仏の大女優イザベル・アジャーニ、脱税などの罪で罰金約3900万円 有罪判決後に意味深メッセージ

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2023年12月18日 14:01  Techinsight Japan

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加重租税詐欺とマネーロンダリングの罪で、執行猶予付きの懲役2年と罰金約3900万円が言い渡されたイザベル・アジャーニ
映画『アデルの恋の物語』(原題L'Histoire d'Adèle H.、1975年)や『王妃マルゴ』(原題La Reine Margot、1994年)などで知られるフランスを代表する大女優イザベル・アジャーニ(68)。彼女が12月14日、パリ刑事裁判所で有罪判決を受けた。裁判所は「加重租税詐欺」と「マネーロンダリング」の罪で、彼女に執行猶予付きの懲役2年と罰金25万ユーロ(約3900万円)を言い渡した。

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事の発端は、2016年に起こったパナマ文書事件でイザベル・アジャーニの名前が浮上したことである。彼女はタックスヘイブンである英領バージン諸島に会社を所有していたとして告発され、その後、彼女はある有力者から受け取った200万ユーロ(約3億1000万円)の「寄付金」を税金逃れのために「借入れ(ローン)」であると偽り、また、米国内の未申告口座に12万ユーロ(約1880万円)を違法に送金し、そのお金がポルトガルの彼女の口座に振り込まれるようにしたことが明らかになった。さらに、イザベルは主な居住地がポルトガルであるという虚偽の申告をすることで、結果的にフランス国内での23万6000ユーロ(約3690万円)の所得税と不動産売買にかかる税金120万ユーロ(約1億8800万円)の支払いから逃れていたことも判明した。

14日の判決後、イザベル・アジャーニの弁護側は彼女が控訴する意向であることを明らかにした。また、イザベルはインスタグラムに自身の写真を添えて、決意を示すようなメッセージをこのように綴っている。

「知っているすべての人々に捧げる。真実はゆっくりだが、決して止まらない。―エミール・ゾラ(19世紀後半のフランス人小説家)」


しかし、検察は断固とした態度を示している。財務検察官は「公人である前に、彼女は義務を負う一市民である」と述べており、彼女は2013年から2017年にかけて「かなり組織的に納税額を減らそうとした」とのことだ。

裁判長は、「これらの事実は、イザベル・アジャーニが税務当局を欺いて物事を隠蔽しようとする意志を示している」とし、「税制の下での市民の平等、ひいては共和国協定を著しく損なうものである」と述べた。これに対し、イザベルの担当弁護士であるオリヴィエ・パルド氏(Olivier Pardo)は、「常に無実を主張してきたイザベル・アジャーニは、自身の名声を理由に法の下で他の人より有利な扱いを求めていない。しかしだからといって、彼女が不利に裁かれる理由はない」と述べ、厳しい判決に対し不服を表明した。

永遠の妖精とも謳われるイザベル・アジャーニだが、現実はおとぎ話とは程遠いようだ。有罪判決とともに市民としての納税の義務を誠実に果たすという現実が突きつけられた形となった。

画像2、3枚目は『Isabelle Adjani 2023年12月14日付Instagram「Ma dédicace du jour à tous ceux qui savent…」、2023年10月29日付Instagram「ntretien dans @ellefr avec Marion Ruggieri, autour de l’album」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 リエコ)

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