『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』上映に向け鈴村健一が当時を振り返る舞台あいさつ開催

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2023年10月19日 20:41  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
TVシリーズ『機動戦士ガンダムSEED』&『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の特別総集編「スペシャルエディション HDリマスター」が11月30日まで上映中。10月11日、「スペシャルエディション HDリマスター」の上映を記念してシン・アスカ役の鈴村健一が登場する舞台あいさつが開催された。


現在公開されている『機動戦士ガンダムSEED』&『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の特別総集編「スペシャルエディション HDリマスター」。これは2024年1月26日から全国ロードショーされる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の公開を記念したものとなっている。『ガンダムSEED』全48話を3部作、『ガンダムSEED DESTINY』全50話を4部作に再構成して上映している。



今回の舞台あいさつでは、シン役の鈴村健一が登場するとあって、開催前には、劇場のスクリーン前にシンとレイ・ザ・バレルのキャラクター看板が置かれており、その様子を撮影しようと長蛇の列が出来ていた。その列はまったく途切れることがなく、舞台あいさつ開演直前まで、そのパネルを写真に収めようとカメラを構えるファンが続出。あらためて本作品の人気を伺い知れる一幕だった。



舞台あいさつがスタートすると、「シン・アスカ、コアスプレンダー行きます!」の掛け声とともに鈴村が登場。まず話題は作品そのものの振り返りに。鈴村は『SEED』(2002〜2003年放送)の続編である、『SEED DESTINY』(2004〜2005年放送)から参加しており、「そんなに前ですか……」としみじみ。また、実は『SEED』のオーディションのころから参加しているため、参加できなかった作品が大ヒットしたことについて「かなしいな、見事に大ヒットして余計に悲しさが増しました」と笑いを交えて語った。


その後、『SEED DESTINY』に参加する経緯として、オーディションではなく福田己津央監督から直接電話でオファーを受けたと語る。鈴村は200年放送の『GEAR戦士電童』スバル役として福田監督作品に参加しており、その時の縁だったと語る。鈴村は『SEED DESTINY』の放映年にちょうど30歳になる年齢で、「20代最後のキャリアとして、当時10年間仕事をしてきた中で初めて、仕事をしているという実感が湧きました。初めて自分を認めてもらえたのかな」と振り返った。



シンというキャラクターに対しては、「今見るととても可愛いですね。そして、もっと褒めてやれと思いました。ずっとアスランに叱られているんです」と作中での扱いについて語ると客席からは共感と笑いが混じった声が湧き上がる。続けて、「収録していた僕もそうなんですが、誰も褒めてくれないんです。そこがシンクロしていました」「声優って現場ではほとんど褒められないんです。もっともっと求められるイメージ」と収録現場での自分に重ねて語る。そして、「シンが笑うときはなにかやってしまったときの高笑い。ラッキースケベのときはせめて笑ってほしかったです。自分の人生で一番長かった一年でしたね」と思い返していた。

この流れでアフレコ現場での様子を語ることに。前回の舞台あいさつではキラ・ヤマト役の保志総一朗が「戦場のようだった。誰が生き残るかヒヤヒヤしていました」と、作中で死亡するキャラクターが多い作品ならではの感想を残した。鈴村は「『SEED』現場の温度感はわからないですけど、『SEED DESTINY』の緊張感は高かったです。現場終わりに飲みに行くという空気もなかった。『SEED』が戦場なら、『SEED DESTINY』は冷戦のような空気です。現場で喋るエネルギーを使うくらいなら、芝居に使いたかった。芝居に対しても、演技の質感をうねらせてほしいとか、より誇張した表現にしてくせをつけてほしいというディレクションが多く、当時の僕は悩みながらやりました」と当時の苦労を振り返った。


そして、保志総一朗の頭に蜘蛛の巣が張っていたという衝撃エピソードも飛び出す。「アフレコ現場で隣に座っていた保志さんの方を見たら、なにか頭から天井に伸びているものがあったんです。それがなんと蜘蛛の糸。天井から蜘蛛が降りてきて、当時の保志さんはツンツン頭だったから、そのツンツンの間に綺麗に巣を作ろうとしていたんですよ」と現場でのエピソードを語った。



作中での好きなシーンについては、シンがキラを撃ち倒した第34話の「悪夢」を挙げる。「シンから見たら、悲願なんですよ。キラを倒して良かったね、となるかと思いきや、オンエアを観たらサブタイトルが『悪夢』なんですよ。歓喜でしょ! って思いました」と突っ込む。続けて「目線が違うんだと思いました。あれはアスラン目線での悪夢。シンからしたら今がピークに褒められたい瞬間ですよ」「このときのシンは好きですね。一つの目標に向かって、何かを成さなければならない。ピークなんですよ、彼の人生においても大きなポイントだった。だから頑張った。けど、『悪夢』なんですよ……!」と繰り返し、当時の苦悩も織り交ぜながら笑いを誘った。



改めて当時の人気や作品性について振り返ると、「『ガンダム』は知らないけど観ているという若い女性ファンが多かったです。今改めて観ると群像劇、政治劇的なところがあって、人間関係が楽しめると思います。僕のラジオにメールが来たことがって、『当時中学生だったけど『SEED DESTINY』を観ていました。難しい作品でした』とあって、それはよかったんじゃないかなって。僕も背伸びをして作品を観ることがあったので。そして、20年経ったいま、改めて観て『こういうことだったんだな』って紐解く楽しさがある。『SEED DESTINY』は視聴者に対しての目線を下げずに描きたいことを描いた作品なんだなと思いました」とコメントを残した。



そして、話題はいよいよ来年1月公開の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』について。「約20年前のイベントで劇場版を発表したのをよく覚えています。本当のことを言うと、今回の制作決定を聞いて、『本当にやるの?』と思いました。でも、連絡がきたときにいよいよだなと。20年前の作品に関われるというのはそうそうないですよね。役者を20年やっていないと出来ないですし、その作品が20年間ポテンシャルがないとできない。これはお祭りだなと思いました。20年経っても愛されているすごい作品だなと実感しています。みなさんの期待に応えられる作品になっていると思いますので、ぜひ劇場に遊びに来てください」と期待を煽り、今回の舞台あいさつは幕を下ろした。


(C)創通・サンライズ

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