「これは共感!」黄金期「週刊少年ジャンプ」の早売り文化を描いた、 小栗かずまたの漫画がSNSで話題

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2023年12月11日 07:01  リアルサウンド

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 「週刊少年ジャンプ」の部数は1980年代からどんどん伸び始め、やがて新聞よりも部数が多くなり、1994年の年末に発売された1995年3-4号は約653万部を発行した。これは出版界の伝説といっていい記録で、未来永劫、破られることはないといわれている。


 「ジャンプ」の黄金時代がどれだけ凄かったのか。日本中の少年たちが、『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』に熱狂した。彼らは1秒でも早く「ジャンプ」を手にして、漫画の続きが読みたかった。発売日は学校が終わると真っ先に書店に走り、店頭には子どもが群がっていた。漫画を単行本で読む子どもが多くなった現代では、想像もできない光景であろう。


  そういった黄金時代の子どもたちのエピソードを、「ジャンプ」で『花さか天使テンテンくん』を連載した小栗かずまたが描き、反響を呼んでいる。「ジャンプ」の発売日は月曜日だが、一部の首都圏の店舗では発売日の前に入荷し、それをこっそりと常連客に売る“早売り”という文化が存在していた。要はフライングで販売するというわけである。



思い出漫画再アップ 『ジャンプ早売り店の掟』 pic.twitter.com/tLhWaVS8lZ


— 小栗かずまた (@kazumata_oguri) December 9, 2023


 


  だが、もちろん早売りは書店界隈でもルール違反である。そこで、書店は信用できる“お得意様”の子どもにだけ販売していたのだ。小栗の漫画の中で描かれている通りで、書店も闇雲に販売していたわけでなく、しっかり信用がおける子どもを選んで売っていたのである。子どもとしても、そういった一人に選ばれると最高だ。「俺は『ドラゴンボール』の続きをあいつよりも早く知っているんだぜ」と、優越感を抱くことができたのである。


  こうしたルール違反は、取次などの問屋も決して知らなかったわけではないだろう。むしろ普通に知っていたが、事実上の黙認状態だった。早売りをやっていた書店にも、それほど重要なペナルティのようなものはなかったといわれる。それだけ、店頭に「ジャンプ」を置いておけば飛ぶように売れた時代だったし、出版業界全体に勢いがあったということなのだろう。


  あの書店は早売りをやっている――。そんな情報は、SNSがない時代でも子どもたちの口コミのネットワークで共有され、耳に入るものだった。「ジャンプ」を求めて自転車で隣町まで出かけたり、書店を行脚する子どももいたという。まさに、平成の半ばまで、漫画は子どもたちのカルチャーの中心だったのである。


  現代ではどうだろうか。娯楽の多様化に伴い、書店から子どもたちの姿は消えた。電車の中で漫画雑誌を読むおじさんの姿も消え、誰もがスマホを凝視するようになった。「ジャンプ」読者層の年齢も上がったと聞く。漫画の楽しみ方も多様化し、日本中の少年たちが「ジャンプ」に熱狂し、クラスで話題にした黄金時代は二度と訪れないのかもしれない。だからこそ、早売りは、昭和から平成に移り変わる時代の文化として、後世に語り継ぐ必要があるだろう。


このニュースに関するつぶやき

  • 新潟県は日曜発売でしたね。代わりに単行本が1日遅れ。今は月曜発売になりましたが単行本は金曜発売だと来週月曜まで並ばず。働き方改革の影響が・・・
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