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息子のヤマトはやんちゃなタイプ。授業中にふざけて目立とうとするなど、これまでにも何度か担任の先生から連絡をもらったことがありました。今回はいったい何をしたのだろうと、憂鬱な気持ちで学校へ向かいます。
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同級生のケンタくんから意味深な様子で言われ、ますます気持ちが落ち着かなくなる私。指定された校長室前に行くと、すでに息子がいました。下を向いてうなだれているように見えます。おそらくすでに先生から怒られたのでしょう。
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物々しい雰囲気にイヤな予感がします。校長先生と向かい合って座ると、思いもよらない話を聞かされました。
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「実は、A大学から連絡があったのですが……。ヤマトくんの発言で、ある教育実習生が困惑している様子で……」校長先生はどこか歯切れが悪いです。「どういうことですか?」「教育実習にきたA大学の女子学生に対し、ヤマトくんが問題のある発言をしたんです」「問題とは……どういう発言ですか?」
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「性的なことをしつこく聞いていたそうで……。大学からの話では、ヤマトくん自身がどこまで意味を把握しているのかはわからないそうです。どこかで見聞きした言葉を意味も分からず言っているだけかもしれない、と」
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「顔を合わせるたびに卑猥な言葉を浴びせてくるし、どんどん過激になっていったと……。少し前に街中で会ったときにも声をかけられたとかで、女子学生がつらくなってしまったようです」
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「複数の男子生徒が実習生を囲んで、性的な言葉を浴びせていたのも確認されています。ヤマトくんだけではなく、周りの子たちも同調して笑っていたそうですが……。学生さんは相当ショックを受けていて、実習を中止したいとの申し出もあったようです」
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「ちなみに……いまは大学も休んでいるそうです」「す……すみません!」「学校からもヤマトくんには言い聞かせましたが、ご家庭でも指導ください」「はい、本当に申し訳ありません!!」ヤマトが引き起こした事態の深刻さに、私はただただ平謝りすることしかできません。
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うちのヤマトが何かしでかしたのだろうとは思っていました。でもまさか教育実習生の学生さんがそこまでの被害を受けていたなんて……。小学生男子が成人女性に性的なイヤがらせをするなんて思ってもいない事態に、私は動揺していました。淡々と事情を話してくれる校長先生になんと返事をしたらよいかわからず、私はひたすら頭を下げるだけで精一杯でした。
【第2話】へ続く。
原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・うーにゃ 編集・井伊テレ子