コーセーが独自の美白有効成分「グレチルレチン酸ステアリルSW」の美白効能の承認取得

　コーセーが、丸善製薬との10年以上にわたる共同研究から「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」効能を有する美白有効成分として、厚生労働省より「グリチルレチン酸ステアリルSW」の承認を新たに取得した。同成分は和漢植物として古くから知られる甘草に由来する成分で、既に承認されている肌あれ・あれ性と合わせた2つの効能を標榜できる“W効能”となる。

　紫外線によって形成されるシミは、紫外線を浴びることで肌に炎症が起き、その刺激がメラノサイトに伝達されてシミのもとになるメラニンが産生されることで生じる。コーセーは、古くから用いられてきた和漢植物である甘草の根から得られる成分の油溶性誘導体で、抗炎症効果を持つことで知られている「グリチルレチン酸ステアリル」が有する抗炎症作用がこの刺激伝達を抑え、美白効果につながる可能性に着目。同成分の開発にあたり、甘草および甘草からつくられるグリチルレチン酸誘導体の国内トップメーカーである丸善製薬と共同で、10年以上にわたる研究を続けてきた。その結果、開発したグリチルレチン酸ステアリルSWはシミの一因である炎症を抑え、優れた美白効果を発揮することが示された。
　またグリチルレチン酸ステアリルSWの美白効果を検証するため、紫外線による色素沈着への効果も検証。肌に紫外線を照射し、グリチルレチン酸ステアリルSW配合製剤および同成分を配合していないプラセボ製剤をそれぞれ28日間連用することで、紫外線照射による色素沈着の度合いを評価した。結果、同成分配合製剤を塗布した部位では、プラセボ製剤を塗布した部位に比べ、色素沈着の形成が抑えられることが確認できたという。
　今回、丸善製薬株式会社との共同研究により、グリチルレチン酸ステアリルSW の新たな効能の承認を得ることができたことから、今後はコーセー独自の美白有効成分として同成分をスキンケア商品の開発に応用していくことで、シミなどに悩むお客のニーズに応えていく。