脳の疲れが原因「貯まらない人」のあるある行動!“浪費傾向”を知れば節約法が見えてくる

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2023年12月10日 13:10  週刊女性PRIME

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※写真はイメージです

「ついつい浪費してお金が貯まらないのは、脳の無意識のクセが原因かもしれません」

 そう語るのは行動経済学に詳しい橋本之克さんだ。

貯まらないのは脳の疲れが原因

「買い物には選択し、決断するという思考が必要となりますが、人間は感情や環境にも左右されるので合理的に判断するのは難しいんです。特に現代は、情報が多すぎて脳が疲労し、思考停止状態になりやすい。

 この“決断疲れ”によって脳内疲労がたまれば、冷静な決断をすることができなくなることが実験でもわかっています」(橋本さん、以下同)

 自制心や忍耐力は疲れると働きにくくなる。さらに、売り手側は消費者の財布の紐を緩めさせるため、さまざまなテクニックを駆使、その罠にかかりやすい。

「疲れた脳は本能的にラクな行動をしようとします。無意識に目についたものを買ってしまうのもそのひとつ。私たちが毎日目にするYouTubeの5秒広告や、リスティング(検索連動型)広告にもそういった思惑が盛り込まれています」

 浪費傾向は主に「深く考えない派」と「固定観念強め派」に分かれるという。今回はそれぞれにおすすめの節約術を紹介する。

「買い物で自分が陥りやすい行動パターンを知っておくことが節約の第一歩です」

貯まらない人の2大傾向

【固定観念強め派】
決めつから抜け出せず実は損してない?

 以前からの習慣や思い込みで固定観念がガチガチ。節約の方法はいろいろあっても特定のものに固執したり、客観的な情報を集めて判断できないと「安物買いの銭失い」になりやすい。「損をしたくない」という気持ちが人一倍強いが、「送料無料」「ポイント◯倍」「2個買うとお得」などの言葉に弱く、結果的に損をしていたり、無駄遣いになっているケースが多い。

【深く考えない派】
今が良ければいいから目についたものを買いがち

 目の前にあるものを衝動的に買ってしまう。先々のお金の計画を立てるのが苦手で、「今がよければ」という感覚の持ち主。そのときの自分の興味や流行に影響されやすい。お金の使い方について長期的なスパンで考えるのが苦手なので、安売りしているのを見ると後先考えず買ってしまったり、将来的に必要なお金のことを考えず、欲に負けて散財してしまう。

浪費傾向はどっち?

貯まらない人の「あるある行動」から自分がやりがちな浪費パターンがわかる!

□スマホの会社はずっと換えていない
□自分流の節約法がある
□食べ放題によく行く
□10円安い商品のために遠くの店に行く
→こちらが多いなら【固定観念強め派】

□ついで買い&衝動買いをよくする
□趣味がいろいろある
□給料日に散財しがち
□家の中にモノが多い
→こちらが多いなら【深く考えない派】

その場の勢いで判断。ついで買いで浪費

「深く考えない派」は、目の前の欲望に負けてしまいがち。一目ぼれでの「衝動買い」やレジ前などでの「ついで買い」が多い。

「まずやってほしいのは、スマホのアプリや簡単なメモでもいいので家計簿をつけること。自分が何にいくら使ったのかを客観的に振り返るクセをつけてください。そうすれば、どこを改善すればいいのかが見えてきます」

 ただし、このときに「こんなに無駄遣いしてしまった」と自分を責めてしまうと、節約体質になる前に気持ちが折れてしまう。

「事実を把握することにのみ集中を。続けて自分の行動パターンが見えてくると、余計なものを買わなくなります」

 もし衝動買いしそうになったら、その商品からいったん離れることも効果的。

「商品のマイナス面を心の中で挙げていくことでも購買意欲を抑えられます。人間は自分に都合のいい情報だけを無意識に集めるので、良い面と悪い面を調べ、客観的に考える習慣をつけて」

思い込みを捨てれば出費が激減する

「固定観念強め派」は、「お得だ」という間違った思い込みを持っていたり、これまでの買い物の習慣や消費行動を変えるのが苦手だ。

「売り手はよりお得な印象を持ってもらおうと、あの手この手でアピールします。例えば、『10%ポイント還元』と『10%割引』は一見、同じように見えますが、実際の金額では後者のほうがお得。しかし、“ポイ活”の流行もあり、売り手は数字どおりに得をしない『10%ポイント還元』をアピールするので、騙されないようにしましょう」

 また、以前どこかで知った節約方法を最適だと信じ、かたくなに変えないことも多い。

「10円安い商品を買うため、遠くのスーパーまで行くのは時間がもったいない。冷静に考えればわかることですが……。今の時代に合った情報のアップデートを心がけて」

 一度契約した固定費やサブスク。今は契約当時よりもっと安い商品やサービスが登場しているケースも多い。不要なものはやめる、安いものに乗り換えるなどの見直しを。

 また、人と同じものが欲しくなるというのも、固定観念が強い、と橋本さん。

「例えば日本人は新築好きで、日本で売買される住宅のうち9割近くが新築です。でも一生そこに住めるとは限らないし、中古住宅のほうが基本は安く、税評価も低い。自分が本当に住みたい家なら問題はないですが、『人が持っているから』ではないお金の使い方を心がけてみて」

ネット通販はスマホよりパソコンで

 私たちがより散財しやすいのがネット通販。

「ついつい深夜にポチって後悔したという経験はありませんか。脳が疲れている深夜の買い物は危険です」

 ネットサーフィンをし続け、脳が大量の情報を処理できずに判断力が鈍れば、必要のないものを買ってしまうことも。橋本さんは「ネット通販は、スマホより断然パソコンで買うのが正解」と言う。

「スマホは画面をタッチするだけなので買い物へのハードルが低く、お金を使っている実感が持ちにくい。パソコンのほうがやや手間が多い分、購入へのハードルも上がり、慎重になれます」

 同じ価値のものであれば、将来よりも“今すぐ”手に入れたいと思うのがわれわれの脳のクセ。いいなと思っても即買いせず、カートに入れて2、3日たってから購入するのも衝動買い防止となる。

「買い物を楽しむこと自体が悪いわけではないのです。『あの人が愛用』『今ならお得』という文言につられるなど、不必要なものを安いから、なんとなく欲しいからというだけで買う行為をやめるべき。“残念な行動パターン”を自覚し、必要なものを適正な価格で手に入れると、買い物への満足度も高くなり、不合理な選択をしなくなります」

ムダ買いが減るタイプ別節約行動

 2つのタイプ別に、浪費防止のためのワンポイントアドバイスを伝授!

固定観念強め派さんは……

●固定費を書き出してみる

 毎月出ていく固定費として「何にいくら使っているのか」を一度書き出し、本当に必要か、その契約がベストなのかを検討。サブスクや契約年数の縛りがあるスマホやWi-Fiなどの契約期間もメモしておこう。

●まとめ買いをやめてみる

「まとめて買うとお得なはず」というのは思い込み。単価計算をしてみると、さほど値段が変わらなかったり、お得だからと必要以上の量を買い込んでしまうことに。まずは必要性が低い「まとめ買い」をやめてみよう。

●「人と同じ」にせず不要なモノは持たない

「みんなが買っているから・持っているから」という同調心理はNG。「人は人、自分は自分」をモットーに、周りに流されないようにする。自分がそれを本当に必要としているかどうかで、買い物を判断するクセをつけよう。

●「◯割引」「タイムセール」にだまされない

「◯割引」「タイムセール」などの言葉を見ても、いったん深呼吸してその場を離れよう。その間に「本当に今、それが必要かどうか」を冷静に考えるクセをつけるのが◎。

深く考えない派さんは……

●家計簿をつけてみる

「こんなに使った」という現実を突きつけられるのがイヤで家計簿が苦手という人も。反省しなくてもいいので、まずは淡々と事実を並べて書くこと。月々の支出の割合など、家計の現状を把握するため、アプリなども活用を。

●欲しいと思ってもその場を離れる

 欲しいと思ってもすぐに買わずにいったんその場を離れることで、冷静さを取り戻す時間が稼げる。視界からそのモノが消えることで、欲しいという欲自体が消えることも。

●自分へのごほうびは予算を決める

 節約ばかりでは無理が生じてしまうので、たまの自分へのごほうびも大切。ただし、それをムダ遣いの言い訳にしてしまうのには、要注意。「ごほうび予算」を決めておくことで、上手にストレス解消ができる。

●先取り貯蓄で生活費を限定する

 目先の買い物欲に弱い人は、「先取り貯蓄」をして自由に使える予算を限定しよう。手元にあるお金の範囲でやりくりするようになるので、自然とできなかった貯蓄もできるように。

橋本さんも実践「損をしない買い物」

(1)欲しいものの条件を書く

 スマホのメモ機能などに、色や機能、サイズなど欲しいものの条件を書き込む。

(2)候補を絞る

 よく買っているものなら5〜9個、洋服など嗜好品なら3〜5個を比較する。

(3)どこで買うと得かを比較する

 同じ商品でもポイントがつくか、クーポンの有無なども含めて価格を比較。通販の場合も大手EC同士やフリマアプリで比較しつつ、購入サイトを検討。

教えてくれたのは……橋本之克さん●戸板女子短期大学非常勤講師。行動経済学を活用したマーケティング、ブランディング戦略のコンサルタントとして活躍。

『9割の買い物は不要である』

(秀和システム)など著書も多数。

(取材・文/工藤千秋)

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  • 「今日やっと年末ジャンボ宝くじを買ったので、もう安心。」 ←それが駄目。
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