続編執筆の理由を語った黒柳徹子 (C)ORICON NewS inc. タレントで俳優の黒柳徹子が3日、都内で行われた書籍『続 窓ぎわのトットちゃん』発売記念会見に登壇した。自身の幼少期を描いた自叙伝的小説で、国内で800万部、全世界2500万部発行されたベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)が42年ぶりに続編を刊行。黒柳は執筆理由として「ウクライナの侵攻があったことが、この本を書こうと思ったきっかけ」と明かした。
【写真】『トットちゃん』続編を手に笑顔の黒柳徹子 今作ではトットが青森に疎開してから、音楽学校を卒業し、NHKの専属俳優としてニューヨークに留学するまでの日々がつづられる。「つまらなくはないと思います。なにも知らない小学校のことを書いたのと、大人になって昔のことを書いたのでは違うので読んでいただければありがたい」と呼びかけた。
「ただ、やっぱり戦争のときは嫌だったな、と。今度はウクライナのことがあったのが1番大きいきっかけ」とし、「子供にとってなにが嫌かといえば自由じゃないこと。なにをやってはいけないと、逃げまどったあの戦争のことを思い出すのも嫌だったんですけどそのことも考えて、続きを書こうと思ったわけです」と執筆の経緯を振り返った。
42年ぶりの新作ということで「あんなものを書くのに42年もかかったのか、とお思いになるかもしれませんが、そんな内容ではございません。ただ、ぼんやりしてるうちに42年経ったということなんですけど…」と長く期間を空けたことを苦笑。
これまでも続編の依頼はあったとし、「書くことないしな、と思っていたんですけど、ウクライナの問題が1番大きい。子どもたちはどうしているんだろうと思ったときに自分の戦争のときどうだったか、思い出して。前にも書いたのでよかったんですけど…もう少し書いておこうかな、と。それとなく読んでわかるようにこの中に込めてあります。でもやっぱり1番書きたかったのはそのことです」と強調した。