初登板から10試合連続無失点、夏場にはロングリリーフで好投したロッテ・岩下大輝

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2023年12月17日 10:02  ベースボールキング

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ロッテの岩下大輝(撮影=岩下雄太)
 ロッテの岩下大輝は今季、ブルペンデーとなった5月21日の楽天戦で先発したが、そのほかの登板は全てリリーフだった。

 岩下は一軍で投げ始めた18年はリリーフでの登板が中心だったが、19年以降は先発がメインで、19年が5勝、20年が7勝、21年が8勝と毎年シーズンの自己最多勝利を更新していった。昨年は開幕直後に右肘を手術すると、復帰後14試合全てリリーフで登板し、防御率0.55という成績を残した。

 今季から吉井理人監督が就任。岩下は「まずは1年間投げないといけないと思います。先発も中継ぎもシーズン中、先発やるにしても、中継ぎやるにしても、どっちも苦しい時期だったり、調子が良いい時だったりあるというのは今までの経験上わかっている。今までよりうまくできるようにやらないとなと、と思います」と今季に向けて意気込んだ。

 今季NPB対外試合初戦となった2月14日の中日戦に先発し3回4失点、続く2月21日の広島戦も4回3失点、2月28日のソフトバンク戦も3回5失点とピリッとしない。ただ、岩下は先発ローテーションに定着した19年以降も基本的に練習試合、オープン戦では今ひとつ結果を残せなかったが、シーズンに入ってからバシッと結果を残してきた。

 3月に入ってからは侍ジャパンの強化試合のサポートメンバーに選出され、同月7日のオリックス戦に登板し3回1失点、ロッテに戻ってからは14日のヤクルト戦で3回3失点。3月31日の日本ハム二軍戦で、今季初めてのリリーフ登板。この登板からリリーフを担当し、ファームで6試合・6イニングを投げ、防御率1.50で4月26日に今季初昇格を果たした。

 今季初登板となった4月29日のオリックス戦、この日最速の152キロを計測するなど1回を無失点に抑えると、1回を無失点に抑えた5月4日の楽天戦も、0−6の8回一死走者なしで小深田大翔を2ストライク0ボールから見逃し三振に仕留めた4球目の外角151キロストレートは素晴らしかった。

 岩下の武器であるフォークも5月6日のソフトバンク戦、3−6の9回二死三塁で三森大貴を1ボール2ストライクから136キロのストライクゾーンからボールゾーンに落ちるフォークで空振り三振がよかった。5月27日のソフトバンク戦では、5−5の延長11回に登板し、先頭の柳町達に対してはストレートで追い込み、最後はフォークで空振り三振、続く川瀬晃はフォークで追い込み152キロのストレートで空振り三振、最後は甲斐拓也を139キロのフォークで空振り三振と、3つのアウトを三振で奪った。

 岩下はビハインド登板中心だったが、今季初登板から6月5日の阪神戦にかけて10試合連続無失点。今季初の連投となった6月6日のヤクルト戦で今季初失点を喫したが、9日の広島戦から4試合連続無失点。7月3日に一軍登録を抹消されたが、8月18日に再昇格してからも、8月19日の楽天戦では4−3の4回から登板し2回を無失点に抑え、流れを渡さないピッチング。8月23日のソフトバンク戦、8月27日のオリックス戦でも2回を無失点と、この時期、先発投手陣の台所事情、苦しい投球が続いていた中で、相手の打線の勢いを止める好リリーフを何度も見せた。

 9月は岩下の新生姜スペシャルナイターとなった1日の楽天戦、5−0の9回に登板し、1イニングを7球全てストレートで三者凡退に抑え試合を締めたが、同月は8試合中4試合で失点と苦しい投球が続き、9月28日に一軍登録を抹消。胸椎黄色靱帯骨化症と診断され、10月3日に福島県内の病院で胸椎黄色靱帯骨化切除術を受けた。

 来季はプロ10年目。選手会の副会長にも就任し、この前まで若手選手だった岩下もチームを引っ張る年齢に差し掛かってきた。来季は今季以上に充実した1年にしたい。

取材・文=岩下雄太

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