【漫画】友達の恋愛をサポートする女子高生に訪れた“受難”とはーー“マッチングガール”の恋を描いたWEB漫画に共感

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2024年01月25日 07:11  リアルサウンド

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『マッチングガールの受難』より

 恋愛を“コスパ”で考える人も増えている時代だが、効率や合理性は、やはり走り出した感情には敵わないのかも知れない。12月下旬にXに投稿されたオリジナル漫画『マッチングガールの受難』を読むと、そんな気持ちにさせられる。


(参考:『マッチングガールの受難』を読む


 16歳の女子高生・叶ゆりあは心理学や恋愛指南書から獲得した知識を駆使して、友達の恋愛をサポートする日々を送っている。ただ、クラスメイトの水澄カイトは“人間マッチングアプリ”とあだ名をつけ、どこか不服な様子。ある日、クラスメイトの岡澤ハナカから彼氏が欲しいと依頼され、彼女とカイトの相性が良いことを知ったゆりあは遊園地でのダブルデートを計画するが――。


 本作を手掛けたのは、小学生の時に遠方に住んでいる祖母から定期的に雑誌を送ってもらい、『りぼん』(集英社)を読んで漫画に興味を持つようになったという新野みらさん(@niinomr)。「初めて読んだりぼんの巻頭カラーが酒井まゆ先生の『永田町ストロベリィ』だったことを今でも覚えています」と当時を振り返る。そんな新野さんに、胸をときめかせてくれる本作を制作したキッカケなど話を聞いた。(望月悠木)


■「路上キスすると〜」というセリフは入れたかった


――今回『マッチングガールの受難』を制作した背景を教えてください。


新野:お付き合いのある編集さんからオリジナル漫画を発表する機会を社内で検討しているから一緒に作らないか、とご提案をいただき、その担当編集さんと打ち合わせを重ねてブラッシュアップしながら制作しました。そのため、私も担当編集さんもめちゃくちゃ熱くなり、毎週ネームを直して打ち合わせをしました。


――新野さんの作品の中でもかなり力を入れて描いたのですね。


新野:はい。完成間近で「ゆりあとカイトの洋服が他の2人よりダサいかも」という話になり、全ページの衣装チェンジをしたりなど最後の最後まで質を高めようと気を抜かなかったです。


――ゆりあやカイトなど登場人物はどのように作り上げましたか?


新野:キャラがケンカや小競り合いをしてくれればしてくれるほど盛り上がるため、相容れない価値観を持っているキャラになるように意識しました。


――ゆりあの言動は恋愛指南書や心理学をベースにしたものでした。本作を制作するうえで新野さんもそれらを勉強したのですか?


新野:もともと「人の気持ちを理解したい」「心理学を勉強したい」と考えた時期があり、その時期に心理学関連の本をよく読んでいました。その時に吸収した知識を思い出したり確認したりしながらセリフを考えました。ただ、恋愛指南書は買うには買ったのですが、そっちはぜんぜん読まなかったです。


――ラストの「路上キスすると別れやすいというデータが…!」と言ってゆりあが恥じらうシーンが面白くもあり可愛らしくもありました。


新野:「路上キスすると〜」というセリフは入れたいと思っていました。「何でもかんでもデータで説明する癖が抜けてない」みたいな、ゆりあらしさを見せることで締まった終わり方になると思いましたので。


――最後に2024年はどのような年にしたいですか?


新野:描きたい読み切りの物語があり、まずその作品を納得いくかたちに仕上げたいです。完成した時にはぜひ多くの人に読んでもらえたら嬉しいです。そして連載を持ちたいです。そのためにも、描きたいストーリーに作画制作のスピードが追いつけられるように体力をつけます。どのようなシチュエーションで描くことになっても、今後も描くこと・読んでもらうことで人を喜ばせる人生を送りたいと思っています。


(取材・文=望月悠木)


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