マンCが浦和に3ゴール大勝、クラブW杯決勝進出…アジア王者は健闘も3位決定戦へ

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2023年12月20日 05:54  サッカーキング

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マンCが浦和撃破 [写真]=FIFA via Getty Images
 2023 FIFAクラブワールドカップ サウジアラビアの準決勝が19日に行われ、浦和レッズ(日本)とマンチェスター・シティ(イングランド)が対戦した。

 浦和は2022シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で5年ぶり3度目の優勝を成し遂げ、“アジア王者”の称号を提げて今大会に臨んでいる。今大会の初陣は15日に行われた準々決勝のクラブ・レオン(メキシコ)戦。導権を握りながらもスコアレスで終盤に突入したが、途中出場のアレックス・シャルクが78分に均衡を破るゴールを挙げ、北中米王者”を相手に1−0で勝利した。今季限りでの退任が決まっているマチェイ・スコルジャ監督の“最終章”となる大会で、準決勝まで駒を進めている。

 一方、“ヨーロッパ王者”のマンチェスター・シティにとってはこれが今大会の初戦だ。2022−23シーズンのマンチェスター・シティはクラブ悲願のチャンピオンズリーグ(CL)初優勝だけにとどまらず、プレミアリーグ3連覇、さらにはFAカップでもトロフィーを掲げており、念願の“トレブル”を達成。1998−99シーズンにマンチェスター・ユナイテッドが成し遂げて以来、イングランドでは2クラブ目の“トレブル”を成し遂げていた。今季はここまでプレミアリーグで17試合を消化し、10勝4分3敗で4位につけている。カラバオ・カップ(リーグカップ)では3回戦でニューカッスルに敗れたが、CLではグループステージ全勝と好調をキープ。欧州王者として初のクラブW杯を戦う。

 浦和を率いるスコルジャ監督は、クラブ・レオン戦と同様のスターティングメンバー11名をチョイス。同試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いた小泉佳穂や、鉄壁のセンターラインを形成するアレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンらが先発に並んだ。

 一方、マンチェスター・シティのジョセップ・グアルディオラ監督は、直近の公式戦にあたる16日開催のプレミアリーグ第17節クリスタル・パレス戦(2−2)から先発4名を入れ替え。最終ラインではジョン・ストーンズとマヌエル・アカンジがスタメンに復帰し、マテウス・ヌネスとマテオ・コヴァチッチも先発入り。最前線にはフィル・フォーデンが入る布陣でスタートした。

 試合は立ち上がりからマンチェスター・シティがボールを握る構図となり、浦和としては押し込まれて我慢の時間が続く。8分には敵陣中央で前を向いたロドリがこの日最初のシュートを放つも、やや距離のあるミドルシュートは枠外へ。19分には左サイド開いた位置でアケからのパスを受けたグリーリッシュが中央へ浮き球のボールを送り、走り込んだB・シルヴァがダイレクトで合わせたものの、シュートはGK西川の正面となる。

 攻め続けるマンチェスター・シティは28分、敵陣中央で前を向いたフォーデンがドリブルをスタート。細かいタッチで浦和守備網を抜けていくが、最後はホイブラーテンがクリアする。セカンドボールを拾ったロドリはまたもミドルシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。

 31分にはマンチェスター・シティがこの日最大の決定機を作り出す。敵陣右サイド大外に開いたB・シルヴァが、内側のスペースを駆け上がったヌネスを使う。ヌネスは対峙した岩尾憲と入れ替わり、左足でフィニッシュまで持ち込むも、ここは西川が立ちはだかってゴールを許さなかった。

 浦和としてはなかなか自分たちでボールを握り、主体的に試合を落ち着かせるような時間を作れなかったが、35分には右サイド開いた位置でボールを受けた大久保智明が最終ライン背後のスペースへスルーパスを通す。ホセ・カンテが抜け出したが、ここは飛び出してきたGKエデルソンに処理され、シュートまで持ち込むことはできない。

 前半も終盤に差し掛かった36分には、左コーナーキックの流れからペナルティエリア手前中央のフォーデンが左足でミドルシュートを放つも、ここはGK西川のセービングで難を逃れる。その後もペナルティエリア内への侵入を許す場面が続いたが、ホイブラーテンを中心とした守備陣が集中力を切らさず、ゴールを許さない。

 試合はスコアレスでアディショナルタイムに突入したが、マンチェスター・シティは無得点でハーフタイムに突入することを許さなかった。45+1分、ピッチ中央右寄りの位置で前を向き、ボールを持ち運んだマテウス・ヌネスが、大外にポジションを取ったB・シルヴァとのワンツーでペナルティエリア右のスペースへ飛び出す。リターンパスを受けて中央へ折り返すと、ボールは自陣ゴール方向へ戻りながらの守備対応を強いられたホイブラーテンに当たってゴールに吸い込まれる。終了間際にマンチェスター・シティがゴールをこじ開け、前半は終了した。

 後半に入ると立ち上がりは浦和が前への攻勢を強めたが、マンチェスター・シティ守備陣を脅かすまでには至らず、時間の経過とともに前半と同じような構図となっていく。52分、マンチェスター・シティは自陣右サイドから中央へ持ち運んだカイル・ウォーカーが、斜めの方向へパスを差し込む。飛び出したマテオ・コヴァチッチがゴール前へ侵入。関根貴大を振り切ってペナルティエリアまで持ち運ぶと、右足で強烈な一撃を突き刺し、マンチェスター・シティがリードを広げた。

 勢いに乗るマンチェスター・シティは続く59分、最終ラインでボールを持ったアカンジの中央を破るパスにヌネスが反応。切り返しから右足を振り抜いたが、ここはGK西川が横っ飛びセーブで弾き出す。それでも、こぼれ球を拾ったB・シルヴァが左足を振り抜くと、シュートはホイブラーテンに当たってコースが変わり、ゴールへ吸い込まれた。

 その後、浦和は64分に小泉とカンテを下げて中島翔哉とブライアン・リンセンを投入。直後にはリンセンが相手の連携が乱れた隙を見逃さず、ペナルティエリア内でボールを奪ったものの、マイナスへの折り返しはクリアされて決定機とはならない。その後も中島が持ち前のスキルで見せ場を作ったが、反撃の狼煙を上げることはできなかった。

 対するマンチェスター・シティは、途中出場したフリアン・アルバレスやオスカー・ボブらが幾度となくゴールに迫るシーンを作ったが、これ以上の追加点は生み出せず。最終的に試合はこのままタイムアップ。マンチェスター・シティが前半終了間際に浦和ゴールをこじ開けると、後半序盤の2つの追加点で試合を決定付け、そのまま逃げ切りに成功した。

 勝利したマンチェスター・シティは現地時間22日、決勝で“南米王者”のフルミネンセとタイトルを懸けて相見える。一方、敗れた浦和も、同日に行われる3位決定戦で“アフリカ王者”のアル・アハリ・カイロと対戦する。

【スコア】
浦和レッズ 0−3 マンチェスター・シティ

【得点者】
0−1 45+1分 マリウス・ホイブラーテン(OG/マンチェスター・シティ)
0−2 52分 マテオ・コヴァチッチ(マンチェスター・シティ)
0−3 59分 ベルナルド・シルヴァ(マンチェスター・シティ)

【スターティングメンバー】
浦和レッズ(4−2−3−1)
GK:西川周作
DF:関根貴大、アレクサンダー・ショルツ、マリウス・ホイブラーテン、明本考浩
MF:伊藤敦樹(57分 荻原拓也)、岩尾憲(78分 柴戸海);大久保智明(57分 アレックス・シャルク)、安居海渡、小泉佳穂(64分 中島翔哉)
FW:ホセ・カンテ(64分 ブライアン・リンセン)

マンチェスター・シティ(4−2−3−1)
GK:エデルソン
DF:カイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ(77分 セルヒオ・ゴメス)、マヌエル・アカンジ(64分 ヨシュコ・グヴァルディオール)、ネイサン・アケ
MF:ロドリ(77分 カルヴィン・フィリップス)、マテオ・コヴァチッチ;ベルナルド・シルヴァ(64分 オスカー・ボブ)、マテウス・ヌネス、ジャック・グリーリッシュ
FW:フィル・フォーデン(64分 フリアン・アルバレス)

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  • クラブワールドカップって、まだやる意味あります? みんな関心も薄いし、もう止めて選手休ませてやれよ
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