冨樫義博が明かした『HUNTER×HUNTER』のエンディング 「9割の読者が否定する」Cパターンへの期待

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2023年11月22日 15:10  リアルサウンド

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冨樫義博氏の公式Twitter(@Un4v5s8bgsVk9Xp)より

 現在休載中の人気漫画『HUNTER×HUNTER』を手がける冨樫義博氏が、11月21日放送のバラエティ番組『イワクラと吉住の番組』(テレビ朝日系)で同作の“結末”について書面でじっくり語り、ファンが騒然としている。


(参考:【写真】これは欲しい……『HUNTER×HUNTER』の人気キャラをモチーフにしたZoffコラボメガネ


 番組では、元櫻坂46メンバー·関有美子の「結末は決まっていますか?」という質問に対し、手紙で回答が送られた。冨樫氏は櫻坂46のファンで知られており、完結させられなかったときの“想定エンディング”まで明かされたのは、関のおかげかもしれない。


 冨樫氏は現状、大きく3パターンのエンディングを考えているという。当然、詳細は伏せられたが、読者の反応を予測したとき、Aパターンは「賛成8割、否定2割」という読みで、冨樫氏は「無難な展開」としている。Bは賛否両論が拮抗することが想定される内容で、Cに至っては9割の読者が否定的な意見を持つだろうという、尖った結末のようだ。


 圧倒的に不評になりそうなCパターンを残しているのは、「一番好みだから」。この言葉を重く見ると、天邪鬼な部分もある冨樫氏のこと、「無難」という若干マイナスのニュアンスを含む評価をつけたAパターンが採用される可能性は高くないように思えるが、ほとんどの読者が否定的に捉えるだろうというCパターンはどんな結末なのか。“夢オチ”に近いちゃぶ台返しなのか、“全員死亡/世界の終わり”のような元も子もないバッドエンドなのか、採用されなかったときには、ぜひ明かしてもらいたいところだ。


 さらに冨樫氏は、「未完のまま私が死んだら、これが結末だったということでご容赦ください」として、候補から外れた4番目のシナリオについて具体的に語っている。詳しくはTver等の見逃し配信で番組を確認していただきたいところだが、簡単にまとめてしまうと「穏やかな未来エンド」というところか。


 池のほとりで釣りをしている、「ギン」という少女。見事に池の主を釣り上げ、彼女は母親に「これでもう二度と私にハンターになれとか言わないでしょ!」と一言。有名なハンターだった「ゴンじい」が思い出話をするとき、「大ばぁば」がさりげなく席を外していることを気にかけており、自分は人を待つのも待たせるのもまっぴらだ、という考えのようだ。ギンは一人の少年とともに、嬉しそうにみんなに振る舞うための料理を始める。


 そして、視点は島から飛び立つ一羽の鳥に切り替わる。ここからは冨樫氏の言葉を引用するが、「鳥の下には、どこかの街。様々な人々。誰かの息子/誰かの娘/誰かの孫が色々な場所で暮らし、誰かと笑顔を交している。それはあのキャラの子どもや、あのキャラの孫かもしれない。鳥が空の彼方へ飛び去る」ーー鳥を見送る「誰かの後ろ姿」が、最後のシーンになるようだ。


 美しいエンディングだが、これが「選考漏れ」の第4候補。エッセンスが残ることはあっても、この結末が漫画化されることがなくなったことは少し残念だが、そもそも「未完」で終わることが読者にとっての「最悪の結末」かもしれない。冨樫氏が抱える体調不良が改善し、心身ともに絶好調の状態で、読者を挑発するように「Cパターン」のエンディングを突きつけてくれることに期待したい。


(向原康太)


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