ロッテ・大下誠一郎「優勝して日本一になりたかった」来季は「僕にとって主役になれるように」、「とにかく打倒オリックス」

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2023年11月08日 10:16  ベースボールキング

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カメラにポーズを決める大下誠一郎選手[撮影=岩下雄太]
◆ ムードメーカー

 「2位だったのでできれば1位、優勝して日本一になりたかったかなという心境ですかね」。

 現役ドラフトでオリックスからロッテに加入した大下誠一郎、一軍での出場試合数は23試合だったが、その貢献度は数字以上だった。

 大下が加入したことで、チームの雰囲気が明るくなった。今季、得点を奪った後に色々な選手が、右手でユニホーム胸のMを叩き、左手を突き上げるポーズが流行した。安田尚憲によるとこのポーズは「大下さんが持ち込んで、みんなでやっている感じです」と、大下の発案で、それが他の選手たちに浸透していった。

 大下は「とにかく暗くやっても一緒なので、全員で元気出してやった方が、僕は暗くやるより楽しくやった方がいいのでという感じですね」と、ベンチで大きな声を出し盛り上げる理由について語る。

 声出しで意識していることは「特にないです。とにかく1試合全力で戦うことだと思うんですよ。1試合全力で戦って勝てるように、勝ちにしかこだわっていないし、143試合僕は毎日そういう気持ちでやっているので、っていう感じですね」、これが大下誠一郎の声出しの流儀だ。

 この明るさは一軍だけでなく、ファームにいる時も変わらなかった。「サブロー監督に声を出さないと怒られるので」と冗談っぽく話しながらも、練習中から大きな声を出した。試合中には打席に入った選手たちに、“DJ”、“マーティン”、“おが〜ちゃん”など特殊な呼び方で盛り上げた。「松川って松川虎生じゃないですか、DJKOOです」とTRFのDJKOOさんのKOOが同じ発音ということで松川虎生のことをDJと呼び、マーティンは「勝又、カツマティー、勝つマーティン、マーティンです」と勝又琉偉のことだ。こうした独特な声がけに「おもしろいっしょ」とニヤリ。

 相手が嫌がるような野次などではなく、クスッと笑ってしまうようなユーモアな声出しが大下の特徴ともいえる。ZOZOマリンスタジアムの練習中でも、ウォーミングアップ中に短いワードで、厳しい練習の雰囲気の中、思わず笑ってしまうような、大下の声が毎日のように聞こえてくる。ある日の練習では、おそらく岡大海、小川龍成のどちらかだろうが、“おか〜ちゃん”、“おか〜ちゃん”と連呼していることもあった。


◆ 左投手と代打で存在感

 ここまではムードメーカーとしての大下を振り返ったが、プレー面でも代打の打率.286、左投手の打率.333だった。

 移籍後初安打を放った5月17日のオリックス戦、相手投手は左の田嶋大樹、0−3の7回一死一塁で種市篤暉の代打で登場した6月3日の阪神戦は、左の大竹耕太郎が0ボール2ストライクから投じた3球目の141キロインコースストレートをレフトポール際に移籍後第1号2ラン。

 「自分としては左ピッチャーが好きなので、来年も引き続き左キラーじゃないですけど、左ピッチャーが得意なのでしっかり結果を出せるようにやっていきたいです」。

 左投手が得意な理由については「昔から左ピッチャーが好き。右だと自分の背中からくるので、あんまり好きじゃないというか、左の方は角度的にも自分に入ってくるボールなので自分は好きです」と説明。

 また、シーズン中、バットや打撃フォームを変えることが多かった。「二軍に落ちた時とか、サブロー二軍監督に色々教えてもらったり、試行錯誤して来年に向けてしっかりフェニックスもやってきたという感じですね」。

 この秋は「とにかく結果を残すだけ。このオフは振り込もうと思っているので、振り込んでしっかり体を作って、来年は左ピッチャーだけでなく、右ピッチャーもしっかり打てるようにやっていきたいですね」と意気込んだ。

 そして来季は「僕にとって主役になれるように。とにかくオリックスに3連覇されているので、僕がいたのもあるし、とにかく打倒オリックスで。僕もしっかり一軍で試合に出て結果を残して、1年通して一軍にいられるようにしたいですね」と力強く宣言した。ムードメーカーとしてだけでなく、プレー面でも戦力になって1年間戦い抜いて見せる。来季に向けた戦いは始まっている。

取材・文=岩下雄太

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  • 一軍での出場試合数は23試合だったが、その貢献度は数字以上だった→岩下の勝手な自画自賛なだけ、大下は戦力外レベル。
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