久保建英に過密日程の重圧 スペイン人記者が今季ここまでの貢献度を計算した

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2023年11月29日 17:21  webスポルティーバ

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久保建英が所属するレアル・ソシエダは、11月の代表ウイーク後からクリスマス休暇まで、週2試合の過密スケジュールが続く。今回はクラブの地元紙「エル・ディアリオ・バスコ」で番記者を務めるイケル・カスターニョ・カベージョ氏に、タイトな日程により久保が負傷した場合のオプションおよび、ここまでの久保の勝利への貢献度を考察してもらった。

【クリスマス休暇まで過密スケジュール】

 今年最後のインターナショナルブレイク後のセビージャ戦からクリスマス休暇までの約1カ月間、過密スケジュールに直面しているレアル・ソシエダの未来は、主力選手がコンディションをうまく維持できるかにかかっている。

 久保建英が最後に大ケガをしたのは2年前のマジョルカ時代。半月板を損傷し、2カ月以上の戦線離脱を余儀なくされた。それ以降、深刻な状態に陥ったことはなく、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)加入後に一度も大きなケガを負っていないという事実は、クラブにとってもサポーターにとっても非常にありがたいことだ。

 昨季ケガでメンバーから外れたのは、左肩脱臼による2試合のみ。また2回目のケガのタイミングがシーズン終了後だったのは、ラ・レアルにとって不幸中の幸いだった。久保は今年6月に日本で行なわれたペルー戦で残り20分で出場したあと、左足首に違和感があったが、心配されるような事態には至らず、プレシーズンに問題なく参加できていた。

 そして今季、ラ・リーガのバレンシア戦と国王杯のブニョール戦の2試合で出番が全くなかったが、それはフィジカル面の問題ではなく、単に温存されたため。ここまで公式戦19試合中17試合の出場は、久保がケガに強いことを証明している。

 一方、チームでは近年、ミケル・オヤルサバル、ウマル・サディク、アンデル・バレネチェアといった重傷者が出ており、先日はカルロス・フェルナンデスがケガを再発させていた。

 この後、わずか22日間で7試合という非常に厳しい日程に臨むため、できる限り負傷者を出さないことがイマノル・アルグアシル監督にとっての大きな課題でなり、選手の出場時間をどのようにコントロールするか、その手腕が問われる。

 そんな状況においても久保を起用することは、試合に勝つための重要な要素のひとつ。かといってずっと起用し続ければ、いつか大問題に発展するだろう。そのため、すでにチャンピオンズリーグ(CL)でラウンド16の切符を手にしている29日のレッドブル・ザルツブルグ戦は、その3日後に控えたラ・リーガのオサスナ戦に向けて久保を温存する大きなチャンスとなる。

 さらに来週、ミッドウィークに開催される国王杯2回戦の相手は4部のアンドラッチのため、1回戦のブニョール戦同様、何らかのトラブルが発生しない限り、休ませることができるだろう。

 上記2試合で久保に十分な休養を与えることは、その後に控えるビジャレアル、インテル、ベティスといった難しい対戦に向け、チームにとって非常に有益なものになるはずだ。

 しかしイマノルは、ラ・レアルでのキャリアでこれまでペースダウンやローテーションを好まない監督であることを示してきた。そのため久保などの主力選手は、どんな試合であっても、いつ出番が回ってきてもいいように、常に100%の状態を維持しておく必要があり、気を抜く暇はほとんどないのかもしれない。

【久保が抜けると影響は大きい】

 現在、チーム練習は週2試合あることを考慮し、フィジカル面よりも戦術面に重点を置いたものになっており、新たな負傷者が発生しないように、細心の注意が払われていると思われる。

 ここまでケガすることなく順調にプレーしてきた久保だが、過密日程を過ごしているため、常にそのリスクを抱えている。実際に負傷した場合、ラ・レアルはどのような影響を受けるのだろうか――。

 チームはこれまで4−3−3をベースに戦っているが、今季何度か採用している中盤ダイヤモンドの4−4−2にシステムを変更するなど、試合に勝つための代替え案を早急に導き出さなければならないだろう。

 4−4−2に変える場合、アルセン・ザハリャンをトップ下、オヤルザバルを2トップの一角に配置して、攻撃陣を形成することが考えられる。

 しかし各選手のレベルを考えると、4−3−3を維持し、サディクやアンドレ・シウバ、カルロス・フェルナンデス(負傷中)といったストライカーを、オヤルサバル、バレネチェアと前線で組ませるのが最も理にかなった選択肢だろう。

 前節セビージャ戦はオヤルサバルがケガの影響でベンチスタートだったため、イマノルはシステムを変えることなく、サディクを起用していた。

 また久保の代わりとしてモハメド=アリ・チョーにチャンスを与え、右ウイングに起用するオプションもあるが、現在ベストの状態からは程遠く、久保のレベルには全く達していない。

 いずれにしても久保欠場がチームに与える影響は、予想以上に大きいものになると想像できる。

【現在調子を落としているのは事実】

 久保は今季ここまでラ・リーガで5得点2アシストを記録し、昨季終盤のように再びサポーターを魅了している。

 グラナダ戦(5−3)での2得点およびヘタフェ戦(4−3)、ビルバオ戦(3−0)でのゴールは、勝ち点3獲得およびヨーロッパリーグ出場圏内入りに大きく貢献した。

 さらに現在絶好調のジローナ相手に開幕戦(1−1)で貴重な先制点を記録し、セルタ戦(1−1)とマジョルカ戦(1−0)でのアシストもそれぞれ勝ち点につながっている。すなわち久保は、チームが獲得している勝ち点25のうち、勝ち点14に直接絡んでいる計算となる。

 またCLで見せた、アウェーのレッドブル・ザルツブルク戦(2−0)でブライス・メンデスが決めた2点目の起点となったパスも重要な役割を果たしていた。

 弊紙『エル・ディアリオ・バスコ』では、毎試合ラ・レアルの選手に採点をつけているが、今のところ久保の評価はトップクラスであり、昨シーズンもトップ3に入っていた。

 とはいえ、今の久保はベストの状態ではないと言わざるを得ない。調子の良さが際立っていた開幕時に比べ、最近の試合ではパフォーマンスが大幅に落ちている。

 勝利したセビージャ戦(2−1)ではドリブル突破に苦労しただけでなく、何度もボールロストし、より簡単な解決策があったにもかかわらず、自ら困難な状況を作り出していた。スペースを得ても疲労によるキレの悪さでチャンスを生かせず、守備でも苦しんだ様子が感じられた。

 このようなコンディションながらも、ブライス・メンデスやアマリ・トラオレと連係して果敢に攻撃を仕掛け、際どいスルーパスを狙うなど、クオリティの片鱗を見せることもあった。しかし決定機が3度あったが、一度もゴールネットを揺らすことはできなかった。

 久保が調子を落としている主な原因はおそらく、連戦による疲労の蓄積や代表チーム参加による長距離移動によるものだろう。しかしクラブは、久保がこれまで証明してきた決定的な役割を果たせる選手に再び戻れると確信している。
(盒驚匚圈翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)

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