、彼女は今のところ自身の心境を明かしていない。

なお米ニュースメディア『Newsweek』が、アメリカの作家で育児の専門家でもあるフローレンス・アン・ロマーノさん(Florence Ann Romano)に意見を求めたところ、彼女は「(孫の子守りに対して)報酬を要求するのは別に筋違いではありません」と述べている。

しかしフローレンスさんは、「子守り代を要求する権利はあるものの、両者の間できちんと話し合いをする必要がある」とし、このように語っている。

「話し合いを設ける必要があることは明らかです。話の段取りとして、彼女は母親に謝罪すること、そして子守りを支援してくれたことに感謝することです。祖父母が孫の子守りをすることに関して、今の時代はこれまでと異なります。」

「親が子供のためにベビーシッターや託児所にお金を払っていると思いますが、祖父母もまたそれらと同じようにサービスを提供しているのです。それを踏まえた上で祖父母に報酬を払うか払わないかは(誰かの意見に左右されるのではなく)、各家庭で判断することとなります。」

またフローレンスさんは、一部の「お金に関係なく祖母は喜んで孫娘の世話をすべきだ」との声に対して、「彼らは祖母に罪悪感を植え付けようとしている」と反論した。

画像は『getDoor21 2023年8月29日付Reddit「AITAH for refusing to pay my mother to babysit my 8 year old daughter?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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