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お墓参りの定番シーズンである「お彼岸」。春は3月・秋は9月と、年2回あります。2023年は9月20日にやってくる秋のお彼岸ですが、定番の和菓子といえば「おはぎ」ですよね。でも、どうして秋のお彼岸にこのお菓子を食べるようになったのでしょうか。
その由来には諸説ありますが、小豆の赤色には邪気を払って身を守るイメージがあったことや、かつて貴重だった砂糖を使うお菓子を先祖に供えることで感謝の気持ちを伝えたことなどが有力視されています。
ちなみに、おはぎと似たお菓子には「ぼたもち」がありますが、両者の違いは主に食べる季節だといわれます。3月のお彼岸では春の花である牡丹に見立てて「ぼたもち」、9月のそれでは秋の花である萩になぞらえて「おはぎ」、というわけです。
また、地域によってはもち米とうるち米の違いや、こしあん・つぶあんの違いで呼び分けていることもあります。いずれにしても、人々の生活に根差してきたからこそのバリエーションだといえるでしょう。
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お彼岸に食べるおはぎには、健康を願い、先祖を想う気持ちが表れていました。由来を知ると、スーパーやコンビニで売られている定番和菓子が、なんだかありがたいものに思えてきます。
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●参考文献
・農林水産省「春の和菓子ぼたもち」
・亀屋万年堂「どうしてお彼岸ではおはぎを食べるの?」
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●文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。
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