北朝鮮の朝鮮中央通信は18日、金正恩(キムジョンウン)総書記がロシア訪問の日程を終え、17日に帰途に就いたと報じた。プーチン大統領と首脳会談を行い、戦闘機工場なども訪問した今回の訪ロについて、「伝統的な朝ロの絆をさらに堅固にし、関係発展の新たな章を開く契機」になったとしている。
【写真】北朝鮮の外貨獲得の手段の一つとなっているカツラ(中央)。中国の店で2千元(約4万円)で販売されていた
金氏は今回、12日から1週間近くロシアに滞在。極東アムール州の宇宙基地で、約4年半ぶりにプーチン氏と首脳会談を行った後、戦闘機工場やロシアの太平洋艦隊の基地などを訪問した。ロシア側は最新のハイテク兵器などを積極的に紹介して金氏を厚遇し、両国の「蜜月」を印象づけた。
金氏はプーチン氏との会談で、ウクライナ侵攻で不足する弾薬提供も含めた軍事協力などについて幅広く話し合ったとみられ、朝鮮中央通信は「重大な問題と当面の協力事項」について「満足な合意」が得られたと伝えている。
協議の内容や、今後どこまで具体化するかは不明な点が多いが、北朝鮮とロシアが日米韓に対抗する形で急接近することによって、ウクライナ侵攻や緊張が続く朝鮮半島情勢への影響が懸念されている。(ソウル=稲田清英)
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