「DDTをサウナにする」人気ユニット・サウナカミーナの4人が語る、サウナとプロレスの共通点

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2024年01月23日 17:22  webスポルティーバ

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サウナカミーナ座談会 前編

 昨年6月に『マツコの知らない世界』(TBS系列)に出演、「サ旅(サウナ旅)の世界」をマツコにプレゼンし話題になった「DDTサウナ部」こと「The37KAMIINA(サウナカミーナ)」が、1月23日、同番組に「冬サウナの世界」というテーマで二度目の出演を果たす。「DDTサウナ部って何?」と思う人もいると思うが、彼らはDDTプロレスリングの超人気ユニットだ。

 DDT最高峰のタイトルであるKO-D無差別級王者・上野勇希、DDT UNIVERSAL王者で海外でも活躍するMAO、デスマッチファイターとしても名高い勝俣瞬馬、アジアタッグ王者の小嶋斗偉――。人気と実力を兼ね備えた4人の魅力を探るべく、座談会を敢行した。

【一度目の出演後の反応は?】

――昨年、『マツコの知らない世界』に出演し、「イケメンぞろい!」「めっちゃ面白い」「サウナに興味を持った」と、放送後は反響がものすごかったようですね。

勝俣瞬馬(以下、勝俣):気になった人はTwitter(現X)とかInstagramをチェックすると思うんですが、放送後は各々フォロワー数が1000人は増えました。

上野勇希(以下、上野):たぶん、もっといってたと思う。

勝俣:一番は上野さんで、二番目が小嶋さん。僕とMAOさんが同じくらい。僕たちでも1000は増えましたね。

小嶋斗偉(以下、小嶋):僕は2000人くらい増えました。

上野:コジさ、いまフォロワー何人くらいおんの?

小嶋:3600人......。

勝俣:ほぼ『マツコの知らない世界』じゃん!(笑)

上野:放送終了後から、ひとりも増えてないんちゃう!? むしろ減ってんちゃう?

小嶋:ちょっと減ってますね......。最初は1000人くらいいて、そこから2000人くらい増えて、そこからまた100増えたり、ちょっと減ったり......。

上野:よく計算がわからへんけど!(笑) でも、それくらい小嶋のインパクトはすごかった。

――放送後、小嶋選手には性的なDMが届くようになったそうですね。

小嶋:最初、上半身裸の写真が送られて来て、そのあと......。

勝俣:だいたい予想つくわ!

上野:それ、男性から送られてくるの?

小嶋:女性ですよ! なんで男性なんですか(笑)。

上野:地上波のテレビに出ると、不特定多数の人に見てもらえるのがいいところですが、変な人もついてくるということですね。

小嶋:あと、「友だちになりませんか?」というメッセージもたくさん来ました。

勝俣:TVerでサウナ番組を全部集めて大賞を決める「TVerサウナアワード」というのがあって、僕たちが出た『マツコの知らない世界』が大賞を獲ったんですよ。それもあって、また呼んでいただけたんじゃないかなと。サウナ番組はすごいたくさんあって、『サウナを愛でたい』(BS朝日)とかいろんな番組がある中、ありがたいことに僕たちの回が大賞に選ばれた。サウナ界の話題にはなったかな。

【収録後、燃え尽きて『あしたのジョー』状態に】

――前回に続いて、今回もロケがあったんですよね?

勝俣:いい経験させてもらったよね。4人でサ旅は行かないから。地方で大会があると僕たち3人はよく行くんですけど、小嶋さんは来ないし。

小嶋:いや、僕もたまに......。

MAO:「サウナ行くけど、どう?」って聞くと、「ご飯行きます」って言うじゃない。

勝俣:"ファッションサウナ―"です。

小嶋:いやあ......サウナ好きです、大好きです!

――小嶋選手はサウナが好きというより、サウナカミーナが好きで加入したというお話もありますね。

小嶋:サウナカミーナに入りたいっていう気持ちもあったし、サウナも好き。

勝俣:好きになり始めた時だった。好きになり始めて、そこまで好きにならなかったと。

小嶋:なりました! 勝俣さんがサウナの入り方を教えてくれて。サウナが好きだし、サウナカミーナは強いし、僕も楽しく強くなりたいなと思ってサウナカミーナに入りたいと思いました。

上野:まあ、「楽しく、強く」が一番だよね。

――収録はいかがでしたか?

勝俣:一回目は小嶋さんが神がかってたんで。

上野:二回目も神がかってますよ。

小嶋:いやいやいや......。

MAO:とにかく、プレッシャーを感じてたっすよ。一回目が面白すぎたから。

上野:一回目はワケわからんままだったから。小嶋は自分の面白さをわかってなかったんですよ。

小嶋:僕はただ、ロケでGoPro(高画質アクションカメラ)を渡されて、「ここを回って、いろいろ喋ってください」って言われて、「これ、本当に大丈夫なのかな?」と思いながら喋ってたら、編集でめっちゃ面白くなってました。

勝俣:小嶋さんは、ただ見たものを言葉にしてただけだった。

上野:カッコいいなあ! 生きてるだけで面白い。

小嶋:僕は超心配でした......。

――マツコさんとの絡みは?

勝俣:何もできなかったですね、マツコさんがすごすぎて。僕たちが話したことへの返し方とか。勉強になるとかじゃなくて、すごすぎる。

MAO:『北斗の拳』でいうハート様みたいな感じなんですよ。

上野:どんな攻撃も吸収するキャラですね。

MAO:こっちから何かしても全部吸収される。

上野:我々ではあの壁は超えられなかったですね。別に、超えるものではないんですけど。

勝俣:マツコさんはプロレスが好きなので、プロレスラーに対するリスペクトというか、愛がある。一緒にお仕事させてもらってめちゃくちゃ感じました。

上野:とにかく最初の30分は「小嶋斗偉をどうするか?」っていう(笑)。サウナもプロレスも関係なく。

小嶋:「この先どうしていくの?」と急に言われて......。

上野:僕らも「小嶋をどうすんの?」って言われて、「どうすると言われましても......」みたいな(笑)。マツコさんは小嶋の近い未来をすごく気にされてましたね。

小嶋:マツコさんが言うのは、「そのまんま行きなさい」って。

上野:小嶋は今後、どうすんの?

小嶋:自由に生きていくしかないっすね。

――前回、「小嶋を雑なオチに使うな」というアドバイスをもらったとか。

上野:『マツコの知らない世界』に関していえば、僕らは小嶋をオチに使うとかもなく、ずっとファイティングポーズでした。

MAO:楽屋に戻って座ったら、立てなくなっちゃって。

勝俣:みんな、燃え尽きて『あしたのジョー』みたいになってました(笑)。やっぱり慣れないことをすると、頭をめっちゃ使うから。ただ話してればいいわけじゃないし。小嶋さんはそんなことないと思うけど。

小嶋:いや、僕も......。

上野:バッキバキに緊張してたよな!

MAO:第一回が良すぎたせいなんですよ。今回はフリップの出し方で、マツコさんからまさかのテイク3を食らってました。

勝俣:小嶋さんは考えさせたらダメなんですよ。素で出るものが面白いから。小嶋さんが面白くしようと思って面白くなることはないんで。

上野:冷たっ!(笑)

【サウナは試合で出たアドレナリンを落ち着かせる作用も】

――サウナをプロレスにどう活かしていますか?

MAO:メンタルへの作用はすごいですね。

勝俣:サウナって、たぶんスポーツ選手に合ってますよ。プロレスラーでいうと、試合の時はアドレナリンが出て、家に帰っても寝られなくなったりするんです。でも、サウナに入ることによって一回落ち着かせられるんですよ。

MAO:連戦の合間にサウナに行くと全然違います。バスで体が凝り固まったりとか、血流が悪くなったりとかの改善にもなる。それで、健康になったあとにお酒を飲んで、結局体調が悪い。

上野:それはMAOだけです!(笑)

MAO:本場のフィンランドではビールを飲みながらサウナに入るって言うんですけど、向こうのビールは薄いからそれができるんですよね。

上野:サウナの温度もちょっと低いしね。

MAO:日本のサウナでは、水を第一に飲みましょう。その先で、ビールを楽しみましょう。

上野:実際、いいことしかないですね。交感神経と副交感神経が交互に上がって、興奮とリラックスを繰り返すのがサウナのシステム。試合で興奮状態になったのをリセットすることもそうだし、サウナ室に入ったら携帯なども持ち込めないから、雑念を持って行けない。余計な情報を入れなくて済むので、気持ちを落ち着かせられるというのが一番だと思います。

――小嶋選手はどうですか?

小嶋:僕もプロレスやってると、めっちゃむち打ちになるんです。

勝俣:受身、取れてないんじゃない?

小嶋:取れてない時もあるかもしれない......。下手くそで、むち打ちになるんですよ。治療に行っても治らなかったんですけど、サウナで整ったら少しほぐれた感じがして。試合終わりは寝られないんですけど、サウナに行ってすっきりしたら眠くなって、めっちゃ寝たら治ったんです。それでサウナは治療にいいんだなと。

勝俣:要は、さっき僕たちが言ったことです(笑)。

MAO:最近は医学的な話でも、怪我は冷やすより温めたほうがいいっていう説があるんですよ。怪我の直後はよくないかもしれないですけど、治っていく過程で血流をよくしたい場合はサウナもいいと思います。

勝俣:噂では、アメリカのスポーツ選手は自宅に個室のサウナがあるらしいですよ。体をメンテナンスするために。もちろん、サウナがダメな人もいます。心臓に持病があったりする人にはオススメはできないんですけど、健康な体であればサウナはすごくいいと思います。女性は冷え性改善とか、肌が綺麗になったりという効果もあるので。

【「DDTをサウナにしたい」という言葉の意味は?】

――「DDTをサウナにしたい」ともおっしゃっているそうですが、それはどういったことですか?

勝俣:僕たちが「ストーブ」になるので、お客さんにはDDTの試合を観て整ってもらいたい。なので、DDT自体をサウナにしたいんですよね。

MAO:具体的には、「サウナ→水風呂→外気浴」のプロセスを大会の中で作ろうとしていて。まず試合がサウナ。とにかく熱く、メインイベントでサウナカミーナが勝利する。その後に瞬馬が、会場が寒くなるような水風呂のようなマイクをして、帰り道に余韻に浸ってもらって整ってもらう。

勝俣:そういう意味で、僕が水風呂担当、上野がシャワー担当、MAOが炭酸風呂担当、小嶋が薪担当って言ってるんです。

上野:もちろん「DDTをサウナにする」という言葉は概念なんですけど、みんな真剣に「どうやってサウナにする?」って考えてるんです。とにかく瞬馬のマイクは水風呂!

MAO:復帰してもなお、健在だったね。(※)勝俣は2023年5月に怪我で欠場、2024年1月3日に復帰した。

勝俣:僕らの合言葉的なものになっている「熱波WER!!(ねっぱわー)」は、そもそも滑り芸だったんですよ。「こいつら、なに言ってるんだ?」って思われる言葉だったんですけど、最近ではみなさんが求めてくれるようになった。

MAO:やり続けることって大事だよね。

勝俣:やり続けることによって、DDTの大会を締められるまでになった。(同じDDT所属のレスラーである)HARASHIMAさんの「鍛えてるからだ!」と同じくらい、場を締められるワードにはなってきたかな。

上野:「サウナカミーナがDDTを熱いサウナにする」っていうのをずっと言い続けることで、僕たちが試合をすると「この人たちは会場中をすごい熱量にしたいんだ」っていうのも伝わるし、コンセプトは伝わってきてるかなと思います。

勝俣:自分たちも元はプロレスファンでしたが、プロレスを観て熱狂して、家に帰ってきた時の疲労感は、やっぱり整う感覚と似てると思うんですよ。

MAO:帰り道の余韻もそうだし。まさに外気浴だね。

勝俣:自分たちも好きだからこそわかる気持ちというか。そうなってくれたらいいなっていうのはありますね。

(中編:サウナカミーナの発起人がいきなり敵に 亀裂の決定打になった「松葉杖蹴飛ばし事件」>>)

【プロフィール】
●勝俣瞬馬(かつまた・しゅんま)/水風呂担当

1992年12月9日、千葉県柏市生まれ。The37KAMIINAの長男的存在。サウナ好きが高じて熱波師の資格を取得し、サウナシュラン2021に輝いた館山のサウナ「SeaSaunaShack」の総支配人を務めている。アウフグース、ととのえスプラッシュなどサウナにちなんだ技を多数使う。デスマッチファイターとしても名高い。167cm、75kg。X:@k_shunma_ddt

●MAO(まお)/炭酸風呂担当

1997年1月28日、宮城県大崎市生まれ。中学生時代にプロレスをする動画をYouTubeに投稿し、それがきっかけとなりDDTに入団した異色の経歴を持つ。自慢の跳躍力を生かしたファイトで、海外でも活躍中。社長である高木三四郎を度々車で轢くクレイジーな一面を持つ。DDT UNIVERSAL王者。180cm、85kg。X:@xinomaox

●上野勇希(うえの・ゆうき)/シャワー担当

1995年9月1日、大阪府八尾市生まれ。端正なルックスと鍛え上げられた肉体で、華麗な空中殺法を得意とする。2023年11月、KO-D無差別級王座を戴冠し、名実ともにDDTのエースとなった。竹下幸之介の高校の同級生で、竹下を応援するために会場で観戦したことをきっかけにプロレスラーを志した。KO-D無差別級王者。174cm、80kg。X:@dna_ueno

●小嶋斗偉(こじま・とうい)/薪担当

1999年12月8日、埼玉県さいたま市生まれ。デビューして1年目に自らThe37KAMIINAへの加入を直訴し、その熱意を認められて加入したThe37KAMIINAの末っ子的存在。普段はほのぼのした喋り方の癒し系な存在だが、試合になると鋭いチョップと負けん気の強さを見せるDDT若手の有望株。アジアタッグ王者。177cm、80kg。X:@toy_ddt_k

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