さつまいもを食べるとおならが出るってホント? においや頻度、病気のサイン…おならの悩みを専門医が解説

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2023年11月29日 11:00  ORICON NEWS

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寒くなると食べたくなるけど…
 秋といえば、さつまいもの季節。栄養も豊富で健康に良さそうですが、昔から「さつまいもを食べるとおならが出る」と言われています。その真偽は? そして原因は? また、おならの悩みは女性にとって心理的なストレスにもなります。おならが頻繁に出る、臭い、病気では?…といった悩みや解決法についても、ふれあいの丘内科内視鏡健診クリニック(横浜市都筑区)院長で、認定内科医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医の粟田裕治先生に聞きました。

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■おならは出るけど…、便秘や美肌さまざまな良い効果があるさつまいも

Q.さつまいもを食べるとおならがよく出ると言われてきましたが、それは本当でしょうか?

【粟田先生】これは本当です。さつまいもには多くの食物繊維が含まれています。食物繊維が腸で腸内細菌に分解される時にガスが発生します。また、食物繊維(特にさつまいも)は消化されにくく、腸のぜん動運動(うごき)の量も多くなります。ぜん動運動の度にガスが発生します。これらの作用によって、さつまいもを食べるとおならがよく出ると言われています。

Q.おならが出やすくなるにしろ、さつまいもはなにか体に良い作用をもたらしますか?

【粟田先生】さつまいもには食物繊維、ビタミン、ミネラル、鉄などといった多くの栄養素が含まれていて、便秘の予防改善・美肌効果・むくみの改善・貧血の予防といった作用をもたらします。

●便秘の予防改善
さつまいもに含まれる食物繊維やヤラピン(さつまいもを切った時に皮の周辺から出てくる白い液体)は腸を刺激し便秘を予防・改善します。

●美肌効果
さつまいもに含まれるビタミンCは、皮膚や軟骨などを構成するたんぱく質であるコラーゲンの生成や皮膚のメラニン色素の生成を抑制し日焼けを防ぐ働きがあり、美肌効果があるとされます。
また、さつまいもに含まれるビタミンEは、体内の脂質の酸化を防ぎ細胞を若々しく健康に維持させます。血管拡張を促して血行を良くして皮膚の新陳代謝も活発にすると言われており、美肌効果も期待できる栄養素です。

●むくみの改善
さつまいもに含まれるカリウムには、ナトリウム(塩分)の排出を促して血圧を下げたりむくみをとったりする働きがあると言われています。

●貧血の予防
さつまいもに含まれる鉄・葉酸・銅は、赤血球の生産を助ける働きがあり貧血の予防に繋がります。

Q.さつまいもの栄養素を効率よく摂取する方法はなにかありますか?

【粟田先生】さつまいもの食物繊維は、皮をむいただけで2割以上減ってしまいます。また、便秘を防ぐことで知られるヤラピンも、皮の周りに多く含まれています。さつまいもは皮がついたまま摂取すると良いでしょう。
また、さつまいもは基本的にあく抜きをしなくても食べることができます。あく抜きをすると、ビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出してしまいます。見た目や苦みが気にならない場合はあく抜きを行わず、あく抜きをする場合も10分を目安に済ませるようにすると良いでしょう。

Q.さつまいも以外にも、おならが出やすくなったり臭くなったりする食物はありますか?

【粟田先生】豆類、かぼちゃ、栗、こんにゃく、ごぼうなども食物繊維を多く含むため、さつまいもと同じようにおならが出やすくなる食べ物です。肉類や卵などの動物性食品に含まれるたんぱく質や脂質は、腸内で悪玉菌のエサとなり、悪玉菌を増やして、おならが臭くなります。また、「FODMAP(フォドマップ)」と呼ばれる糖質(Fermentable:発酵性、Oligosaccharides:オリゴ糖)、Disaccharides:二糖類、Monosaccharide:単糖類、Polyols:ポリオール)を含む食品を過剰に摂取すると、腸内環境が乱れやすくなり悪玉菌が増えておならが臭くなります。高FODMAPの食品は、パンや麺類、ニンニク、カレーソース、リンゴ、モモなどがあります。

Q.おならのにおいは、腸内環境や体調によって変わりますか?

【粟田先生】腸内細菌のバランスによって変わります。腸内には、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類の菌がバランスよく生息していると良いと言われています。悪玉菌が増え過ぎると、悪玉菌によって硫化水素や二酸化硫黄、アンモニアといった強烈なにおいを放つガスが発生しやすくなり、おならが臭くなります。肉や卵などに含まれる動物性たんぱく質を取り過ぎると悪玉菌が増えておならが臭くなります。また、精神的ストレスによって腸内環境が乱れたり、便秘により便の腸内滞在や発酵の時間が長くなったりすることでもおならは臭くなります。

Q.おならが頻繁に出るということは、なにか病気のサインになり得ますか?

【粟田先生】大腸がん、過敏性腸症候群、呑気症といった病気のサインになり得ます。

●大腸がん
便秘を引き起こして、おならが増えることがあります。近年、大腸がんを発症する人が増えているため注意が必要です。

●過敏性腸症候群
ストレスや自律神経の乱れなどによって、腹痛や下痢、便秘などを繰り返す病気です。便秘によっておならが増えることもあり得ます。

●呑気症(どんきしょう)
無意識に多くの空気を飲み込んでしまう病気です。空気を多く飲み込むことでゲップやおならが増えます。

Q.おならの頻度やにおいは、年齢や性差によって変わりますか?

【粟田先生】高齢になると消化管を動かす神経細胞の働きが低下して便秘になり、おならの頻度が増えたり臭くなったりすることがあります。
男性より女性の方が便秘になる人が多いので、それに伴っておならの頻度が増える可能性はあるかもしれません。いずれの場合も、小まめな水分補給や適度な運動をして便秘を予防・改善すると良いでしょう。また、納豆やキムチ、みそといった発酵食品のほか、ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食品を摂取して、腸内細菌のバランスを整えることも便秘の予防・改善に繋がります。

Q.おならにまつわる悩みを持つ人に、解決法やアドバイスをお願いします。

【粟田先生】まずは「規則正しい生活をする」ということが重要だと思います。毎日同じくらいの時間に3食バランス良く食べて、小まめに水分補給して、適度な運動をして、極力ストレスも溜めずに解消して、睡眠時間もしっかり確保しましょう。食事内容に関しても、上述したように腸内細菌のバランスを整えることを意識して見直して頂くと良いでしょう。これらのことを全部やっているのにおならの頻度やにおいが改善されないこともあるでしょう。その時は消化器内科や胃腸科の外来(クリニック)を受診し、相談したり大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)を受けたりすることも検討するとよいでしょう。

【監修者プロフィール】
粟田 裕治(あわた・ゆうじ)
医師(内科・内視鏡専門医・消化器病専門医)
コンパスメディカルグループ 医療法人社団CMG ふれあいの丘内科内視鏡健診クリニック院長(https://fureai.cmg.or.jp/)。日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医、日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 消化器病専門医。2015年、日本医科大学卒業。救急医療・急性期医療に特化した川崎幸病院勤務で研鑽を積み、2022年、ふれあいの丘内科内視鏡健診クリニックの院長に就任。

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